例えば何ができるかな
Tさんは、先日ブラックウォールナットの家具を納品させて頂いた取引先の社長さんです。そのご自宅の家具を作らせて頂いて、9年が経ちます。
食器棚もソファテーブルも以前のままきれいに使われておりました。(ダイニングテーブルだけはお子さんがここで勉強していた、ということもあってだいぶ使い込まれていて、今度メンテナンスが必要かな。)
あの時、家具を納品させて頂いた時にあった年長のお子さんたちは、今は高校受験に向けて頑張っている。その子たちになぜか泣かされてしまったハルカも今はもう6年生。
「時間が経つのは早いね。」「早いね。」そんなことを言いながら、煮込み料理はよくやるんですよ、という社長自ら作ってくださったビーフシチューをお昼にご馳走になって、懐かしいお話に花が咲いたのでした。
次はその受験勉強を頑張っているお兄ちゃんの部屋に小さな本棚を作らせて頂く予定です。
その棚にきちんといろんなものをしまって、勉強に専念できるように机を片付けるのです。
こうしてもの作りを通して、いろいろな人の人生の過程に立ち会ってゆくことができるのはとてもうれしいことです。
その物作りの楽しさを分かってもらうのに、ワークショップででどんなことができるかな。
会社に戻ってあれこれ思いを巡らせます。
シンプルなものでしたら、板の周りを削ってお皿にすると言う加工。ちょっと大きな材も確かあったと思うので、それをうまくくり貫いてスマートフォンスタンドにするのも良いかもしれない。
木のかたまりを見つめていると、いろんなものが見えてくる。
以前、高校の時に受験のために1ヶ月だけ素描の短期講習に通ったことがありました。
その時に先生が言っていたことはよく見ること。
本当によく見ていると、白い塑像のそこかしこに線が見えてくるのです。その線をキャンバスに描き込んでいくと、形ができる。形の一番奥が一番暗いわけではないって、ここで知ったのです。
よく見るといろんなものが見えてくる。
今井 大輔(フリーハンドイマイ) さんの記事
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