振りかえる
午前中に再び綱島までZさんの現場を見に行って、一度自宅でお昼を食べたあとは、綾瀬のタツヤ君のところへ。
タツヤ君は、「number 8 furniture」と言う名前で、綾瀬で頑張っている家具職人。
もう独立して10年近く経つのかな。
うちに来た時は、まったく家具のことは詳しくなくて、職業訓練校で1年学んでもらったあと、ここで5年経験を積んで、1人工房を構えたのです。
だから私にとっては、年も1つ違いで気持ちもとても近いからか、今でもうちのスタッフの一人のような感じでお付き合いさせてもらっているのです。
こうして忙しくなってくると、時々手伝ってもらうのですが、今日もその打ち合わせで自宅から自転車で綾瀬の工場地帯まで走ったのでした。
そして、その綾瀬から、会社までの帰り道。
懐かしいね、この景色。
今から10年近く前にスポーツタイプの自転車に乗りはじめたら楽しくて楽しくて、まだ父も今よりもずっと若くて会社を取り仕切ってくれていたから、私は結構自分のペースで仕事をさせてもらっていて、ちょっと綾瀬のホームセンターに買い物に行ったり、その近くの椅子の張り屋さんに打ち合わせに行くのにもこの道を自転車で通って行ったっけ。
後ろを振り返らずに前に向かって進めって言葉を聞くことがありますが、私は後ろを振り返るのが好きです。
人って、良いことも悪いことも時間が経つと、より良いものに変えて自分の中にしまっているような気がします。(私だけかな?)だから、良い思い出はもっともっと良い印象で覚えているし、良くなかったことも、「あの時はあんなことがあったけれど、あの頃は良かったよね。」なんて思ってしまったり。(笑)
ふいにその良い思い出に触れる時があるのです。
懐かしい景色を見た時や、懐かしい匂いを嗅いだ時や、懐かしい音を耳にした時。そうした時にその時の思いが自分の中に再び入ってくると、とても優しい気持ちになれる。
その優しい気持ちを持ってもっと頑張っていこうって思える。その時の気持ちを持っていた自分に会うために後ろを振り返るのはとても好きなのです。
今井 大輔(フリーハンドイマイ) さんの記事
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