進捗状況2014/04/17分

2014年5月16日

『薄井沢夏の家』現場レポートです。
久々の現場レポートです。昨日の現場の様子を…。

屋根仕上げ(ガルバタテハゼ)も完成し、ただいま内部造作の追い込みです。

少々厄介な造作は和室廻りで、繊細な数寄屋の趣を、総欅で造ろうなどと、とんでもない着想の元、初の欅による数寄屋に挑んでますが、大工さんは四苦八苦してます。

もともと暴れの大きい欅ですから見付33mmの鴨居を隙間なく柱に取り付けるのは至難の技でして…。たぶんこれが最初で最後になると思います。

そのあたりを外観とともに写真でアップします。


南東側外観


南側は、左の既存建物を解体しないと全貌は見られません!残念。


北側全景



北西側の全景です。東西のボリュームが半端ないため、相当引いて撮影しないとフレームに入りきれません。

上部の丸窓部分はロフトとなります。西棟は二つのゲストルームとシアタールーム、和室の構成となります。切り妻部分は、両ウイングをつなぐコネクションホールから北側につながる浴室棟となります。


北東側



北東側からのショット。全体が入りきりません。

東棟の切り妻部分はカーポート。片流れ部分は、玄関、LDK、寝室等です。


玄関内部



まだ下地の状況ですが、カーポート側の玄関東面です。

右側のスリット窓の窓台膳板。




和室の造作廻り。



ブログの冒頭にもあった、和室の厄介な造作廻りです。
105mm角の柱には大きな面(面腰9mm,面巾12.7mm)が取られ、その面の真ん中に鴨居が取りつく『面中納め』と呼ばれる、最も高級で最も難しい仕事です。ウルトラA級の腕のある大工さんでないと出来ないお仕事です。
これを欅で仕上げる自体が少々無謀ですね!大工さんは頑張りましたが!

鴨居上部には胴付きが開かないよう、全ねじボルトで柱を引っ張っております。




これは東側窓のハッカケ鴨居の納まりです。鴨居が見えてくるのは、面の部分の9mmとその上の見付3mmの面のみで、厚みの部分は壁の中に入って見えなくなります。繊細な線を見せるディテールですね。

南西側外観



南側外観は既存に塞がれて全体が見えませんが、雰囲気だけ…。



次回は外壁完成時にでも又アップいたします。

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1981年に事務所を開設以来、長年研究していた現代数寄屋建築及び住宅を中心に設計監理業務に携わっております。家族の笑い声と陽だまりに満ちた、『和モダン』がテーマです。 ご相談は無料ですので、お気軽にご...

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