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漂うモダニズム

20世紀から21世紀にかけて、その時代精神(モダニズム)と生き、創り、透徹した理智と鋭敏な感性の旅を続けた眼の人の半生の遍歴。
ーー富永譲

プリツカー賞やアメリカ建築学会賞を受賞、建築におけるモダニズムを体現し続けて来た世界的建築家・槇文彦氏の半世紀を超える思索の軌跡を集大成する。

『記憶の形象』(1992)以来の20年間に発表されたもののなかから、数々の作家論、作品論をはじめ、自身の交遊や修業時代の回想、また、代官山ヒルサイドテラスなど自作を論じた重要論文を収録。

建築史の貴重な証言であるとともに、建築の未来をも論じた「漂うモダニズム」(2012年度日本建築学会記念特別講演にて発表)は近年の建築界における最重要テキストといえよう。

幾多の進行中のプロジェクトとともに、世界の建築界を代表する作家として一層の存在感をます氏の注目すべき1冊。
20世紀と21世紀という2つの世紀の建築を繋ぐ思考集成である。

「半世紀前に私がもっていたモダニズムと現在のそれは何が異なっているのだろうか。
ひと言でいうならば五十年前のモダニズムは、誰もが乗っている大きな船であったと言える。
そして現在のモダニズムは最早船ではない。大海原なのだ。」
ーー本文より


漂うモダニズム建築家

【 槇文彦(まき・ふみひこ) 】

槇文彦(まき・ふみひこ)は、1928年東京生まれ。母方の祖父が竹中工務店の元会長・竹中藤右衛門。
ル・コルビュジエらのモダニズム建築の作風を継いで、洗練されたさわやかな建築空間を創り出した世界的建築家のひとりでもある。

主な受賞


1962年:日本建築学会賞作品賞
1984年:日本建築学会賞作品賞(2度目)
1987年:レイノルズ賞
1988年:ウルフ賞芸術部門
1993年:プリツカー賞、 UIAゴールドメダル、プリンスオブウェールズ都市デザイン賞
1998年:村野藤吾賞
1999年:高松宮殿下記念世界文化賞
2001年:日本建築学会賞大賞
2011年:AIAゴールドメダル

主な作品


1959年:名古屋大学豊田講堂
1969年:ヒルサイドテラス
1985年:スパイラル
1985年:藤沢市秋葉台文化体育館
1986年:京都国立近代美術館
1989年:幕張メッセ
1993年:イエルバ・ブエナ・アート・センター(サンフランシスコ)
1995年:イザール・ビューロ・パーク(ミュンヘン)
1997年:風の丘葬斎場

出版社 左右社
著者 槇 文彦

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