コーディネート料について

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インテリアコーディネート料について、自分の考えを述べておこうと思います。金の話か!って。はい、お金のお話です。

ジェイブルーでは、一律で12万円のコーディネート料をいただいています。1部屋だろうが、10部屋だろうが、6畳一間だろうが、100畳の豪邸だろうが、規模や内容問わず一律料金にしています。なぜ一律料金にしているかというと「わかりやすいから」です。明朗会計。

コーディネート料に関しては、一般的に以下の2パターンが主流だろうと思います。

1、ご提案金額に対しての比率でコーディネート料を設定するパターン
たとえば、ソファやカーテンでお見積りが100万のご提案内容だった場合、その15%(15万円)をコ-ディネート料としてご請求する、というような。基本、後払い。

2、室内面積や部屋数に対しての比率でコーディネート料を設定するパターン
たとえば、100㎡まではコーディネート料20万、150㎡までは30万、など。あるいは1部屋いくら、というふうに。

それらに加えて、打合せ1時間につき2,000円ですとか、ショールームご案内(ショッピング同行)は一日15,000円です、っていうふうに、細かく設定がされています。そういう料金体系にしているICさんのほうがきっと多いと思います。

私はなぜそうしないかというと、もう一度書きますが、一律料金にしておくのがお客様にとって「わかりやすい」だろうと思うからです。(そしていちいち計算する必要もないので、実は私自身もラクなのです。余計な計算事が減れば、本来のコーディネート、プランニングに時間をあてることが出来ます)
これを頼んだらコーディネート料がプラスされちゃうだろうかとか、今日決めないとまた次回打合せになって打合せ代が上乗せされていくだろうかとか、そんなふうに料金メーターを気にしながらインテリアのことを考えてもらうのは嫌だなぁと私は思うのです。そんな考えなので一律料金にしたのです。

ですので、考え方によっては、ジェイブルーの料金体系をよく思わない人もあるかもしれません。作業内容に対して細分化していないというのは依頼内容によって「損する人、得する人」の差が出るのではないかと。打合せが少なく済んだ人は損じゃないか、とかね。(私はこの、世の中のすべてを「損か得か」で考えるのが好きではありません)一律料金という設定を「不透明だ」と感じ、モヤモヤする方は、おそらくジェイブルーにはご依頼をくださらないのだろうと思います。


さて、この12万円という数字が、安いのか、高いのか。気になりますよね。私も気になります。ネットで調べたり、人に聞いたりしてみますと、コーディネート料って平均するとたぶん20~30万くらいが相場(理想?)なんだろうなぁという感じがします。物件規模が大きくなればプラスアルファがあると思いますし、有名デザイナーさんならもっとするでしょう。
ところが、中にはコーディネート料5,000円だとか、1万円だという、えらくリーズナブルな価格設定をしている人もネットで見かけるので、エンドユーザーさんにしてみれば混乱してしまいますよね。(業務内容を見てみると全然やってることが違うので私は別枠ととらえています)

つまり、普通にちゃんと対面で打合せを何度も重ねて、提案して、納品工事を請ける、そういうインテリアコーディネートの仕事を完全フリーランスの状態で受けている中では、ジェイブルーが設定しているコーディネート料12万円は、なかなかリーズナブルなほうに入るのではないでしょうか。
で。

リーズナブルだってさ。リーズナブルって、なんだ。

本音を言いますと、12万円というのは大金です。自分がお客様だったとしたら「12万円を払う」ってなかなか決断に迷うと思います。誰にでも手が届く金額ではないと思うのです。お気軽にご依頼くださいね、なんていいつつ、実は誰もが気軽に依頼を出来る価格ではないのだろうと、そんなふうに私は思っています。だってそうでしょう、やはりインテリアコーディネーターにご依頼をくださる方というのは、ある程度ゆとりがある方たちだというのは間違いないのです。

本当はもっとお安くしたいと思うのです。けれども、私もボランティアではありませんから、継続してお仕事を続けていけるだけの最低限の利益は確保させていただきたい。それはやはりきれいごとではないのです。私がちゃんと継続してコーディネートの仕事を続けていくということ、少しでもジェイブルーが成長していくことは、過去に私にご依頼をくださったすべてのお客さまに対しての、誠意であるとも考えています。
自分本位で考えてしまうといくらでもコーディネート料は値上げをしたくなるでしょう?自分の値段、自分の価値は自分で決める!なんて偉そうにいってみたところでそれは自分本位でしかなくて、お客様の立場で考えれば、なるべく安いほうがいいに決まっている。答えは簡単です。
出来るだけ安く。けれどもちゃんと利益は確保させていただく。その、本当にちょうどのところ、分岐点みたいなところが、ジェイブルーにとっては「12万円」という数字なのです。

12万あったら、新しい掃除機が買えるかもしれません。12万あったら、ちょっとした温泉旅行ぐらいイケちゃいます。12万あったらコートやブーツが買えます。12万あったら塾の夏期講習代が払えます。あれもこれも買えたかもしれない12万円を、インテリアコーディネートという目に見えにくいサービスに使ってくださる、お客様は本当にありがたいと思っています。
マジメな話をしました。別にこの仕事に限らず、お金のことは誰だってシビアです。ほかのICさんのことはわかりません。うちはそのような考えでコーディネート料をいただいておりますという話。

プロフィール

三宅 利佳(ジェイブルー)

インテリアコーディネート事務所 ジェイブルー

●インテリアコーディネーター  980877A
●2級建築士
●AFT色彩検定 1級

美しく暮らすにはそれなりの努力が必要です。
例えば掃除、整理整頓、時々の模様替えや花を活けなおしたり・・・。

どうせすぐ使うから
どうせすぐ汚すから

そう言ってやりっぱなし出しっぱなし汚しっぱなしの生活は
確かに面倒がなくて便利ですが
便利ばかりを追求していてはあっというまに雑多な空間になります。

美しい部屋、居心地の良い部屋というのは
日々手をかけ続ける面倒臭さを内包しています。
でも、そのことを放棄しないでください。

部屋は人の心を表すと思いませんか。

インテリアコーディネーターがお手伝いできるのはほんの最初の舞台づくりだけ。

「こうありたい理想の自分」を思い描いて
ぜひ素敵な住空間を維持してください。
それが、生き方にもつながるのだろうと思います。

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