映画：ル・コルビュジエの家を観てきましたが、想像以上の作品でした

先日、「クルチェット邸が舞台となる映画、ル・コルビュジエの家が公開」が気になっていたので、休日を利用して観てきました。

映画：ル・コルビュジエの家は、MoMAやポンピドーセンターが注目するガストン・ドゥプラットとマリアノ・コーン共同監督作品で、アルゼンチンでは１５万人の動員を記録しております。既にアルゼンチン・映画アカデミー６部門受賞しているんだとか。

ストーリーはあまり詳しくはお伝えしませんが、20世紀を代表する建築家・ル・コルビュジエが設計した、ブエノスアイレス州ラプラタにあるクルチェット邸が舞台となっており、椅子で世界的な成功をおさめたデザイナー、レオナルド一家が住んでいる、という設定で、シュールな笑いとシニカルなドラマ構成となっております。

もちろん素晴らしい内容となっておりましたが、この映画にでてくる家具や絵画なども楽しむことができました。

プラセンテーロ・チェア

こちらは、主人公のレオナルドが成功するきっかけとなった椅子、カチャノフスキー・チェアで映画の中で何度か登場します。

実際には、アルゼンチンの新進デザイナー、バッティこと、ディエゴ・バティスタの作品で日本ではプラセンテーロ・チェアとして実在していた椅子なのです。
語源はプラセンタ(胎座)からきており、身体を優しく包み込んでくれる椅子という意味。

チューリップ・チェア

左奥にみえる椅子は、エーロ・サーリネンの代表作、チューリップ・チェアですね。
その名の通り、花のように優雅な椅子。
テーブルの下に見える脚の数を減らそうとして考案されたデザインがこの形になったのだとか。

LC4 シェーズロング

LC4 シェーズロングでしょうか。こちらも、名作中の名作ですね。
実際のデザイナーはコルビジェのお弟子さん、シャルロット・ペリアンという話しは有名ですね。

最後に

他にも、アルゼンチンの若手アーティストの作品が数多く登場しているようなので、探してみるのも楽しみ方の１つではいでしょうか。
映画、ル・コルビジェの家は、東京をかわきりに大阪、京都、神戸、名古屋、神奈川の各映画館で上映する予定となっております。

建築ファン以外の方でも楽しめる映画となっておりますので、オススメです。
映画：ル・コルビジエの家

アルゼンチン映画「ル・コルビュジエの家」日本語版予告編