洗面室

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中古物件にご入居される場合、ひととおり内装がきれいに整えられていることがほとんどですよね。前の住人の残り香を消すかのように・・・クリーニングがされていたり壁紙が新しく貼り替えられていたり、とかです。
さて、お客様。この洗面室がどうしても気に入らないといいます。
綺麗に貼り替えられているのはいいのだけれど柄の組み合わせのセンスが許せません、気持ち悪いのです、と。
そこで、ご入居に合わせて不動産屋さんがサービスで洗面台と壁紙を新しくしてくれることになったそうです。「この中から選んでね」と指示のあったカタログの中からセレクトして、内装材のご提案をさせていただきました。
っていうアフターがこちら。

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柄の入った床と、ストライプの壁、ナチュラルブラウンの洗面台、という組み合わせにしました。前より洗練されたように思いますがどうでしょうか。
町の工務店でもjay blueでも、取り扱うカタログやメーカーは同じようなもんだと思うのですが、セレクト眼が違うのでピックアップするものが違ってきます。いや、同じセンスだったらインテリアコーディネーターいらないって話になっちゃいます。ので、それなりに頑張ってます(笑)
最近とてもベーシックなものに惹かれています。
もちろん、キッチュなものやアバンギャルドなものやPOPなものも大好きなのですが、ベーシックもいいなぁと。ヒステリックグラマーみたいなのもすごく楽しいのだけれど、マーガレットハウエルの白いコットンシャツもいいじゃないか、っていうそんな感じだと思ってください。
足し算でもないし、引き算でもない、プラスマイナスゼロ地点。
この、ベーシックっていうのを「インテリア」でやろうとするとけっこう難易度が高い。ついつい余計なアクセントをいれたくなったりするところをグっと抑えて上品にしなければいけないし、素材のクオリティは下げたらアウトなので、それなりにコストはかかる。IKEAの家具なんて絶対に使ってはいけない、とかね。
なんかそんなのが、今の気分で考える「ベーシック」です。

プロフィール

三宅 利佳(ジェイブルー)

インテリアコーディネート事務所 ジェイブルー

●インテリアコーディネーター  980877A
●2級建築士
●AFT色彩検定 1級

美しく暮らすにはそれなりの努力が必要です。
例えば掃除、整理整頓、時々の模様替えや花を活けなおしたり・・・。

どうせすぐ使うから
どうせすぐ汚すから

そう言ってやりっぱなし出しっぱなし汚しっぱなしの生活は
確かに面倒がなくて便利ですが
便利ばかりを追求していてはあっというまに雑多な空間になります。

美しい部屋、居心地の良い部屋というのは
日々手をかけ続ける面倒臭さを内包しています。
でも、そのことを放棄しないでください。

部屋は人の心を表すと思いませんか。

インテリアコーディネーターがお手伝いできるのはほんの最初の舞台づくりだけ。

「こうありたい理想の自分」を思い描いて
ぜひ素敵な住空間を維持してください。
それが、生き方にもつながるのだろうと思います。

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