「宝塚 RC打放しの家」‐4‐コンクリートがプリンなら、型枠はカップ

2015年8月24日

「宝塚 RC打放しの家」‐4‐コンクリートがプリンなら、型枠はカップ

 8月8日(土)、鉄筋の本数などをチェックする配筋検査に行きました。



 宝塚の家は、西に高低差のある敷地にあり、南西の景色が素晴らしい家です。



 現場が盆休みに入る前、1階のコンクリートを打設しました。


 それから1週間。8月19日(水)に、クライアントと現地へ行ってきました。

 壁の型枠が外れ、徐々に躯体があらわになって行きます。




 まだ水分が残るこの時期は、やや黒っぽいのが特徴。やはり打放しは美しいものです。

 クライアントも打ち上がりに満足してくれました。



 コンクリートをプリンとするなら、そのカップを現場で作ってしまうのが、型枠大工の仕事です。
 プリンが固まれば、そのカップは不要となり、取り壊される運命にあります。

 型枠は、非常に短い期間この世に存在し、自分達が作った訳ではない、プリン側が残ることになります。

 型枠は一瞬の芸術なのです。


 その一瞬の芸術に、情熱を注げるか。

 コンクリート打放しは、型枠大工の熟練度、熱意に大きく左右されるのです。

 奥に座るのは、棟梁のお父さん。

 「コンクリート打放しは毎回毎回ワクワクしますなあ~」と。

 そんな言葉を聞き、成功は間違いないと確信するのです。



 西の道路との高低差は3~4m。

 擁壁ギリギリに階段はあります。



 設計者が考えることは、大体が、めんどう、大変、やり難いことばかり。

 そんなことを、遣り甲斐に置き換えてくれる職人と仕事が出来た時、計画の成功を確信します。

 完成したら、こちらのからの景色は圧巻のはず。きっと、こわもての棟梁も喜んでくれるはず。

文責:守谷 昌紀



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建築家 守谷昌紀のゲツモク日記 完全版
アトリエmの現場日記 完全版


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【News】
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https://www.homify.de/ideenbuecher/42022/beton-in-seiner-schoensten-form
■「セブンドリーマーズ・梅田ラボ」4月2日 OPEN
http://atelier-m.com/blog_mm/blog/4177
■「セブンドリーマーズ・芝公園ラボ」が
『賢者の選択 Leaders』で紹介されました
http://kenja.jp/company/mov.php?tarC=kenja&tar=494
■『ハウジング 5月号』3月20日発売に
「遠里小野の家」掲載
http://www.atelier-m.com/w/oriono/w.html"
■webマガジン『homify』1月27日イギリス版に
「加美の家」掲載
http://www.atelier-m.com/w/kami/w.html
■『大改造!!劇的ビフォーアフター』9月20日
「住之江の元長屋」が再放送されました
http://asahi.co.jp/beforeafter/list/d00095mpls.php

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プロフィール

株式会社一級建築士事務所アトリエm

夢は必ず実現する、してみせる。

一級建築士  守谷 昌紀 (モリタニ マサキ) 1970年 大阪市平野区生れ 1989年 私立高槻高校卒業 1994年 近畿大学理工学部建築学科卒業 1996年 設計事務所勤務後 アトリエmを設立 2015年 株式会...

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