箱の中の箱...H-House

2013年10月3日

各階は、
少しずつズレながら積み重なった、
「木の箱」のようになっているのですが、
それぞれの箱の中には、もう一つ、
小さな「木の箱」が、
入れ子状に、入っています...。


その中には、それぞれ、
浴室やキッチン等の、水廻りや、
収納等が収まっています...。


写真の箱には、キッチンが入っています...。





箱の周囲の壁は、すべて収納になっていて、
その周囲での生活を助けます...。


必要な機能を、すべて、箱の中に収めることで、
その周囲に、快適な「余白」を確保しました...。


箱をズラしながら積み重ねることで、
周囲の、必要な場所に、
必要な「余白」を確保する、という、
外観でのストーリーは、
同じように、
室内のストーリーにもなっています...。




外観の写真も、併せて観ていただくと、
言っていることが、分かりやすいと思いますので、
是非、こちらも...。

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リノベーション

2013年10月1日

近頃、お会いした方々と、
リノベーションを話題にすることが多かったのと、
テレビでも、このところ、
そうした,
リノベーション関連ビジネスを採り上げているのを、
度々観ましたので、
久々の記事になりますが、そんな話を…。





昔は、
こうした、いわゆる改装工事のようなものは、
全部、リフォームと呼んでいたような気がするのですが、
やはり、かつてに較べて格段に、
そうしたことの重要性が高まったということなのでしょうね…。

呼び方も、細分化されてきたみたいです…。

だいたいの意味は、
リフォームというのは、老朽化したものを、
かつての状態に戻すことで、
リノベーションというのは、
かつてのものとは違うものとして、
何らかの付加価値を付けて、再生する、
といった感じで、使い分けられているみたいです…。

ということになると、
リフォームは、
壁紙を変えたり、といったような、
いわば、
小規模な復元作業ということになるのでしょうから、
私のような設計の人間が出る幕ではないような感じがします…。

ということで、自ずと、
興味はリノベーションの方に向かいます…。

リノベーションには、
二つの方向があるように思います...。

一つは、
元々の古家に愛着があり、
それを使い続けたいがために行うリノベーション...。

もう一つは、
新築同様のものが、新築よりも割安で手に入る、
というようなことに価値を感じて行うリノベーション…。

本にたとえると、
一つ目の、愛着がある方は、
希少価値のある、高値で取引されているような古書で、
二つ目の、新築同様のものが割安に、という方は、
近年流行っている、
いわゆる、新古本、
というようなモノに当たるのだろうと思います…。

希少価値があり、愛着のある古書に関しては、
そもそも、その古さ自体に価値があるわけなので、
値段は関係なく、
言ってみれば、
新刊よりも高くなっていても、いいわけなので、
こうした場合には、
その価値を活かした、丁寧なリノベーションが求められる、
ということで、話はハッキリしています…。

一方、
二つ目の、新古本の場合は、
新古書店に行ったことがある方はわかると思いますが、
重要なのは、
新品同様であるものが、新品よりも安く買える、
ということです…。

この場合に問題になるのは、
本当に、新品同様なのか、ということと、
本当に、新品よりも安いのか、ということです…。

そして、
古本の場合は、
古くても新しくても、その内容は変わりがない、
ということを前提にして成立しているため、問題になりませんが、
建築の場合は、古くなると、
ライフスタイルに合わなくなる、といったような問題が出てきて、
その内容がずっと変わらないとは限りませんので、
リノベーションをすることで、
何らかの価値が付け加えられているかどうか、
ということも、大事な点なのかもしれません…。

とうことで、
リノベーションというものについて、検討すべきなのは、
「本当に安いのか」、
「本当に新品同様なのか」、
「本当に新しい価値が付け加えられるのか」、
という3点、ということになるのだろうと思います…。





以前に、関わらせていただき、
このブログでも紹介したことがある、
店舗併用住宅の、
かなり大掛かりな、リノベーションで感じたことを元に、
その辺を、考えてみると…。





話は、以下に続きます...。
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箱の中...H-House

2013年9月30日

1階2階3階が、
それぞれズレて積み重なっていることを利用して、
1階の屋根の上に、
住宅密集地にあるとは思えないほどの、
広い、屋外のテラスをつくりました...。


屋外のテラスは、その先端で、
目隠しの格子によって、大きく囲い、
プライバシーを確保しています...。


そして、
屋内のリビングルームは、
そのテラスに向かって大きく開くことで、
実際の面積をはるかに超えた、
広がりが感じられるようにしました...。





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階段...H-House

2013年9月28日

各階は、すべて、
少しずつズレながら積み重なっていて、
そろっている場所は、
どこにもありません...。


ただ、
1枚の壁だけは、
そのようにズレながら積み重なった、
1階から3階までを、
縦に、まっすぐ、貫いています...。


そして、
この木の幹のように、
上に向かってまっすぐに伸びる、1枚の壁から、
まるで、枝が伸びるように、
階段の段板が突き出しています...。





階段は宙に浮いているような感じで、
階段の昇り降りは、
ちょっとした、木登り気分...。


上に向かって伸びる壁のてっぺんには、
トップライトを設置して、
壁が、そのまま、
空へと突き抜けていくような感じにしました...。


トップライトからの光は、
木の格子を通って、
下へと、柔らかく降り注ぎます...。


ちょうど、
森の中の、木漏れ日のような感じを、
イメージしました...。






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室内の床は、段差無しで、
屋外テラスの床へと連続しています...。


テラスの先端、
つまり、
隣の家との境界線のところには、
床と同じ材料で、
目隠しの塀を設けています...。





目隠しの塀は、
太陽の光を遮らないように、
それでいて、
お隣から丸見えにならないように、
という微妙な高さにしています...。


ただ、それでも、
周囲の視線が気になる時には...。


普段は壁の中に収まっている障子を、
引っ張り出して、目隠しをします...。


障子は、
窓全体を隠すことも出来ますが、
時には、写真のように、
下の方だけを開けることも出来ます...。





下の方は、
テラスの先の塀で、目隠しが出来ていますから...。


屋内から、屋外のテラスへと続く、
空間の広がりを守りつつ、
さらに、
日差しを遮らず、
プライバシーも保つ...。


どれ一つとして、諦めないための工夫です...。


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積み重なった箱の底面も、
外壁と同じように、
木の板を張っています...。


その板張りの底面は、
そのまま部屋の中へと入っていき、
板張りの天井になります...。


その板張りの天井から一段高くなった、
天井部分全体が、
部屋を照らす照明にもなっています...。


ちょうど、
木の箱の底を刳り貫いたら、
明るい部分が出てきた、
といったような感じ...。


そして、同じように、
室内の床は、
そのまま外部へと延長されて、
木の箱のズレを利用した、
軒下のテラスになっています...。


家の中と外は全く別もの、
というのではなく、
ここでは、
建築の内と外は、
互いに関連し合って、
同じストーリーに貫かれています...。







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木の箱...H-House

2013年9月25日

積み重なった箱は、
壁だけではなく、底面に至るまで、
木の板で覆われています...。






外観を、木にしたのには、
いくつかの理由があるのですが、
その一つは、
この地域が、昔から、
木にゆかりのある地域であったからです...。

ほんの数十年前までは、
木の板を張った家々が並んでいた、
といいます...。

今となっては、
近所では唯一と言ってもいい、
「木の家」ですが、
時間的に、少し引いて眺めてみると、
どちらが、この地域での、
当たり前のあり方、
ということになるのでしょうか...。

そういった意味では、
少々オーバーな言い方になりますが、
ミッシングリンクを埋める存在である、
という風に考えています...。

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3つの箱が、
ズレているために出来上がる「余白」は、
ある部分では、生活通路になり、
ある部分では、縁側になり、
ある部分では、
室内に光を導き入れる役割をしています...。





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H-Houseの外観。

2013年9月20日

住宅が密集した中で、
良好な住環境を得るために、
どのようにして、
「余白」となる部分を確保するか、
ということが課題となりました...。


ただし、
各階で、
その「余白」が必要とされる場所が、
それぞれに異なっていました...。


そうした必要に応えるためにも、
3つの箱を、
ズラしながら、積み重ねることで、
それぞれのレベルで、
必要な場所に、
必要な「余白」を確保していきました...。





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H-Houseの紹介。

2013年9月18日

H-Houseを、
写真で紹介していこうと思います。

住宅密集地に建つ、二世帯住宅です。





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仲摩邦彦建築設計事務所

プロフィール

仲摩邦彦建築設計事務所

ひとつひとつ丁寧に取り組んでいきたい、と考えています。

建築は、建築主であるお客様や、様々な条件・環境等の、出会いや組み合わせにより生まれるものであり、それぞれが、その機会でこその個性的なものだと考えています。 「これしかない」と納得できるようなものを...

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