「全館空調=家中暖かく涼しい」でもありません。

2019年1月4日

とても陽気のいい年明けの数日。



風も強くなくて、とても過ごしやすいですね。



そんな時には、なかなかピンと来ない話題かもしれませんが、

この時期だからこそ、考えておきたい暖房のこと。



特に、これから家創りを考える方は、

これから2月末くらいまでに、住宅展示場等に足を運んで

自分に合った快適さを発見しておきましょう。







私が家創りをご一緒させていただくお客様の中で、

全館空調を採用される方が増えてきました。

(だからといって、それが一番いい!ということでもありませんが)





全館空調というと。



馬力の大きなエアコンを天井裏等に設置して、

そこで創った冷温風を、ダクトという筒を通して、

各部屋へ送り出すというのが、一般的なシステムです。



馬力が大きい分、大きな家でも、隅々まで、しっかりと

温度ムラをなくすことができます。



今までにも導入していただいた方がいらして、

その家に、この時期伺うと、そこは天国みたいです(笑)



ただし。馬力が大きいので、動力という普通と違う電力が

必要になります。

電気代は安いのですが、基本料金がかかるので、

見た目は、少し割高な感じ。

(実際は単価が安いので、ランニングコストは逆転することが多い)



そんないいシステムなら、ぜひ導入したい!と

思われますが、初期投資はそれなりに必要です。



各部屋にエアコン付けるのと比較してしまうと、

おそらく、ビックリするかもしれません。





ただ。最近は、ここ東海地方でも、その全館空調システムに

変化が起きてきています。





何だかよく似た感じの断面。



良く見ると、先ほどと違って、エアコンが一台ではなくて、

各階1台で、2台になっているのがわかりますか?



家全体にエアコンをいきわたらせるためには、

それなりの容量が必要なのですが、

各階に分けてしまえば、馬力を小さくできます。



そうすると、一般電力のエアコンでいいですし、

同時に稼働させれば、全館に冷暖風をいきわたらせることが

できるようになります。



今までにも存在はしていたシステムなのですが、

一台の大きなエアコンで全館を冷暖房するシステムが

より効果的で、安全側だったため、

このシステムを敢えて採用することがなかったんです。



でも。

この年始から、とある分譲住宅で、このシステムを

採用するようになってきました。



実は、関東では、すでにその波は始まっていて、

東海でもこれから、ひとつの形になっていきそうです。





でも。

気を付けてください。



馬力が小さい分、断熱気密がとても重要なんです。

それが担保されていない家で、このシステムを採用すると。。。



これからは、全館空調=暖かく涼しい。



というわけでなくなります。



不安に思われた方は、そういったことに詳しい専門家に

相談しながら、進めてください。



快適さ。

とても大事ですので。

ナイトウタカシ建築設計事務所

プロフィール

ナイトウタカシ建築設計事務所

「らしさ」を引きだして、カタチにします。

人の好みや生活スタイルは千差万別。 だから、私たちが創るものに「これ」という決まったテイストはありません。 理想のカタチは、建築家の考えだけで創り上げることはできないんです。 お客様との対話を...

ナイトウタカシ建築設計事務所の事例

  • K-House

    K-House

  • M-House

    M-House

  • KR-House

    KR-House

  • Hi-House_M

    Hi-House_M

  • 三角形の敷地に建つエレガントな家

    三角形の敷地に建つエレガントな家

  • 上品な色合いが印象的な、心地よい家

    上品な色合いが印象的な、心地よい家

  • 狭小敷地に建つ、光溢れる家

    狭小敷地に建つ、光溢れる家