セキュリティデザインを楽しむ-3 ■巣の構造と現代社会
2019年9月30日
■ 巣の構造と現代社会
さて前回は、「自分の情報は相手に見せずに、敵の情報を知る」ということがセキュリティの原則だとお伝えしましたが、このことと現代社会を重ね合わせると、私たちは、はなはだ危うい状況におやかれていることに気づきます。
インターネットでの容易な情報収集や個人情報の漏洩など、今や自分の情報を守ることが難しくなっています。逆に予想を覆す犯罪手口や動機のない犯行など、敵を予測することは困難です。セキュリティ意識の高まりは、社会の深層構造の変化と結びついているのです。しかし敵の姿が見えにくいからといって、ひたすら防御するだけでは動物にも劣るセキュリティ対策といわねばなりません。住宅に侵入する犯罪者の姿をまずは見つめてみたいと思います。(つづく)
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(株)プライム一級建築士事務所
人間の内面と呼応する空間
【代表建築家 西島正樹】 プロフィール 1959年 東京生まれ 1982年 東京大学工学部建築学科卒業 1984年 東京大学大学院建築学専攻修士課程修了 1984年 ㍿石本建築事務所勤務 ...