旧多摩聖蹟記念館
2014年3月17日
旧多摩聖蹟記念館…。
テレビの特撮ヒーローもので、
悪の秘密結社のアジトとして、
度々登場することでも有名な建築です…。
秘密のアジトが、
こんなに、建築で主張をしていいものか、
という感じもするのですが、
確かに、
そんな舞台として使ってみたくなるような、
独特の雰囲気を持っていました…。
説明の看板には、
「数少ない多摩地域の近代建築の中でも完成度が高く」、
なんて書かれていますが、
実際に観ると、むしろ、
その「完成度の低い」ザックリとした出来上がりに、
びっくりしました…。
まるで、
石膏や粘土の模型が、
そのまま、出来上がってしまったみたい…。
繊細な細部を持つ、日本風の建築のあり方とは、
かけ離れていたでしょうから、
当時の人は、相当に驚いただろうなあ、と思います…。
多分、
楕円形が重なり、、
内側に向かって背が高くなる、不思議な造形…。
そうしたアイデアの一点突破だったのではないか、
と想像します…。
きっと、
「完成度」とか「洗練」とかを、
ハナから目指していなかったと思います…。
そういったものの方が、
衝撃力とか、突破力のようなものがあるのでしょうか…。
年月が経っても、
不思議と魅力を保ち続けたりすることがあるのが、
面白いですね…。
http://k-nakama.tumblr.com/post/79829324877/k-nakama
仲摩邦彦建築設計事務所
ひとつひとつ丁寧に取り組んでいきたい、と考えています。
建築は、建築主であるお客様や、様々な条件・環境等の、出会いや組み合わせにより生まれるものであり、それぞれが、その機会でこその個性的なものだと考えています。 「これしかない」と納得できるようなものを...