一級建築士免許偽装問題、新たに神奈川県で２件判明

偽造の免許証の写しにより建築士になりすましていた問題で、新たに神奈川県で２件判明したと国土交通省が明らかにしました。
前回の一級建築士登録の確認をする方法でも述べましたが、設計を委託する前に一度、一級建築士登録の有無を確認をしましょう。

今回の発覚した経緯と事実

家は、一生に一度の大きな買い物です。決して「残念な家づくり」をして後で後悔はしたくありません。
今回、発覚した経緯と事実を確認してみましょう。

石岡 秀逸（昭和２３年６月１０日生まれ）

① 発覚の経緯
平成２３年１２月に神奈川県大和市が、指定確認検査機関から受領した確認審査報告書に記載されていた設計者の情報を建築行政共用データベースシステムに入力したところ、登録されている一級建築士の情報と一致しないことがわかった。

② 偽造免許証の写しを行使した事実
同県相模原市内にある一級建築士事務所オカ建築設計事務所（神奈川県知事登録第７３９９号）の開設者かつ所属建築士である石岡二級建築士（青森県知事登録第２７７７号）は、一級建築士ではないにもかかわらず、平成２３年９月、当該建築士事務所の管理建築士の一級建築士免許証を用いて偽造したと思われる本人名義の一級建築士免許証を添付した建築確認申請書を指定確認検査機関に提出した。

松本 守正（昭和２７年２月１５日生まれ）

① 発覚の経緯
外部からの通報を受け、平成２４年７月に神奈川県が、茅ヶ崎市内で４年前に行われた障害者支援施設のリフォーム工事の交付金申請に添付されていた設計図書を確認したところ、一級建築士及び一級建築士事務所の表示が詐称されたものであることがわかった。

② 一級建築士及び一級建築士事務所を詐称した事実
同県平塚市内にある有限会社湘南ベターライフセンターの役員である松本氏は、一級建築士ではないにもかかわらず、上記事案のほか、平成１３年～１６年の間に、虚偽の登録番号を付して、自らを一級建築士と表示し、かつ、同センターを一級建築士事務所と表示した建築確認申請書及び添付図書を建築主事に提出した。

いずれも悪意のある行為で、国土交通省も当該者が関与した建築物の安全性の検証を神奈川県などの特定行政庁を通じて進めていくとしています。

一級建築士登録の確認をする方法

前回の一級建築士登録の確認をする方法でも述べておりますが、一級建築士名簿の閲覧を日本建築士会連合会建築士登録部 および 各都道府県建築士会にて申請することができます。

また、ヤフー知恵袋によると、設計を委託する場合に限り、設計事務所（建築士事務所）にて所属建築士名簿を閲覧することができるとあります。これは、「建築士法 第二十四条の六 （書類の閲覧）」 にて定められ、建築士事務所には公開の義務がある。としています。

ご不安な方は一度、問い合わせてみてはいかがでしょうか。
日本建築士会連合会　一級建築士名簿の閲覧について