ことば

家結び.COM

コーディネートが終わったお客さまから「このたびはありがとうございました」的なメール、コメントなどを頂くことがあります。ありますっていうか、いつも実は頂いているのです。
本当に嬉しくて何度も何度もじっくりと読み直しています。そういうものを一切ご紹介はしてきませんでした。なんでだろう?なんででしょう。私の中に大切にしまっている、とでもいいましょうか。
あまり意識したことはないのですが、たぶん、そんな感じです。大切なものって、あけっぴろげに見せたくないような・・・よくわからないけど、私はそういう性格なんだろうと思います。
(めんどくさい人でごめんなさいw)

ところがまわりを見渡すと、この「お客さまの声」っていうのは、皆んな積極的に公開をしているんだなぁということに気が付きました。商品レビューもそうだし、感想、意見、お礼のハガキなどなど・・・こんなの頂きました!ってね、公開しているんですね。なるほど。

というわけで、気まぐれに、私もお客さまから頂いたお言葉をご紹介してみましょうか。

たとえば以前コーディネートさせていただいたA様。

「私達夫婦はこれまで、互いが一人暮らし時代に使っていた家具を持ち寄り、 インテリアにはそれほど頓着しないできました。
物欲にはキリが無いし、自分が満足する部屋を実現するにはきっと凄くお金がかかるだろうから、 と敢えてあまり考えないようにしていたのです。
いっそ6畳一間にみかん箱をテーブル替わりにして あとは水引と布団があれば良い、くらいに思っていた時期もありました。
しかし住宅の購入がきっかけで暮らしへの価値観が変わってから、 やった事がない事をやってみたくなり、思い切って依頼をした次第です。
結果、三宅さんのご提案とサービスは期待以上のものでしたから、 jay blueさんにお願いした自分の判断は間違っていなかった!と思っています。
帰りたい部屋に帰ると心が満たされ安らぎます。 たかが部屋、されど部屋。部屋にこだわる人の気持ちがちゃんとわかった気がします。
今後のご活躍を心より応援しています。
この度は素敵な贈り物をありがとうございました。」

こういうようなお言葉をお客さまがくださるのです。A様だけではなく、B様、C様・・・私はそれらを何度も読み直しては心の中に蓄積してきました。
A様は素敵な贈り物をありがとう、と言ってくれました。
お金を出したのはA様ですから「贈り物」なんていうのは本当は変な話なのですが、贈り物だというふうに受け取ってもらえたんだなぁと思い、ちょっとジンとしてしまいます。

私が普段、個人邸のコーディネートの仕事を続けていられるのは、実はこういうお客様の声に支えられています。モデルルームや商空間には手を付けず、ひたすら個人邸にこだわるのは、こうやって「不特定多数の誰か」ではなく「あなた」に届く仕事が出来るからです。
ひとつひとつかみしめては、心の中に蓄積させ、また次のお客様へ、と。そしてまた頂いた言葉を胸に、次のお客さまへ。その繰り返しです。
さて、私は気まぐれなので急に思いついてお客様からのお言葉をブログでご紹介させていただきましたが、やはりこの先、ご紹介せずに自分の中でひっそりとためこんでおくっていう元のスタイルでいようと思います。なんか、そのほうが「自分らしい」から(笑)
コーディネーターとして、私は未熟でまだまだ欠陥品です。もっともっと目指したいところがあるのでユルリと頑張ります。

さぁ今週も1週間楽しみましょう!

プロフィール

三宅 利佳(ジェイブルー)

インテリアコーディネート事務所 ジェイブルー

●インテリアコーディネーター  980877A
●2級建築士
●AFT色彩検定 1級

美しく暮らすにはそれなりの努力が必要です。
例えば掃除、整理整頓、時々の模様替えや花を活けなおしたり・・・。

どうせすぐ使うから
どうせすぐ汚すから

そう言ってやりっぱなし出しっぱなし汚しっぱなしの生活は
確かに面倒がなくて便利ですが
便利ばかりを追求していてはあっというまに雑多な空間になります。

美しい部屋、居心地の良い部屋というのは
日々手をかけ続ける面倒臭さを内包しています。
でも、そのことを放棄しないでください。

部屋は人の心を表すと思いませんか。

インテリアコーディネーターがお手伝いできるのはほんの最初の舞台づくりだけ。

「こうありたい理想の自分」を思い描いて
ぜひ素敵な住空間を維持してください。
それが、生き方にもつながるのだろうと思います。

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