最期の建築
2013年11月4日
新プロジェクト・・というか何というか。お墓をデザインすることになりました。これはなかなかの大役です。自分の墓をデザインしたル・コルビュジエではないですが、墓地のデザインは建築家にとって割と大きなテーマであったりします。今日は石屋さんと墓地を周って施工事例(つまり、お墓ですが)を色々拝見しました。
クラシックな墓石はデザインの余地が少ないので、石の種類を選ぶぐらいですが、それ以外となると一気に何でもありの無重力状態に陥ります。拠り所を探すのが非常に難しい。生前、特に傾倒していた趣味があるとか、何か偉業を成し遂げた、という場合はそれに因んだ墓石を作ることもよくありますが、あまりにもキッチュだし子孫も同じ墓に入ると考えるとよろしくない。といってただの石板になっても味気ない。遺族一同のコンセンサスを得る必要もありますし、使い勝手(参り勝手?)も大事。もちろん宗教的な縛りもあります。
とはいえ、いつもの建築設計に比べるとはるかに条件は緩いことと、実は結構オーダーメイドで何でも出来そうだということが分かってきたので、意外とお墓デザインは建築家がやるべき仕事のような気がしてきました。最近は「終活」という言葉も流行っていますから、そのうち「お墓デザイナー」も一般的になるかもしれませんね。来春完成予定で頑張ります。
http://yyaa.jp
山本嘉寛建築設計事務所 YYAA
素材を活かした設計を心がけています
奈良・大阪・京都を中心に新築一戸建て注文住宅、町家リノベーション、古民家改修、古ビル再生など、用途や規模に関わらず建築にまつわるデザインを行う建築家/一級建築士事務所です。無理・無駄のないシンプル...