消費税と家

2013年2月4日

来年4月に消費税が8%に上がる予定になっています。それでいつまでであれば5%で済むのかという質問があります。これは明確なことで今年の9月30日までに工務店との請負契約をした住宅か、あるいは来年の3月31日までに引渡しを受けた住宅であれば5%で良いということになっています。

であればどういうスケジュールにしたら良いか、ということになります。ある程度の目測はつきます。木造2階建て程度の住宅ですと設計期間6ヶ月、見積りに一ヶ月、施工期間に6ヶ月程度が見込まれるので、そうすると今年の3月から設計を開始すればおよそ間に合うスケジュールになります。

ただ、思うんです。家はほとんどの人が一生に一度か数度の買い物ですし、それをそういう、税の変化のタイミングで決めて良いものなのかと。

設計の前に当然土地の購入が必要にもなります。設計もそうですが土地はしっかりと見定めたいもの。盛土にされてないか、地盤は大丈夫か、事故災害等問題ないか、見定めるべきことが多くあります。逆に言えばこの時期を見計らって急に土地が生成されているように見えなくもありません。特に盛土がなされた所はしっかりと見定めるべきでしょう。東北の震災でも盛土の弱さははっきりと証明されました。

設計も、上に6ヶ月と書きましたがあくまでもこれは目安です。通常の設計事務所の場合、しっかりと納得がいくまでプランを何度も練りあげていきます。ですのでそれよりも長くなることもありますし、短くなることもあります。

あと懸念されるのが工事の集中です。来年の今ごろは増税前の駆け込み需要でどこの工務店も人手が足りない状況になっているでしょう。材料も足りなくなってきているかもしれません。すると止むを得ず工期が延びるおそれがあります。9/30までの請負が成されていれば良いのですが、3/31の引渡しで考えた場合はリスクが大きいです。またこの頃は良い職人さんがなかなかつかまらない状況になり、建築の仕上がり具合も気になるところです。

土地自体の代金は課税対象外です(造成や地盤改良の費用は除きます)。建物が仮に2000万円だとするとその3%で60万円。少なくない増額かもしれませんが、ヘンな土地をつかまされたり時間に余裕がなくなってしまうリスクを考えると急がれない方が良いようにも思うのです。家を作るということはその場所に、その街に住み続けるということです。それからの長い年月、本当にそこで良いかどうか、今一度しっかりと見定めていきませんか?

竹中設計事務所アシュ

プロフィール

竹中設計事務所アシュ

名古屋のローコスト住宅を得意とする事務所

名古屋近辺で坪単価50〜60万円台の住宅を得意とします。ハウスメーカーで納得されない方はぜひ一度ご相談ください。よろしくおねがいします!

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