デザイナーショーハウスストーリー act15 チケットの照明

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デザイナーショーハウスストーリー。
CB SOWMさんのブログ記事がアップされましたので
まずはそちらをご覧ください。

act14 カーテン後編(CBSOWM 2015.12.2UP)


長いことおつきあいいただきましたこのリレーブログも
この記事を含め残すところあと3回で終わります。

準備から設営、展示期間を経て、そして撤収。
月日が流れるごとに当時の熱量は徐々に鎮静化し
そして忘却の彼方へと記憶が追いやられていきます。

振り返ってしまえばなんてことのない、
いっときのトピックに過ぎませんが
あのときに持っていた熱量と、
あのときに感じた空気や世界は
バーチャルではなくリアルであったことを
もう一度思い起こしながら、
最後まで皆様にちゃんとお伝えできたらなぁと思っています。

で、

はい、今回は設営ブースのすみっこにぶらさげていた
ペンダント照明のお話をします。

デザイナーとして参加することが決まり
三宅VS吉川ブースはこの位置でお願いします~と図面を渡されたときに思いました。

窓からも遠いし長細いビルの奥まったほうかぁ・・・
日中でもおそらくそんなに日光が届かない場所だなぁ・・・
既設の照明だけでは弱そうで、
展示として魅せるには灯りは何かプラスしておきたいなぁ、と。
それで、このようなペンダント照明にたどりつきました。

「あるコレクターの部屋」というお題でした。
生きていれば映画も見るだろう、美術館にも足を運ぶだろう、
何かのイベントに顔をだしたり、コンサートに行くこともあっただろう。
そんなチケットの半券のコレクションをたくさんぶらさげてみようと思いまして
照明のシェードがわりにしました。

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1981年のムンク展、2005年のゴッホ展
1999年の絵本の100年展・・・古めの企画展の数々。

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スイス展やデュラララ展、OASIS展・・・去年や今年の比較的新しいもの。

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さまざまな年代とジャンルのチケットをぶらさげました。
ぶら下げる糸は白じゃなくて青がいいだろう、だとか
はさむクリップはもっと小っちゃいヤツにしよう、だとか
まぁどーでもよさそうなところも実はいちいち打ち合わせしました。

設営風景は、どうみても
「洗濯物を干しているお母さん」にしか見えなかったと思いますけど(笑)

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わ。なんだこれ。いつのまにか
「うしろ髪ひかれ隊」のコンサートチケットがあるっ。
(こっそり忍ばせたのはもちろん
自他ともに認める「現役オタク男」の吉川さんww)

ショーハウスの会場に足をお運び頂いた皆様に
「わぁ、よくこんなに古いチケットをとっておいてましたね。お二人は物持ちが良いですね!」と言われましたが
そうではありません。

自分たちの手持ちはほんの数枚混ざっているだけで
これらのチケットのほとんどが
ショーハウスのためにわざわざ買い集めたものです。
なんでも売ってるもんですね、世の中は。

(そうは見えないかもしれませんが
実はめちゃめちゃあちこちお金がかかっているのです
この、グチャグチャなブースもそれなりに)


古いチケットがぶらさがる照明。
あるコレクターの部屋、というお題をとらえ
多くの方が本当に私たちのコレクションだと勘違いをしてくれた
ある意味リアリティのある(?)ディスプレイになりました。

照明のお話はこれで終わりにしましょう。
残り2回となりますリレーブログ。
吉川さんにバトンを渡します。

(なに、なに、だんだん、しんみりしてきてやんの)

プロフィール

三宅 利佳(ジェイブルー)

インテリアコーディネート事務所 ジェイブルー

●インテリアコーディネーター  980877A
●2級建築士
●AFT色彩検定 1級

美しく暮らすにはそれなりの努力が必要です。
例えば掃除、整理整頓、時々の模様替えや花を活けなおしたり・・・。

どうせすぐ使うから
どうせすぐ汚すから

そう言ってやりっぱなし出しっぱなし汚しっぱなしの生活は
確かに面倒がなくて便利ですが
便利ばかりを追求していてはあっというまに雑多な空間になります。

美しい部屋、居心地の良い部屋というのは
日々手をかけ続ける面倒臭さを内包しています。
でも、そのことを放棄しないでください。

部屋は人の心を表すと思いませんか。

インテリアコーディネーターがお手伝いできるのはほんの最初の舞台づくりだけ。

「こうありたい理想の自分」を思い描いて
ぜひ素敵な住空間を維持してください。
それが、生き方にもつながるのだろうと思います。

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