東住吉の長屋
2013年4月3日
敷地の近所で見かけた長屋。かなり豪華なほうですが、プランはこの辺りのごくスタンダード。母屋は長屋で1続き、洗面とトイレをまとめた平屋ユニットが2コ1で前庭部分に張り出してくる。その隙間が前庭になって、塀とアプローチを兼用。水廻りを分離することで湿気もたまりにくい。平屋ユニットの上にバルコニーを無理やり載せることも多々。。あんまり着目する人もいない(と思う)んですが、じっと見ていると結構これは独特な形式なんじゃないかと思えてきます。京町屋だと道路際まで母屋が張り出して、その奥に必殺の坪庭がくるんですが、大阪の下町長屋はあまりその執着がないというか、坪庭があっても草ボーボーで他人に見せる空間になっていないことが多いように思います。見えへんトコはどうでもエエわ、いかにも大阪人らしい考え方です。しかし道路際となれば話は別。公共用地を占拠する勢いで路面園芸が侵出し、ありったけの鉢植えを並べたり壁に吊ったり、デコの限りを尽くします。まるで大阪のおばちゃんバリのバイタリティ。 今回はそんな大阪の下町長屋がたくさん残る地域なので、うなぎの寝床+坪庭ではなくセットバックして前庭を取るプランを色々検討しています。
山本嘉寛建蓄設計事務所
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山本嘉寛建築設計事務所 YYAA
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奈良・大阪・京都を中心に新築一戸建て注文住宅、町家リノベーション、古民家改修、古ビル再生など、用途や規模に関わらず建築にまつわるデザインを行う建築家/一級建築士事務所です。無理・無駄のないシンプル...