【パッシブ発想に基づく省エネルギー住宅−5】

2015年2月14日

【パッシブ発想に基づく省エネルギー住宅−5】・・・通風・緑・雨水
 風は気の向くままに吹いているわけではなく、「卓越風向」といって地域ごと季節ごとによく吹く風向の傾向があります。
その特性を知った上で窓を配置すれば、夏の卓越風は積極的に取り入れることで室内を涼しくし、冬の卓越風は防ぐことで室内の暖かさを失わないようにできます。
 次は緑の働きです。緑は雨水を吸収し、周辺の気温変化を和らげてくれます。
土と緑の庭をつくり、そこを通る風を室内に導き入れると、より涼しく感じることができます。
窓先に落葉樹を植えると、夏には茂った葉が厳しい日差しを遮り、葉の落ちた冬にだけ日射熱を室内に入れることができます 。
また、屋上緑化は、水分の蒸発によって夏の日射熱を和らげるとともに、それ自体が断熱材となり無駄なエネルギーの浪費を防いでくれます。
 また、雨水に意識を向けることも大切です。
雨水を土に浸透させると、身近な生活環境が潤うだけでなく、緑とともに都市のヒートアイランド現象をおさえてくれます。
また土はためた水を徐々に放流しますので、急激な雨水がそのまま下水に流れる込むことを防ぎ、ゲリラ豪雨に対して効果があります。こういう性能は社会的なエネルギー損失を大きく抑える効果があります。 (つづく)

(株)プライム一級建築士事務所

プロフィール

(株)プライム一級建築士事務所

人間の内面と呼応する空間

【代表建築家 西島正樹】 プロフィール  1959年 東京生まれ  1982年 東京大学工学部建築学科卒業  1984年 東京大学大学院建築学専攻修士課程修了  1984年 ㍿石本建築事務所勤務  ...

(株)プライム一級建築士事務所の事例

  • 光を抱く家

    光を抱く家

  • 海の見える丘の家

    海の見える丘の家

  • 杉並の家

    杉並の家

  • 菱形の家

    菱形の家

  • 森を望む家

    森を望む家

  • 中空のコートハウス

    中空のコートハウス

  • 日本橋-川辺の家

    日本橋-川辺の家

  • コーナーガーデンの家

    コーナーガーデンの家

  • さざなみの家

    さざなみの家