境界線

2013年6月6日




「境界線」が気になります…。

と言っても、
話題の領有権問題ではなくて、
建築の話です…。

例えば、住宅の場合、
内と外の「境界線」はどこか、といえば、
とりあえずは、
敷地境界線ということになるのだろうと思います…。

そうなると、当然のことながら、
そのラインを超えて、
他人が、無断で、
侵入してきてしまっては困るわけです...。

ただ、
敷地境界線というのは、
話題の領有権問題などをみてもわかるように、
結局のところ、
人間同士の約束事でしかないため、
そのルールが理解出来る人間だけしか、
その侵入を、遮断することは出来ません...。

しかし、
私たちが、
住宅の「境界線」において、
遮断したいと思っているものは、
当然のことながら、
そうした人間の侵入だけではありません…。

暑さ寒さといったこともあれば、
雨風もあり、騒音や虫などもあります...。

また、人間に関してでも、
侵入だけではなく、
視線のようなものもあります...。

そうしたモノを遮断するには、
敷地境界線での約束事だけでは、
当然、十分ではなく、
やはり、
敷地境界線よりも内側の、
建築の外壁や屋根、等々が、
もうひとつの「境界線」の役割を、
果たすことになるのだろうと思います…。

そのようなわけで、
建築が、物理的に、
あらゆるものを、
完全に遮断するような「境界線」になればいい…、
という具合になれば、話は簡単なのですが、
当然、そうはなりません…。

私たちは、
その「境界線」で、
すべてのモノを遮断したい、
というわけではないからです…。

雨や風は、一応、
この「境界線」で遮断したいわけですが、
一方で、
時と場合によっては、
光や風を中に入れたい、とも考えます…。

ということで、
折角、様々なものを、
物理的に遮断するためにつくった壁に、
穴をあけてしまうことになります…。

話は、以下に続きます...。
http://blogs.dion.ne.jp/k_nakama/archives/11210141.html

仲摩邦彦建築設計事務所

プロフィール

仲摩邦彦建築設計事務所

ひとつひとつ丁寧に取り組んでいきたい、と考えています。

建築は、建築主であるお客様や、様々な条件・環境等の、出会いや組み合わせにより生まれるものであり、それぞれが、その機会でこその個性的なものだと考えています。 「これしかない」と納得できるようなものを...

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