どこまでが説明可能か...。

2013年3月7日

上野の東京都美術館へ、
『エル・グレコ展』を観に行ってきました…。

日本では、
それほど有名な人ではないような気がするのですが、
かなり昔、スペインを旅行した時に、
あちらこちらの美術館や教会等を訪れる度に、
どこへ行っても、本当に度々、
エル・グレコの作品がありました…。

その時は、あまりよく知らず、
不思議に思ったりもしたのですが、
後で知ってみると、
それもそのはず、
ベラスケス、ゴヤと並んで、
スペインの三大画家と呼ばれるぐらいに、
重要な画家だったみたいです...。

ただ、その時に、
何度も観ているうちに、
なんとなくおどろおどろしいような、
劇画のような、
その不自然なほどに、
個性的で、ドラマチックな雰囲気が、
とても面白く感じられるようになってしまいました…。

そして、
エル・グレコといえば、という感じで有名なのが、
これまた不自然なほどに、
グニャと引き延ばされたような人物像も、
絵全体の雰囲気とマッチしているように感じて、
かえって自然に思えるようにすらなってしまいました…。

ところで、
この不思議な、引き延ばされたような人物像ですが、
これらの絵の多くが、祭壇画として描かれたもので、
観る人よりも、かなり高い位置に飾られることを、
最初から考慮してあって、
下から見上げるように鑑賞されたときに、はじめて、
自然なプロポーションの人物に見えるようにと、
計算して描かれた、
という説明がよくなされます...。

その説明は、多分、ほとんど正しくて、
この一見ヘンテコな絵を描く、エル・グレコは、
実は、
そうした合理的な操作を、
かなり自覚的に、行っていたように思います...。

今回の展覧会でも、
エル・グレコが、
自分が読んだ本の端っこに、
自分の見解を書き込んでいたものが展示されていたのですが、
その内容が、こういったものでした…。

話は、以下に続きます...。
http://blogs.dion.ne.jp/k_nakama/archives/11111432.html

仲摩邦彦建築設計事務所

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仲摩邦彦建築設計事務所

ひとつひとつ丁寧に取り組んでいきたい、と考えています。

建築は、建築主であるお客様や、様々な条件・環境等の、出会いや組み合わせにより生まれるものであり、それぞれが、その機会でこその個性的なものだと考えています。 「これしかない」と納得できるようなものを...

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