築80年、住吉の長屋を「碧の家 」に〈リノベーション〉‐3‐最後は勘
2017年7月24日
築80年、住吉の長屋を「碧の家 」に〈リノベーション〉‐3‐最後は勘
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梅雨が明け、「碧の家 」も屋根工事が始まりました。
クライアントからの現場レポートで、屋根瓦を降ろす写真が届きました。
これが鬼瓦。
中央は家紋をいれることもあります。
これだけ工事に興味を持ってもらえると、現場の士気も間違いなく上がるはずです。
今日現場へいくと、屋根下地の工事がほぼ終わっていました。
左上にロフトの窓が見えています。
1階のダイニング・キッチンから見返すと、右が玄関で左がキッチン。
キッチンエリアは天井高さを上げるため、構造体からやり替えています。
反対の建物1番奥には中庭があります。
そこにトイレ部分が突き出しているのですが、これも天井高さを上げるため、基礎からやりなおすことにしました。
リノベーションは既存の構造体をできるだけ活かし、足らずのところに新たな構造体を加えていきます。
しかし解体してみて、予想以上に遣り替えが必要な部分もやはりでてきます。
それらをなんとか現場でやり繰りするには、監督、大工など、現場チームの「良いものにしたい」という気持ちが大切です。
そういう意味では、誰に仕事をしてもらうかはとても重要なのです。
正面からみえていた、2階のロフト部分。
かなりの高さですが、クライアントにハシゴで登ってもらいました。
その眺めのよさに、「PLの花火が見えるかも」と歓声まであげてもらいました。
建築を設計するのが建築設計ですが、それはあくまで物を中心にした考え方です。
そこに立った人の目に映る風景を設計することこそが、本来の目的なのです。
まだないものを想像することを生業にして四半世紀。
根拠にしているのは、高さ、方角、寸法など、いわゆる数字ですが、最後はそれら全てを合わせた勘です。
これを書いてしまって大丈夫なのか心配ですが、本当のことなのです。
文責:守谷 昌紀
◇一級建築士事務所 アトリエ m◇
建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
アトリエmの現場日記
株式会社一級建築士事務所アトリエm
夢は必ず実現する、してみせる。
一級建築士 守谷 昌紀 (モリタニ マサキ) 1970年 大阪市平野区生れ 1989年 私立高槻高校卒業 1994年 近畿大学理工学部建築学科卒業 1996年 設計事務所勤務後 アトリエmを設立 2015年 株式会...