地産地消にこだわった家づくり|竹中設計事務所アシュ

愛知県名古屋市を中心に活動している竹中設計事務所アシュさんは、大工だった祖父の影響を受けて建築家になることを目指した。学生時代は安藤忠雄さんと石山修武さんに衝撃を受け、日本のみならず世界中の建築を見て回った。可能な限り地産地消にこだわり地域の材木を中心に構造材を組み立てていくような建物づくりをすすめている。

建築家になったきっかけ

家結び.COM幼少の頃、私の祖父が大工さんで、現場でいつもニコニコしながら楽しそうに仕事をしていました。そんなおじいちゃんの背中を見ながら、将来は大工になることを夢見ていました。

大学生になると建築学科に進学し普通の大学生活を過ごしていたのですが、3年生の時にある転機が訪れました。当時から日本のトップクラスだった建築家、石山修武さんや安藤忠雄さんの授業を受ける機会があったのです。それがとても面白かったのです。

石山修武さんは、これまで色々と見てきた建築や自分がつくってきた建築について語り、私はその話に魅了され、日本に限らず海外の建築も見に行きました。また、安藤忠雄さんの作品で住吉の長屋には衝撃を受けました。「こんな家があったのか。格好良すぎる!」たまらず全国にある安藤さんの作品をバイクで巡る事もしました。

大学を卒業後は、何人かの建築家の下で働かせていただきながら一級建築士の免許を取った事をきっかけに独立しました。

住宅を設計するということ


住宅を作るからには、そこを中心に人が沢山集まって欲しい、賑わって欲しいという事を常に心がけています。日常の家族のふれあいとか些細な事かもしれませんが、生活が豊かになるような、そういった場をつくるのが重要だと思います。

それは、住宅に限った事ではないと思っております。私は旅館や保育園、海外でも建物をつくってきましたが、基本的には同じです。やはりコアとなるような場所があって、そこを中心としてどうやったら人がきてくれるか、周りが楽しんでくれるかを一番念頭に置いております。

当たり前の話になりますが平面計画が中心になってきます。敷地の関係や場所に応じて条件が変わってきますし周囲の状況と住まいと、どのようにやると調和が保てるか。
閉鎖的につくるという考え方はなく、どちらかと言うと開放的というか、外の光や周囲の状況にどうやって景色を取り込んでいくか。
また、日本の場合だと東西南北ですね。南側は日のあたりが良いし、夏は日が暖かくなるので日を遮る。冬の場合は日差しが緩やかになるので奥まで入る。そういった条件を考えて設計しています。

可能な限り地産地消にこだわりたい


これまで木造住宅を手がけている事が多いです。木は植えると山で育ち、それを倒してまた植えていく。という素晴らしい循環サイクルができているので、日本において使う手はないと思っています。
特に名古屋近辺だと岐阜から檜とか杉がありますので、地域の材木を中心に構造材を組み立てていくような建物づくりをすすめています。

実は独立する1年程前、製材所で勤めていた事がありました。大きな丸太から柱やハリとかを部材にするような工場で、隣には森林もあり、そこで生産調整や木の流れ、問題点なども目の当たりにしてきました。
1つの住宅から日本全体を考えるというと大きな話になってしまいますが、そういった視点を持って取り組んでいきたいと考えてます。

建築は人に夢や活力を与えられる仕事


お施主さんは希望や夢を持って私の所へ訪れてきます。時には予算が少ない、敷地が小さい等の難条件もあります。
建築って人に夢や活力を与えられる仕事だと思いますし、私もなんとかお施主さんの夢や希望に沿った家づくりのお手伝いをしていきたいと思っております。

ハウスメーカーさんには出来ない世界があるという事を是非、知って頂きたい。狭小地や傾斜地、旗竿地、気候条件が悪いなどの難条件をアイディアでどうやってカバーできるか?それを克服していくのが私達の仕事でもあります。

また、海外での仕事を増やしたいです。現在は、台湾で仕事する事が多いですが遠くても逆にテンションがあがるので、様々な場所でチャレンジしていきたいと思います。

竹中設計事務所アシュ

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