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20世紀 世界の名作住宅

本書では、建築家が設計した世界で最も影響力の大きな住宅100作品を紹介しています。ル・コルビュジエ、フランク・ロイド・ライト、ミース・ファン・デル・ローエといった巨匠から、安藤忠雄やレム・コールハース、ヘルツォーク&ド・ムーロンなどの現代建築の巨人まで、20世紀建築の傑作の数々を選りすぐっています。

建築家や施主をめぐる奥深い物語、充実した文章と撮り下ろしを含む生き生きとした写真、多くの平面図とドローイングによる解説のほか、参考文献目録や索引などの情報も提供し、建築に携わる学生やプロフェッショナル、デザイン愛好家、そして自分の家をいつか建てたいと夢見ているあらゆる人が、楽しみながら見れる本です。

ミース・ファン・デル・ローエ


「より少ないことは、より豊かなこと」近代建築の三大巨匠

【 ミース・ファン・デル・ローエ 】

 1886年3月27日ドイツのアーヘンに生まれた。大学で正式な建築教育を受けることなく、地元の職業訓練学校で製図工の教育を受けた後、リスクドルフの建築調査部で漆喰装飾のデザイナーとして勤務。1906年にブルーノ・パウルの事務所に勤務。パウルの事務所の同僚の紹介により、1907年に最初の作品であるリール邸を手がけている。1912年、独立して事務所を開設。

1929年のバルセロナ万国博覧会で建設されたドイツ館、バルセロナ・パヴィリオンは、鉄とガラスで構成され、大理石の壁を配したもの。モダニズムの空間を実現したものとして、建築史上有名。博覧会終了後に取り壊されたが、1986年に同じ場所に復元され、「ミース・ファン・デル・ローエ記念館」となっている。

四方をガラスの壁で囲んだファンズワース邸(1950年・アメリカイリノイ州)も代表作の一つ。週末別荘として建てられたもので、建設費が当初予算を大幅に超えたため、施主のエディス・ファンズワースと訴訟沙汰になったがミースが勝訴した。

超高層ビルの実作品として、ニューヨークのシーグラムビル(1958年竣工)があるが、モダニズムの超高層ビルの中では、SOMのレバー・ハウス(1952年竣工)と並んで、最も優れたデザインの超高層ビルともいわれている。他の代表作に、ブルノのトゥーゲントハット邸(1930年・チェコスロヴァキア)、レイクショアドライブ・アパートメント(1951年・シカゴ)、ベルリン国立美術館・新ギャラリー(1968年・西ベルリン)などがある。

2001年、トゥーゲントハット邸はユネスコの世界遺産に登録された。



安藤 忠雄


建築界のカリスマ

【 安藤忠雄 】

1941年大阪府大阪市港区生まれ。大学へ行かず、プロボクサーとしてリングに立ったこともあり、世界を放浪して独学で建築を学んだ異色の経歴。コンクリート打ち放しと光と影をあやつる設計で、独創的な建築空間を創造し、世界的に名声の高い日本の建築家。

1976年に、「住吉の長屋」で建築界に衝撃を与え、1979年日本建築学会賞を受賞。そして、1985年にアルヴァ・アアルト賞、1988年、吉田五十八賞、1991年、アーノルド・ブルンナー賞を受賞し、1997年には建築界のノーベル賞ともいわれるプリツカー賞を受賞している。

主な受賞
1979年:日本建築学会賞(住吉の長屋)
1983年:日本文化デザイン賞(六甲の集合住宅ほか)
1985年:アルヴァ・アアルト賞
1986年:芸術選奨文部大臣賞新人賞
1986年:毎日デザイン賞
1987年:毎日芸術賞
1988年:吉田五十八賞(城戸崎邸)
1989年:フランス建築アカデミー大賞(ゴールドメダル)
1991年:アメリカ建築家協会(AIA)名誉会員、アーノルド・ブルンナー記念賞(アメリカ)
1992年:カールスベルク建築賞(デンマーク)
1993年:王立英国建築家協会(RIBA)名誉会員、日本芸術院賞
1994年:日本芸術大賞(大阪府立近つ飛鳥博物館)、朝日賞
1995年:プリツカー賞、朝日賞、国際デザインアワード、フランス芸術文化勲章(シュヴァリエ)(54歳)
1996年:高松宮殿下記念世界文化賞、国際教会建築賞(フラテソーレ)
1997年:ドイツ建築家協会名誉会員、王立英国建築家協会RIBAゴールドメダル、大阪キワニス賞、フランス芸術文化勲章(オフィシエ)
2002年:アメリカ建築家協会AIAゴールドメダル、京都賞、ローマ大学名誉博士号、同済大学名誉教授
2003年:文化功労者
2005年:国際建築家連合ゴールドメダル(UIAゴールドメダル)(64歳)
2010年:文化勲章, ジョン・F・ケネディセンター芸術金賞, 第四回後藤新平賞

主な作品
1976年:住吉の長屋(大阪)
1981年:小篠邸(神戸)
1983年:六甲の集合住宅Ⅰ(神戸)
1984年:タイムズⅠ(京都)
1989年:光の教会(大阪)
1991年:姫路文学館(兵庫県)
    真言宗本福寺水御堂(淡路島)
1992年:'92セビリア万国博覧会日本政府館(スペイン)
1993年:六甲の集合住宅Ⅱ(神戸)
1994年:大阪府立近つ飛鳥博物館(大阪府)、
    サントリー・ミュージアム天保山(大阪)
1995年:直島コンテンポラリー・アート・ミュージアムⅡ(香川県直島)
    ユネスコ本部・瞑想の空間(パリ)
1997年:アイキャナー/リー邸(シカゴ)
1998年:TOTOセミナーハウス(淡路島)
    織田廣喜ミュージアム(滋賀県)
1999年:六甲の集合住宅Ⅲ(神戸)
2000年:淡路夢舞台(兵庫県)
    南岳山光明寺(愛媛県)
    FABRICA (ベネトン・アートスクール、イタリア、トレヴィソ)
2001年:ピューリッツア美術館(セントルイス)

▼関連書籍
建築家 安藤忠雄
安藤忠雄 仕事をつくる―私の履歴書

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新国立競技場デザイン・コンクール|安藤忠雄

出版社 エクスナレッジ
著者 ドミニク ブラッドベリー (著), Dominic Bradbury (原著), Richard Powers (原著), リチャード パワーズ

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