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クライアントは、マウンテンバイクの競技にも参加し、他に山歩きやスノーボードなど自然と親しむ時間を大切にしているご夫婦である。彼らの家づくりを土地探しからご一緒することになり、出会いから約2年の時間を経て「アジトのある家」は完成した。

クライアントからの最初の要望は、12台のマウンテンバイクを収納・メンテするスペースと、そこへ搬入する動線の確保であった。そうした、暮らしを楽しむ時間を最優先に考える彼らの志向を受けて、そのスペースを「アジト」と名付け、同じように隠れ家的に楽しむ小さな居場所が点在する家をつくりたいと考えた。 細長い敷地の傾斜を活かし、ガレージから半階上がった玄関ホールを起点に、「アジト」「寝室・浴室」「リビング・ダイニング」「ロフト(客間)」と半階ずつスキップした断面構成となっている。そして各階には、自然と触れ合うさまざまな設えの開口部がつくられた。窓を全開し露天風呂気分を味わえる浴室、窓に腰掛け読書もできるアルコーブ状のフレーム窓、大きなリビング窓の先に設えられた緑に浮かぶテラスなど、それらは日々の暮らしで常に自然を感じられる小さなアジトであり、そうした居場所がいくつか存在する「アジトのある家」が実現できたと思う。

概要

作品名 アジトのある家
ジャンル 現代建築・現代住宅
所在地 北海道

プロフィール

堀尾浩建築設計事務所

北海道 札幌の設計事務所

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