私が影響を受けた本「インテリアファブリックの世界」

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インテリアショップやインテリア関連のメーカーが出している「本」が
ちまたにはいくつもある。

例えば。
イタリアンモダンの高級家具店でおなじみの
カッシーナ。

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カッシーナ・スタイル―モダン・ファニチャーと暮らす
高橋 克典
ダイヤモンド社
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例えば
そう、カッシーナと同列に語られることが多い
アルフレックス。

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アルフレックスと私とイタリアと
保科 正
集英社インターナショナル
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例えば
家具と雑貨のセレクトショップのアクタス。

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123人の家 vol.2
ACTUS
日販アイ・ピー・エス
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例えば
大阪で絶大な人気を誇る家具店、トラック。

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TRUCK NEST
TRUCK
集英社
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例えば
誰もが知っている、そう、ニトリ。

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ニトリ 成功の5原則
似鳥昭雄
朝日新聞出版
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などである。
私はインテリア業界で働いているので
これらの本が気にならないといえばウソだ。
なので、一通り、目を通している。
購入する場合もあるし、
本屋で立読みで済ませることもあるし。
(ごめんちゃい)

だから、この本も
同じように、ただなんとなく。
インテリア商材を扱う会社の人が書いた本だからと手にしただけだった。
最初はね。



マナトレーディング
インテリアファブリックの世界
齋藤伸一



この本を読んだのは10年位前になるのかな・・・
いつ読んだのか正しい日にちなんてまったく覚えていないけど
とにかく私は
何げなく読んだインテリア本に、
不意打ちを食らったように感銘を受けた。



取り扱いブランドの紹介とか
会社の歩みとか
もしくはインテリアのきれいな写真とか

そういうことがなんとなくズラズラっと書かれているだけなんだろうなと
思っていたのだ。
ところが、違っていた。

もちろん、取り扱いブランドの紹介や
会社の歩みなんてことも書いてあったし、
取り立てて奇をてらったような大げさな出来事がつづられてたわけではない。

秒速1億稼ぐとか、
ガンになっても医者に行くなとか、

(笑)

そういうキャッチーなことが書かれているわけではないにもかかわらず
私は脳天をガーンと打たれてしまったのだ。

この本は、終始とても丁寧な語り口調で書かれている。
始まりはこうだ。

この本を手に取られた皆さんは、インテリア業界に関連するお仕事をされている方が多いのではないかと思います。
では、思いだしてみてください_
なぜ、数ある業界の中から、インテリアを選んだのでしょうか?



問いかけられ、
これは私個人に対して書いてくれた本なのではないかと錯覚し(笑)
私は「齋藤伸一」なる人物が
30歳なのか、50歳なのか、70歳なのかも知らなかったし
太ってるのか、痩せてるのかも知らなかったし
つまりまったく何ひとつ知らないオジサンだったのだけれど
1ページ目を開いただけで
あっというまに引き込まれてしまったのだ。



「カーテン・インテリアファブリックの話になったらマナの名前が挙がる」というステイタスを築きたいと願っております。
それは四半世紀前に会社を設立したときと、なんら変わってはおりません。

商材の代名詞になることや、お客様から愛されること。
それは必ずしも、会社が大きくなるということと同義語ではないでしょう。
私たちが取り扱う商材の中で世界的ブランドとして確立しているものであっても、会社の規模だけで測るとすれば、それほど大きくありません。
しかし、それらの会社が各方面で評価され、称賛されているのを見ると、「会社の大きさだけがものさしではないのだ」ということを実感するのです。

「10年後、20年後にはこうなっていたい」と思える対象がいることは、それだけで大きな原動力になります。
富士山に登ろうと決めたのなら、あとはどんな道を通り、どんな方法で山頂に到達するのかを決めればいいのです。
あなたのベンチマークを見据えながら、「もっといい場所」へつながる道を探してみてください。



世界で活躍しているインテリアデザイナーのようになるためには
どうしたらいいのか。
無名でちっぽけな私が何をしたらそこに向かえるのか、
この本にはその「具体的な」アイデアやヒントが描かれていたし、
大いに勇気づけられ、そして気持ちが奮い立ったものだ。

終始貫かれている哲学に感動し、
私は、自分の家のカーテンを、すぐに
マナトレーディングで扱っているファブリックのものに変えた。

インテリアコーディネータ-としての私の行動と意識を変えた本になった。

あれから時が流れ、
齋藤社長とお目にかかる機会に恵まれた。
冒頭の画像が、その時この本に書いていただいた
直筆のサインだ。

この本は絶版になっているので
いまとなっては新本入手は不可能なんだけれど
(やたら高値がついた中古本としてなら入手可能)
このたび「改訂版」が出版されたそうです。


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向かって左が、私が持っていた幻の(笑)初版本で、
このたび新たに出版された改訂版が右側。

齋藤様より1冊お送りいただきました。
「三宅さん、ブログで紹介してちょーだいな」と言われて
断れるはずがありません!
だってこんな借りがありますので(笑)

「インテリアトークライブ2018」7つめ 東京、終了!


・・いや、
紹介してよ!っていうのは冗談ですが、
言われなくてもぜひご紹介するつもりだった本です。

表紙が、美しいウィリアムモリスの柄になっていて
ますます「マナトレーディング」っぽい佇まい。

じんわりと心に響く本です。
インテリアに携わっているならぜひ!

ご購入はこちらからどうぞ♪

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【改訂新版】マナトレーディング インテリアファブリックの世界
齊藤 伸一
ハウジングエージェンシー
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プロフィール

三宅 利佳(ジェイブルー)

インテリアコーディネート事務所 ジェイブルー

●インテリアコーディネーター  980877A
●2級建築士
●AFT色彩検定 1級

美しく暮らすにはそれなりの努力が必要です。
例えば掃除、整理整頓、時々の模様替えや花を活けなおしたり・・・。

どうせすぐ使うから
どうせすぐ汚すから

そう言ってやりっぱなし出しっぱなし汚しっぱなしの生活は
確かに面倒がなくて便利ですが
便利ばかりを追求していてはあっというまに雑多な空間になります。

美しい部屋、居心地の良い部屋というのは
日々手をかけ続ける面倒臭さを内包しています。
でも、そのことを放棄しないでください。

部屋は人の心を表すと思いませんか。

インテリアコーディネーターがお手伝いできるのはほんの最初の舞台づくりだけ。

「こうありたい理想の自分」を思い描いて
ぜひ素敵な住空間を維持してください。
それが、生き方にもつながるのだろうと思います。

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