それは法律で決めることなのか...。
2013年3月16日
現在工事中の住宅です。
階段は、
壁から板だけが、
飛び出しているようなかたちになっていて、
完成したら、
浮かんだような、
不思議な感覚になるのではないかと期待しています…。
このようなデザインにした、設計上の意図は、
いろいろとあるのですが、
それはまた、
もう少し出来てきてから、
改めて紹介させていただきたいと思っています…。
ところで、
こんな風なデザインにすると、
やはり気になってしまうことの一つに、
手摺をどうしようか、ということがあります…。
せっかく、
段板だけが浮かんでいるような感じにデザインしてあるのに、
無骨な手摺を付けてしまうと、
それが台無しになってしまいそうです…。
実は、
階段を2、3段も上がれば、
上の階の壁に手が届いてしまうようになっているため、
たとえ手摺がなくとも、
大した危険は無いように思います…。
浮かんだようなデザインを強調するためには、
出来ることならば、
手摺を付けたくないのですが…。
ただ、
現在の建築基準法では、
階段には手摺を付けないといけない、
と決まっています…。
個人的には、
たとえ、住む人本人が、
「大丈夫だから、手摺はいらない」と言っても、
「いや、どうしても設置しなさい」と法律で定める意味が、
どうしてもわかりません…。
不特定多数が使うような施設であれば、
確かに、客観的な安全基準のようなものも、
場合によっては、必要なのかもしれませんが、
少なくとも、個人の住宅の場合には、
私的な、その中での暮らし方にまで、
法律が介入する必要はないように思うのですが、
どうでしょうか…。
まあ、この住宅は、
出来るだけ気にならないようなかたちで、
手摺を設置する予定でいますが...。
ところで、
ずいぶんと昔の話になるのですが、
ある個人住宅を設計した際に、
この階段の手摺の話で、
ちょっとした騒動になったことがありました…。
話は、以下に続きます...。
http://blogs.dion.ne.jp/k_nakama/archives/11121750.html
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仲摩邦彦建築設計事務所
ひとつひとつ丁寧に取り組んでいきたい、と考えています。
建築は、建築主であるお客様や、様々な条件・環境等の、出会いや組み合わせにより生まれるものであり、それぞれが、その機会でこその個性的なものだと考えています。 「これしかない」と納得できるようなものを...