内か外か
2012年7月27日
子供の頃、『奥さまは魔女』という、アメリカのテレビドラマを観ました。
夕方の時間のテレビ番組は、最近では、なぜか、ほとんどがニュース番組ばかりになっていますが、こうした番組の編成には、時代の流行というのがあるのでしょうか…。
その当時は、これまたなぜか、子供向けのアニメやドラマの再放送を繰り返しやっていました。
そのせいで、リアルタイムで観ることが出来なかったような番組を、小学生ぐらいの頃に、かなり大量に観ることになりました…。
『奥さまは魔女』は、そうした再放送で、何度も観ました…。
子供が観ても、まあまあ面白かったのと、吹き替えドラマであるための不自然な感じと、海外のドラマであることからくる違和感によって、とても印象に残っています…。
自分の生活とはかなり違っていたことで感じた違和感は、いろいろとあったのですが、例えば、こんなのがありました…。
主な舞台になっている、サマンサとダーリンの家に、度々、ダーリンの会社の上司であるラリーが訪れます。
ラリーは、いつも、呼び鈴を鳴らし、ドアを開けてもらうと、玄関に留まることなく、そのまま土足で、家の奥の、リビングルームまで、ズカズカと入ってきてしまいます…。
このラリーという人は、ちょっと口うるさくて、せっかちな感じのあるおじさんなのですが、別にこの人に限らず、この家を訪れる人は皆、当然のように、リビングルームまで、どんどんと入ってきてしまいます…。
土足であることについては、向こうは室内でも靴を脱がないと聞いていましたから、まあ、理解していましたが、何も言われる前から、その家の奥深くまで、どんどんと入っていくというのは、やはりなかなかの違和感がありました…。
その家の住人にしてみれば、いくら自らドアを開けた知人とはいえ、このように、家の中まで頻繁に入って来られてしまうようでは、部屋の中をかなりキレイにしておかないといけないので、なかなか大変なのではないか、と、ちょっと心配になったりしました…。
日本の家のように、ちょっとした用件ならば、玄関で応接できた方が、ずっと気が楽なのではないかと思いました…。
ドラマの中の話だけを頼りに、いろいろと言うのは、あまりにも強引で、デタラメな話だとわかってはいますが、面白いので、この際、いろいろと考えてみると、これはやはり、あちらの家では、リビングルームというのは、「外」という認識である、ということなのではないでしょうか…。
話は、以下に続きます...。
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仲摩邦彦建築設計事務所
ひとつひとつ丁寧に取り組んでいきたい、と考えています。
建築は、建築主であるお客様や、様々な条件・環境等の、出会いや組み合わせにより生まれるものであり、それぞれが、その機会でこその個性的なものだと考えています。 「これしかない」と納得できるようなものを...