回遊できる家 -築39年の回遊できる家 -
国は、空き家をなくす為「リフォーム、リノベーションを推進する」とアナウンスしている。 当たり前だが、新築にしろ、リノベーションにしろ、建築にはお金が掛かる。ここのところを抜きにして、いくら推進しても前には進まない。 クライアントの要望は、リノベーションして向かいの家に引っ越すという、ちょっと変わったものだった。 計画がスタートした2013年当時で、長男4歳、次男2歳、そして長女はお腹の中。竣工してすぐに三男が誕生した。家族が増えるに従い、元の住まいが手狭になっていった。 リノベーションする向かいの家だが、築41年でご主人の生家でもある。 元に住んでいた家より1回り大きいのだが、昔ながらの日本家屋ゆえ軒が深く、内部まで光が届かない。この部分を解決しようというのが、まずはこの計画のテーマとなった。 1階の壁を出来るだけ減らし、回遊性のあるLDKを提案。また天井部も撤去し、吹抜けとした。屋根瓦の一部をガラス瓦とし、2階部分から中央に光を落とすことを考えた。 プランを気に入ってもらい「進んで行きましょう」となったのだが、ここからがなかなか大変だった。銀行はリノベーションに対しての非情に融資が渋いのだ。 リノベーションとは建物の価値を高めるという意味がある。既存建物を活かし、空間の価値を高めるのと、壁紙を貼り換える程度のリフォームでは、工事の規模も難易度も全く違う。 この辺りの現実を、行政、金融とも把握し、言行一致して貰いたい。数千万円単位が可能な新築と違って、500万円を超えてくると、一気にハードルが上がるのだ。 しかし、何でも粘り強くトライしてみるものだ。理解のある融資先が見つかり、無事工事スタートにこぎつけた。全ての過程でここが一番大変だったかもしれない。 「明るく」は、実はサブテーマで、メインテーマは「長く子供と仲良く」だ。明るく、家族の幸せを本気で願う前向きな夫妻がいたからこそ、何とか完成までたどり着けた。 設計の依頼をもらえば、あらゆる可能性を探り常にベストを見つけたい。プラン、金額調整、現場監理のいずれも同じだ。 しかし、それはあくまでも船の舵をきっているにすぎない。 計画の推進力、エンジンのスクリューを回せるのはクライアントの真剣な思いだけだとつくづく思うのだ。
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