その地盤改良工事は本当に必要か? 過剰で無駄? 地盤セカンドオピニオンって?
2016年3月19日
ある質問に
Q:建て替えで同じ2階建ての家を
建てようとしているのですが、
地盤改良の必要性有ということで
思わぬ出費となっております。
以前の2階建ての家では、
何も問題なかったのに
今回は必要とのこと。
もし地盤改良しないと
住宅保証の適用が受けられません
と言われました。
本当に地盤改良は必要なのですか?
A:まず必要性を話す前に、
建替えの家が前の家と同じ
2階建てとしも
全く位置に同じ形状、
同じ大きさ、
同じ重量無い限り
不同沈下する可能性はあります。
以前話したように
その家の重さと
その土地の地盤が支える力と関係であります。
依然と全てが全く同じ条件であるという方が
難しいかと思います。
しかし、
それでも自分の責任で地盤改良しないとしても
住宅保証を受理される場合、
その地盤に対して地盤改良の不必要という
構造計算など細かな根拠となる
ものを提出し承認を受けなければなりません。
よって
建替えだったとしても、
更地で建てる場合と同様に
新規で家と地盤の関係を
考えていかなければなりません。
とっ
お答えするのが一般的です。
しかし
◇そもそもその地盤改良の有無の判断基準ってどうなの?◇
地盤の状態や
軟弱地盤の位置や厚みなど総合的に
判断しなければ分からないのですが
ざっくりいいますと
支持力が
1平メートル当たり2トン未満の場合は、
地盤補強を考えていきます。
ここで
一般な木造二階建ての重量は、
1平メートル当たり1~1.3トン程度くらい。
この数値をみたら大丈夫じゃないの?
と思いますよね。
建築の最低基準の数値は、
安全率という数値をかけた値となって
結構、余裕を持たせています。
その上でそれぞれの
家も大きさ、形、重量が
違うのにも関わらず、
全てを一括した安全側の重量で
判定しているのが現状です。
又
スウェーデン式サウンディング調査(SWS試験)で
5ポイント検査した結果
1ポイントでも
地盤補強の軟弱地盤のデータが出たら
地盤改良が必要とする
より安全側へ判定されます。
上記の説明で分かりますように
安全側のうえに安全側とどんどん積み重ねた結果
保証制度を盾に
地盤改良という
大きな出費をさせられることが
多いのではないでしょうか。
<※ここで地盤改良について注目するサイトをどうぞ>
『地盤改良工事の7割が「不要」の判定も!
「ムダな工事」を見分けて一戸建てを建てる術』
(オウチーノサイトより)
http://www.o-uccino.jp/article/archive/ie/20130529-zibankairyo/
これらの要因は、
大きく分けて
2つあると思います。
①業者任せで
一つの判定を鵜呑みにするしかなく
言われるがまま受入ること
②木造2階建ての場合は
それぞれの家の重量が
その地盤に合った基礎を
細かく構造計算をしないこと
①の対策として
ここで聞き慣れないと言葉があります。
「地盤セカンドオピニオン」
です。
簡単にいいますと
今かかっている医師(主治医)
以外の医師に第2の意見を聞く
セカンドオピニオンのようなもので、
地盤改良が必要かどうか
判定業者と全く関係のない
調査会社に判定してもらうことです。
このことで、
業者同士の繋がりを断った
お客様独自で
判定内容を得ることができます。
一方的判定から公正な判定へと変えることができます。
※例:地盤調査会社(住宅地盤の専門医 地盤ネット)
http://jibannet.co.jp/
②に関して
それでも地盤改良の必要性ありと判定された場合で
納得いかない場合は、
②の細かい構造計算の上
でさらに検討することです。
もちろん調査費や構造計算費用は別途必要ですが
地盤改良が必要ないのに
50万円~150万円、それ以上の大きな無駄な
お金を出費するくらいなら、
試す価値はあるかと思います。
でっ僕が感じる国や業界へのつぶやきです。
国の方針、住宅業界は、
大きな震災が起こるたり、
不正による人災など起こるたび、
国民の不安をいいことに
過剰な性能をうたった
政策や商売
政府が勝手に世界へアピールした
二酸化炭素排出量の削減の数値目標を達成するために
省エネ、省エネ、低炭素、低炭素と
何か地球にいいことをしている
素晴らしいような言い回しで
国民を誘導した
政策や商売
そんな世の中で建てようとする
「わが家」
だからこそ
一度立ち止まり
「本当に必要?」
と1人1人が考えていかなければいけない
そんな時代だと思います。
これから家つくりを考えている方々には
「周りに流されない自分だけの家を実現してほしい」と
常々願っている今日この頃です。
以上
④その地盤改良工事は本当に必要か?
過剰で無駄?
⑤地盤セカンドオピニオンって?
でした。
岩瀬隆広建築設計
想いを諦めないアイデアいっぱいの家
熊本の住宅設計を中心に新築からリノベーションまで限りある予算の中でも「質の高い心地よい住空間」を提案しています。「想い」をあきらめないアイデアいっぱいの家を目指すパートナーとしての一級建築士事務所...