300年前の家

2013年9月13日

仕事場の近所にある民家園...。

自転車で5分ぐらいと、本当に近い上に、
静かで、なかなか雰囲気もいいので、
割と頻繁に観に行きます...。


ほとんど無名の割には、
意外と面白い建築が展示されているのですが、
中でも一番のお気に入りは、これです...。





江戸初期(17世紀中頃)の、
この辺りの開拓期の住居の復元だそうです...。


屈まないと入れないぐらいに、
極端に軒が低く、
段々になった藁葺屋根だけが、
浮かんでいるみたいで、
とても可愛らしい...。





軒下に見える壁も、藁で囲われていて、
一貫したコンセプトに貫かれています...。
(そんなつもりはなかったのだとは思いますが...)


これで、
中に入ると、中庭でもあって、
明るく快適だったりしたら、
今つくって、住んでみても、
なかなか楽しそうなのですが...、
残念ながら、というか、当然というか、
中は真っ暗で、
やはり、このままでは、ちょっと、
今住むのは厳しそうです...。

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アテネ・フランセ

2013年9月11日

紫とビンク...。





色もすごいのですが、
そのド派手な色が、
コンクリート打ち放しの、荒っぽい壁に塗られているのが、
またすごい...。

すぐ脇の壁は、
ビカビカに光る、ステンレスになっているし...。







ただ、ずっと観ていると、
なんとなく、よく観えてくるから不思議ですね...。





三角形の窓や、
壁面に穿たれた、文字型の穴も、
可愛く感じてきました...。


南米かなんかにありそう...。


日本人ばなれした建築美、
と言っていいのではないでしょうか...。


と言っても、なかなか、
これをやる勇気は湧いてきませんが...。

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以前に、たまたま雑誌で読んだ、
細野晴臣さんのインタビューが、
とても面白くて、印象に残っていたのですが、
どこに載っていたのかわからなくて、
ずっと探していました…。


最近、なぜか、
突然、部屋の片隅で見つかったので、
それについて、
忘れないうちに、書いておこうと思います...。




それは、2年ほど前の、
新作発表時のインタビューのようで、
その新作についての話が主なのですが、
印象に残っていたのは、こんな感じの部分でした…。




細野さんは、
「戦前ポピュラー・ミュージック」というものを、
当時、頻繁にカヴァーしていたのだそうで、
特に、「40〜50年代のナンバー」を、
愛してやまず、
ライヴでも度々演奏してきたのだそうです…。


そして、
その時代の歌にこだわる理由について、
こんな風に説明していました…。


「もう、〈好きだから〉としかいいようがないね。
曲っていうより、何だろうな、まず音ですね。
音ありきというか、その頃の音の録り方とか機材。
今とは全然違いますからね。
スタジオは木だし、マイクロフォンはリボン、機材は全部チューブでね。
ありとあらゆるものが、その時代の社会が出している音ですよ。
余計な音は聴こえないというか。
だから僕は音楽にとって必要のない音はいらないんだと思って作ってるんです。
といっても、
昔の機材を集めて昔のレコーディングを再現しようとは思わないけど。
そんなことするとお金がかかっちゃうし、
古い機材はすぐ壊れちゃう〈笑〉。
昔のやり方と今のやり方の中間みたいなところで、
悩みながらレコーディングしたんです。
これまでも、気持ちがそっちに向かっていれば、
気力でカヴァーできるはずだと思ってやってきたからね」…。





話は、以下に続きます...。
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立教大学キャンパス

2013年9月7日

先日、近くまで行ったので、
立教大学に寄ってきました...。





前に来たのは、いつだったか、
ちょっと思い出せないくらい、久しぶりです...。

ちょうど、
オープンキャンパスをやっていたみたいで、
進学予定の高校生に混ざって
(全然混ざれていなかったとは思いますが)、
いろいろと見学させてもらいました...。


随分と久しぶりだったため、
前のことがハッキリと思い出せないのですが、
今回の感想は、
「あれ、こんな感じだったかな」でした...。


広々とした芝生の庭を囲むように、
低層の、煉瓦造建築が点在している、といった、
「絵に描いたような美しいキャンパス」という、
イメージを持っていたのですが、
今回観てみたら、
確かに、その部分は、キチンと残っているのですが、
それに加えて、
周囲に、背の高い建物が、
押すな押すな、という感じで、建ち並んでいて、
なんか、ひどく窮屈な感じがしてしまいました...。





当初のキャンパス計画が、
どのような理想に基づくものだったのか、
よく知らないのですが、
こんなに建て混んでしまうと、
果たして、この姿が、
そうした、当初の理想に照らして、どうなのだろうか、
と思ってしまいました...。


とは言え、
いろいろと事情もあってのことなのでしょうから、
もし仮に、
そうした要請を受けて、自分が計画をしようと思ったら、
きっと、なかなか難しくて、
外壁を煉瓦にしました、とか、
蔦をはわせてみました、とか言って、
出来る限りの統一感を目指すしか、
選択肢がないのかもしれませんね...。


こうしたことは、
建築の問題なのですが、
当然、
建築だけで解決可能なものでもない話で、
そもそも、今後、
どんな学校にしていこうとしているのですか、
というような、
根本的な問いに答えようとしないことには、
なかなか難しいことのように思いました...。


まあ、
相当に難しい決断なのでしょうから、
あまり悪口ばかりも言えない感じがあって、
「主要な部分が残っているのだから、それで十分ではないか」、
と言われれば、
そういうことでOKなのであれば、
それでいいのかもしれませんね、
と言うしかありませんけど...。

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法政大学55/58年館です...。





発表によると、
来年春には、
取り壊し、新しい校舎へと建替えるのだそうです...。


現在の55/58年館は、
ガラスのカーテンウォールの先駆的な建築で、
当時の先鋭的なモダニズム建築でありながら、
白黒の格子が、どこか和風のテイストを感じさせるという、
建築学会賞も受賞した、
名作中の名作と言われる建築だったはずです...。







建て替え後は、こんな感じになるのだそうですが...。

http://www.hosei.ac.jp/NEWS/gaiyo/130708.html


本当にいいんですかね、
こんな風にしてしまって...。


「どこにでもあるものを造るために、
ここにしかないものを壊してしまった」...。

そんな感じになりそうな気がしてなりませんが...。





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テレビ番組『美の巨人たち』で、
東京カテドラル聖マリア大聖堂を採り上げていました...。

http://www.tv-tokyo.co.jp/kyojin/backnumber/130831/index.html





番組内でも、
当時の「世界最高レベルの建築」という具合に、
解説されていましたが、
観に行ってみると、本当にそんな感じで、
こんなのが、割と近場で観られるのだなあ...、
と思ってしまうぐらい、
素晴らしいんですよね...。
特に、内部空間が...。


コンクリート打ち放しの、曲面の工事が、
ひどく大変だったという話が出ていましたが、
苦労をしてもらった甲斐があった、という感じがします...。


しかし、
「さらなる仕掛け」という、
「神社の動線」云々のくだりは、
必要だったのかな...?
なんか、蛇足な感じ...。

確かに、そうなんでしょうけど、
番組の締めにするほどの話とは思えない...。

空から見たら「十字架」というだけで、
もう十分...、
お腹いっぱいな感じです...。





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震災復興公園

2013年8月31日

1923年(大正12年)9月1日の、
関東大震災は、
東京に、とてつもない被害を齎したのですが、
特に深刻だったのは、
地震が原因で引き起こされた、
火災による被害であったのだそうです…。

そうした状況を受けて、
東京を復興させるにあたり、
もしもまた、同じような災害が起こった時に、
いかにして、火災による延焼を防ぐか、というのが、
とても重要な課題となっていたのだそうです…。

そこで、

帝都復興事業の一つとして、

耐震化・不燃化した、鉄筋コンクリート造の小学校と、

延焼を防ぎ、避難場所の役割も持たせた、小公園を、

セットでつくり、

それ自体を、防災都市のシンボルにする、という、

計画が立てられました…。

焼失地域の全てに、
このような、小学校と小公園のセットを建設しよう、
という壮大な計画は、
それ自体、
大変画期的な構想だと思うのですが、

さらにすごいのは、
実際に、その壮大な計画を、

東京市内、52箇所で実現させた、ということで、
その実行力が、また、
大変なことではないか、と思います...。

担当となった、東京市公園課は、
課長の井下清の元、
短期間で、多くの公園用地の買収を進めるとともに、
近代的で、合理的な、
新しい公園像を示すことも、その理念の一つとして、
ヨーロッパを視察し、
その成果を、
これらの「学校公園」の設計に注ぎ込みます…。

こうした志の高さが、
今、眩しい感じがしてしまいます…。

しかし、
このように、
画期的な計画によって実現した『学校公園」...、

その後、
ほとんどすべてが、

取り壊されたり、改修されたり…。

とうとう、今では、
原型をのこしているのは、

わずかに、この一つ、

元町公園だけとなってしまったのだそうです...。











話は、以下に続きます...。
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安与ビル

2013年8月30日

安与ビルです...。





八角形の箱が、回転しながら積み重なっているような、
かなり不思議なかたちをしている上に、
大きな駅のすぐ隣に建っているので、
相当に、人目を惹いてしまいそうですが、
意外にも、
結構、街中に馴染んでいて、
注目したり、足を止めたりする人も、
ほとんどいないみたいです...。

皆、気にも留めずに、
通り過ぎてしまっています...。

1968年の完成ですから、
もう45年も経っているため、
すっかり街並に溶け込んでいるせいでしょうか...。

もちろん、それもあるとは思いますが、
周囲の、広告まみれの建物群と較べると、
格子に囲われた、この建築は、
一見、饒舌とも言えるような、そのかたちにもかかわらず、
とても寡黙で、上品に見えてしまいます...。





悪目立ちしない、この感じは、
街中での、建築のあり方として、
結構、気に入っています...。





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豊多摩監獄正門

2013年8月27日

豊多摩監獄です...。





豊多摩刑務所、中野刑務所などと名前を変えつつ、
大杉栄、小林多喜二、等々、
多くの政治犯を収監したことでも知られています...。

今では、監獄はなくなり、
この正門だけしか、残っていません...。

この監獄を手掛けた、建築家、後藤慶二は、
これを完成させた4年後の、1919年に、
わずか36歳で、この世を去ってしまいました...。

その後の建築の流れの、先駆的な存在として、
今では、再評価されているようですが、
現存する建築は、というと、
多分、この門ぐらいなのではないか、と思います...。

そういう意味では、とても貴重で、
門だけでも残ってよかった、と思いますが、
ちょっと、この門だけでは、
なんとも言えないところでもあります...。

ただ、
側面にちらりと見える窓廻り等は、
彼の亡くなった、ずっと後、
昭和初期に流行ったものと同じような雰囲気もあり、
こうしたことからも、
きっと、一歩も二歩も、
先にいた人なのだろうと思いました...。





行ってみたら、
残念ながら、門の表側には廻れず、
裏側からしか観ることが出来なかったのですが、
本で観ると、
表側は、もっと格好よさそう...。

でも、
この裏側からの眺めは、
大杉栄らが、当時、
監獄の中から眺めたかもしれない景色です...。





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駒澤大学耕雲館

2013年8月24日

駒澤大学耕雲館です...。





設計した菅原栄蔵は、
「フランク・ロイド・ライト風」の設計、
とよく言われるようです...。





確かに、ところどころに、
そんな「風」はあるような気もしますが、
ここまでくると、
もう、それだけではないようにも思いました...。

重厚なボリュームが、角度を変えながら、
折重なるように並んでいて、
独特の迫力がありました...。

家型のような、三角形の「アーチ」も、
他ではあまり観たことがないような気もしますし...。






それにしても、
この建築の周囲には、
その他の校舎が、後から、
取り囲むようにして建ってしまっていて、
とても窮屈な感じになっていました...。

本当なら、この建築は、
もう少し遠くから眺めると、
壁のガタガタした感じの面白さが、
もっとよくわかるのではないか、と思うのですが、
隅っこの、あまりよく見えないところに、
閉じ込められているような感じでした...。


そもそも、
キャンパス内の、旧い建築は、
これだけしか残っていないようですから、
この建築に敬意を払って、
これを中心に、全体の計画をしてもいいぐらいではないのかな、
と思うのですが...。


だって、他の、新しい建物には、
面白いものなんて、全然ありませんでしたから...。

この建築を見えなくしてしまってまで、
建てなければならないような建物は、
ひとつもないように思いましたけど...。






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仲摩邦彦建築設計事務所

プロフィール

仲摩邦彦建築設計事務所

ひとつひとつ丁寧に取り組んでいきたい、と考えています。

建築は、建築主であるお客様や、様々な条件・環境等の、出会いや組み合わせにより生まれるものであり、それぞれが、その機会でこその個性的なものだと考えています。 「これしかない」と納得できるようなものを...

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