あまりにも古くさい、だからこそ、かえって新しい...。

2012年8月11日

スペイン、バルセロナにある、
サグラダ・ファミリア教会は、
工事が始まってから100年以上経過しても、
完成にはほど遠い状態であったことから、
完成までは、あと100年かかる、とか、
いや200年以上かかる、とか、
そもそも完成しないのではないか、等々、
いろいろなことが言われていましたが、
最近のニュースによると、
近頃は、工事が急ピッチで進んでいるようで、
設計者ガウディの没後100年にあたる、
2026年には完成するのではないか、
と言われているみたいです…。

工事を急ぐことには、賛否両論あるようですが、
まあ、やはり、
どのような姿になるのか、
楽しみでもありますね...。

この教会は、
その計画の概要をみてみると、
北側に、7つの礼拝堂などを配した後陣があり、
その他の東南西の三面は、
「ファサード」と呼ばれる、
大きな玄関(「門」などとも訳されます)となっています。

その3つの「ファサード」には、
それぞれに、
イエス・キリストのストーリーが表現されていて、
東側が、
イエスの誕生を表現している、「生誕のファサード」、
南側が、
イエスの栄光を表現している、「栄光のファサード」、
西側が、
イエスの受難を表現している、「受難のファサード」、
という具合になっています。

実は、
設計者のガウディは、
この3つの「ファサード」のうち、
東側の「生誕のファサード」がほぼ出来たところで、
市電にはねられて、亡くなってしまいます…。

ガウディは、
この建築の詳細な設計図を、
ほとんどのこしていませんでした...。

さらに、
その後のスペイン内戦で、
わずかにのこった資料も、
そのほとんどがなくなってしまい、
のこっていた模型も、
バラバラの破片になってしまったのだそうです…。

現在の作業は、
このバラバラになった模型を復元したり、
ほんのわずかにのこった資料から推測したりしながら、
行っているみたいです…。

しかし、
こうなってくると、
ガウディの構想通りのものになっているのか、
というのは、
かなり疑わしいところですよね…。

ただ、
ヨーロッパの、過去の大聖堂などでは、
建設に何百年という時間がかかるというのは、
結構よくある話です...。

そして、そういった場合には、
当然、
設計者も、
別の人に、代々受け継がれていったでしょうから、
このサグラダ・ファミリア教会のいきさつも、
歴史的にみれば、
それほど特殊なことではないのかもしれませんね…。

しかし、
それならば、
なぜ、この建築が、
ずっと、驚きの眼で見られているのか...。

話は、以下に続きます...。
http://blogs.dion.ne.jp/k_nakama/archives/10869891.html

仲摩邦彦建築設計事務所

プロフィール

仲摩邦彦建築設計事務所

ひとつひとつ丁寧に取り組んでいきたい、と考えています。

建築は、建築主であるお客様や、様々な条件・環境等の、出会いや組み合わせにより生まれるものであり、それぞれが、その機会でこその個性的なものだと考えています。 「これしかない」と納得できるようなものを...

仲摩邦彦建築設計事務所の事例

  • YK-House

    YK-House

  • MS-House

    MS-House

  • OT-House

    OT-House

  • 酒楽和華 清乃

    酒楽和華 清乃

  • 惣菜かぼす

    惣菜かぼす