デザイナーショーハウスストーリーact9 トランクの扉

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デザイナーショーハウスストーリー
8話まで進んできました。

act1 エピローグ(jay blue 2015.10.9up)
act2 プロローグ(CBSOWM 2015.10.9up)
act3 コンセプトとラフ案(jay blue 2015.10.11up)
act4 壁紙を選ぶ(CBSOWM 2015.10.11up)
act5 進みだしたプラン(jay blue 2015.10.12up)
act6 ずれた額縁(CBSOWM 2015.10.13up)
act7 スクラップの壁(jay blue 2015.10.16up)
act8 VS (CBSOWM 2015.10.16up)


今回が9話目となります。
というわけで、
スクラップの壁は、お互いの切り抜きを持ち寄った対決の壁になりまして
ペロっとめくって黄色いシールが私、
赤いシールが吉川さん、という内容になりました。

銀色夏生(ぎんいろなつお)があったのにはびっくりしました。
「10代のころは全巻読破してましたよ!さすがに今は持ってないけど。
ていうか、なんで男の吉川さんが銀色夏生切り抜いてくるのかと摩訶不思議」
「男だって読んだっておかしくないやろ」
「いや・・・希少だと思いますけどww」


さて。
そんな切り抜きだらけのスクラップの壁面には
もうひとつディスプレイをしていました。
それが「トランクの扉」です。


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片開きの収納のように、
壁に取り付けられた2つのトランク。
扉をあけると、その中には
旅の思い出が詰め込まれている、というものにしました。

カバンに思い出を詰め込むという発想は
なんでもかんでも全部をとっておくのではなくて
断片的にコンパクトにまとめて
記憶をひっぱりだす引き金の役割になればいいなぁ、という
そんな思い出コレクターを意識しています。


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使い込まれた革のトランクには、
フロリダ州の湖の思い出を。
(トランクは、それらしい本物が欲しかったので、下北沢のアンティーク雑貨屋を捜し歩きました)

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淡い柄の書かれたトランクのほうには
ドイツ旅行の思い出を詰め込んでいます。

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街のスタンディングバーで飲んだビールチケットの半券を留めたクリップは
年月を経て錆びついている。
(という演出のために、クリップに洗剤ぶっかっけて2~3日放置して
さびさせましたwww)
(ビールのチケットや紙袋などは外国の紙小物を扱う雑貨屋さんで買いこみました)


このディスプレイも、言ってみれば本当に「ガラクタ」です。
けれども、愛おしい記憶として
こうやってインテリアの一部のように飾るのも
いいんじゃないかしら?という提案でした。

さて、ショーハウスが終了し、
展示に使いましたこのトランクは
今、私の手元にあります。

使い込んだこともないのに、すでに使い込まれているトランク。
ショーハウスのディスプレイに使ったという「思い出」がプラスされ・・・
私がこれからこのトランクを「本当に使い始める」のも
悪くはないような気がしています。
・・・ねぇ。どうでしょうか。

続きはこちら。
act10 ミニカーの木(CB SOWMブログ)

プロフィール

三宅 利佳(ジェイブルー)

インテリアコーディネート事務所 ジェイブルー

●インテリアコーディネーター  980877A
●2級建築士
●AFT色彩検定 1級

美しく暮らすにはそれなりの努力が必要です。
例えば掃除、整理整頓、時々の模様替えや花を活けなおしたり・・・。

どうせすぐ使うから
どうせすぐ汚すから

そう言ってやりっぱなし出しっぱなし汚しっぱなしの生活は
確かに面倒がなくて便利ですが
便利ばかりを追求していてはあっというまに雑多な空間になります。

美しい部屋、居心地の良い部屋というのは
日々手をかけ続ける面倒臭さを内包しています。
でも、そのことを放棄しないでください。

部屋は人の心を表すと思いませんか。

インテリアコーディネーターがお手伝いできるのはほんの最初の舞台づくりだけ。

「こうありたい理想の自分」を思い描いて
ぜひ素敵な住空間を維持してください。
それが、生き方にもつながるのだろうと思います。

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