かべこう
2013年8月3日
芦屋のリノベ。計画前の内部です。キッチンが閉鎖的な感じなので壁を取り払ってオープンに・・・としたいところなのですが、なんとキッチン周りの壁は厚み25cmのコンクリート。実はこのマンション、柱・梁で構造を成り立たせる通常のラーメン構造ではなく、床・壁で構造を組む壁式構造なのです。
壁式構造は室内に柱型・梁型が出ないメリットがある一方、簡単に壁を取り払えないため後の間取り改変には対応しにくい難点があります。構造を支えていない箇所については取り払うことも可能なのですが、閑静なマンションではコンクリートの解体工事で出る大きな騒音・振動が問題。お隣や下階から苦情を頂く可能性もあります。
分譲マンションでは管理事務所で竣工図を保管していることが多いので、当所でマンションリノベを計画するときはその図面と現場を照合しながらプランを立てます。どうしても解体してからでないと分からない部分も残りますが、竣工図が手に入れば計画時のリスクをかなり減らす事ができます。今回は特に綿密な計画を練る必要があるので、図面が確認できたことはラッキーでした。構造だけでなく給排水・換気・空調の設備配管ルートも考えながらプランを立案していきます。
山本嘉寛建蓄設計事務所
http://yyaa.jp/
山本嘉寛建築設計事務所 YYAA
素材を活かした設計を心がけています
奈良・大阪・京都を中心に新築一戸建て注文住宅、町家リノベーション、古民家改修、古ビル再生など、用途や規模に関わらず建築にまつわるデザインを行う建築家/一級建築士事務所です。無理・無駄のないシンプル...