この人らしい家...。

2013年7月17日

旧山口文象自邸...。





山口文象は、
1930年、激動のヨーロッパに渡り、
バウハウスの創始者、
グロピウスのアトリエで働き、
当時の、近代建築の動向を見聞して、帰国...、
その後、
最先端の近代建築で、活躍した...、
という人なのですが、
その一方で、
大工の棟梁の家に生まれた、
ということが影響しているのでしょうか、
個人住宅等では、
木造の、和風建築も数多く、つくっているようです...。

この自邸は、
そうした、和洋両面が感じられるような、
ちょっと不思議な雰囲気でした...。





道路側の軒が、非常に低く抑えられているせいか、
敷地いっぱいに建った、小さな家に見えますが、
実は、
この裏手には、かなり大きな中庭があって、
その周囲に、度重なる増改築を行うことで、
現在のような姿になったようです...。

つまり、
一度で完成させてしまうのではなく、
時間をかけて、
いろいろと、試行錯誤を繰り返したために、
持っていた二つの方向性が、
両方とも出てきて、溶け合い、
結果として、
和洋両面が感じられるような、
不思議な感じになった、
ということなのかもしれません...。





この人が抱えていた、二つの方向性が、
両方とも出ていて、それらが溶け合っている...。
まさに、
「この人らしい家」、
と言っていいのかもしれませんね...。

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仲摩邦彦建築設計事務所

プロフィール

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ひとつひとつ丁寧に取り組んでいきたい、と考えています。

建築は、建築主であるお客様や、様々な条件・環境等の、出会いや組み合わせにより生まれるものであり、それぞれが、その機会でこその個性的なものだと考えています。 「これしかない」と納得できるようなものを...

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