102号室のこと

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3人のインテリアコーディネーター展。
今日は102号室と詩万さんの話をしようと思う。

102号室のお部屋を担当したのは荒井詩万さんだ。
各部屋の説明につきましては詩万さんのブログに詳細がありますので
どうぞこちらをご覧ください。
LD寝室キッズルーム


インテリアコーディネーターの養成学校町田ひろこアカデミーで講師をされている詩万さん、
今回のプロジェクトの中でのプランニングや打ち合わせの時に
何度も口から出てきた言葉は
「コンセプトをしっかりとたてましょう」
「きっちりとコンセプトを・・・」
「ねぇ、ここはこのコセンプトを・・・・」

そう、とにかくコンセプトワークに力を注ぎ、
そして決めたコンセプトからは決してずれない、筋を通したコーディネート。
理論、根拠、それを選んだ意味と説明、すべてに説得力をもたせる仕事の進め方は
そばで見ていた私も大変に勉強になりました。
人に説明をするのには根拠がいる。
なぜこの壁紙を選んだのか。
なぜここに松ぼっくりが置いてあるのか。
すべてにおいて理論的な意味があるのです、と。

町田ひろこアカデミーの講師として、いや、もっといえばそれは
町田ひろこ先生の理念そのものでもあるのだそうです。

それは感覚的な発想に偏りがちな私とは対照的でもありました。
(某氏は「リカさんのインテリアはまさしく「カオス」です。ただ詰め込むだけの混沌ではなく、貫かれた美学の中での必然としてのカオス」というふうに評論してくれました)
(カオスか・・・(苦笑)私にとってはすごいほめ言葉としてとらえていますが)


コーディネートをするうえでの「根拠」は私ももちろん持ち合わせています。
それをお客様にご説明をし、なぜこの壁紙をおすすめするのか、なぜこのカーテンなのか。でもこの「根拠」の出所が、きっと、詩万さんの発想と全然違う。
勉強不足だなぁーと自らを反省したりもして、阿佐ヶ谷プロジェクト、いい刺激になりました。

詩万さんがコーディネートした102号室に、造作のデスクがありまして、
そこに棚が3枚、壁に設置されています。
現場に立ち会いながらこんなことを2人で話していました。

私「このさ、棚3枚の設置場所ひとつとっても、やっぱりここは詩万さんっぽいコーディネートだよね!」

詩万さん「あら、ほんと?棚3枚で私らしいっていったいどーゆーこと(笑)
でも逆に、棚3枚、他にどうつけるわけ?」

私「意識してか無意識なのか知らないけれど、詩万さんの空間はシンメトリー(左右対称)っていうイメージが私の中にはあるよ」

詩万さん「そうね確かにシンメトリー。うん。意識しているかも。端正に整った空間。りかさんだったら棚どうやってつけるの3枚」

私「わたしなら・・・そうだな、きっと右か左か脇に寄せて上下に並べる、たぶん」
詩万さん「そうか!なるほど。シンメトリーを崩してくるのね、りかさんは。アシンメトリー(左右非対称)。われわれ全然違うね、おもしろいね」

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奈津子さんがこの日は不在だったのだけれど、
奈津子さんならどんな感じになるのかしら?
今度会ったら聞いてみよう。
(奈津子さん、101号室の説明ブログ、待ってるぜ)

次回ブログは103号室の、LDルームのご説明でーす。

プロフィール

三宅 利佳(ジェイブルー)

インテリアコーディネート事務所 ジェイブルー

●インテリアコーディネーター  980877A
●2級建築士
●AFT色彩検定 1級

美しく暮らすにはそれなりの努力が必要です。
例えば掃除、整理整頓、時々の模様替えや花を活けなおしたり・・・。

どうせすぐ使うから
どうせすぐ汚すから

そう言ってやりっぱなし出しっぱなし汚しっぱなしの生活は
確かに面倒がなくて便利ですが
便利ばかりを追求していてはあっというまに雑多な空間になります。

美しい部屋、居心地の良い部屋というのは
日々手をかけ続ける面倒臭さを内包しています。
でも、そのことを放棄しないでください。

部屋は人の心を表すと思いませんか。

インテリアコーディネーターがお手伝いできるのはほんの最初の舞台づくりだけ。

「こうありたい理想の自分」を思い描いて
ぜひ素敵な住空間を維持してください。
それが、生き方にもつながるのだろうと思います。

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