これが私の生きる道‐1486‐

2018年5月30日


くたびれる者は、役に立たざるなり‐1482‐



 郊外を走っていると、田植えの季節だとわかります。



 温暖で多湿な日本は、放っておくと何かが生えてきます。

 雑草の手入れを最小限にするために考えられたのが水田という手法です。



 苗床といったか、小さな苗がぎっしりとあります。



 植えられてすぐは水面が広く、まるで水盤のようです。



 本日、houzzというサイトで「あちこちでお茶できる家」を取り上げてもらいました。

 「心地よい暮らしを追求する都市型住宅、大阪の家12選」の中の1軒です。



 正直、1番目でなく少しがっかりしていたのですが。

 こちらのクライアント、この時期は田植えでとても忙しく、打合せを1ヵ月くらい空けたことを思い出します。

 立派な家業があるのですが、代々の兼業農家でもあり、この時期は家族総出なのです。



 田植えが始まったということは間もなく梅雨。九州と四国で梅雨入り宣言がありました。

 先週金曜日はトレジャーキッズたかどの保育園へ、追加の撮影に行っていました。



 鯉のぼりも青空の下、気持ちよさそう。

 何とか梅雨までに、一通りの撮影を済ませたかったのです。



 「中庭のある無垢な珪藻土の家」は少し雲がありました。



 それでも粘って、粘って青空に。



 「碧の家」は快晴でした。



 晴れると色がさらに映えるのです。

 日本人として、利休の唱えた「詫び錆び」の精神を理解しているつもりです。

 クライアントに求められなければ、私から原色を使うことはありませんでした。

 しかし、色彩に対して吹っ切れたのは、「あちこちでお茶できる家」を設計してからだと思います。

 スタート当初「生活には沢山の色があるので、まずは背景としての色使いから考えたほうがよいのでは」と言っていました。

 「人は、建築は自由であるべき」と唱えていたにも関わらず、です。

 しかし、ご家族の「大好き」や「本気の夢」を私が止める理由など全くありませんでした。一緒に考え、悩み、幸せの景色を創造できたと思っています。

 この春に撮影した写真が続々と届いてきます。

 それらをまとめ、整理して世間へと発表。そして、自分達の存在意義を問います。

 営業にでる訳でなく、誰かに仕事を紹介して貰う訳でなく、ただこのルーティンを延々と繰り返し、オファーを貰い続けてきました。

 そう考えれば、奇跡的だなと思うことがないでもありません。

 謙虚でありたいと思いますが、意味もなく頭を下げるのは嫌いです。定期的に付き合いがあるから発生する仕事も不要です。

 何故なら、本気で求めてくれるクライアントと仕事をしたなら、そのような仕事はとても出来ないからです。

 この日記もそうですが、どこかで、誰かの目に触れることを信じて、または夢見て、描き、創り、撮り続けます。

 何の担保もありません。しかし、これが私の生きる道だと思っているのです。



■■■毎日放送『住人十色』4月14日5:00pm~5:30pm
「羽曳野の家」放映

■■■『住まいの設計05・06月号』3月20日発売に「羽曳野の家」掲載

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◇一級建築士事務所 アトリエ m◇

建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
アトリエmの現場日記

株式会社一級建築士事務所アトリエm

プロフィール

株式会社一級建築士事務所アトリエm

夢は必ず実現する、してみせる。

一級建築士  守谷 昌紀 (モリタニ マサキ) 1970年 大阪市平野区生れ 1989年 私立高槻高校卒業 1994年 近畿大学理工学部建築学科卒業 1996年 設計事務所勤務後 アトリエmを設立 2015年 株式会...

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