剥がれてきたら?繰り返し使うには?ウォールステッカーのお手入れ方法

シールのように貼り付けて壁を飾れるウォールステッカーは、今や素敵な部屋作りには欠かせないアイテム。手軽にお部屋のイメージを変えられること、壁紙等に比べて扱いやすいこと等が人気の理由となっています。

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でもウォールステッカーをお部屋に貼った人からは、「貼った後」についての疑問の声も見られるようなんです。

「角の部分が何回貼り直しても剥がれてくる」
「このままずっと貼っておいても大丈夫なの?」
「クリスマスのウォールステッカー、来年もちゃんと使える?」

一気に人気になったウォールステッカーですが、貼った後のお手入れ方法や保管のコツについては「知らない・わからない」という人もいるのではないでしょうか?今回はウォールステッカーが剥がれる時の対策や貼り替え時期・保管方法等、ウォールステッカーのお手入れ・ケア方法について解説していきますね。

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※クレバリーFAN掲載用の撮影時の写真

ウォールステッカーが剥がれた時の4つの対策

せっかく貼ったウォールステッカー、角の方からペロンと剥がれてきちゃった…
こんな時、ただ上からギュッと押すだけで貼り直しを済ませていませんか?残念ながら、これだけではNG!

ウォールステッカーが剥がれてきてしまうのには、いくつかの原因があるんです。きちんと対策してから貼り直しをしないと、しばらくしてからまたウォールステッカーが剥がれてきてしまうかも。剥がれてきた時の4つのお手入れ・対策方法について知っておきましょう。
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「壁の汚れ」をしっかり取ろう!

ウォールステッカーの粘着力が落ちる最大の理由としては、「壁の汚れ」が挙げられます。一見キレイに見える白い壁にも、実は細かなホコリや手垢・タバコの煙・油分等、様々な汚れが溜まっているもの。


1ヶ月ケアをしていない壁でも、かなりの汚れが蓄積しています。壁とステッカーの間にこのようなホコリや油分が挟まることで粘着力が落ち、ステッカーが剥がれてきてしまうのです。「ウォールステッカーを貼る時に、壁の掃除はしたつもりなんだけど…」という人も多いはず。でもその掃除の時、いきなり水拭きや洗剤での掃除をスタートさせませんでしたか?

ホコリが蓄積していた壁をいきなり水拭きすると、雑巾についたホコリが更に他の箇所に広がってくっついてしまい、汚れが落ちきっていないことも。

「ステッカーが剥がれる」という時には一度ステッカーを剥がして、壁のお掃除をやり直してみましょう。

【壁のお掃除方法】
1)壁全体にハタキをかけるか、シートタイプのハンディモップでザッとホコリを落とします。
2)壁に掃除機をかけます。ノズル部分がブラシのような形になっているものがあれば、より効果的です。
3)乾いたタオルか雑巾でから拭きをします。
4)バケツか洗面器にぬるま湯を張って、中性洗剤を適量溶かします。
5)柔らかい布かタオルを4)で作った液剤に浸して、ギュッとよく絞り、壁を拭きます。
6)布が壁に当たる面は頻繁に変えて、常にキレイな面で吹き上げるようにします。
7)別の乾いた布かタオルで、仕上げのから拭きをします。
8)半日~1日程度時間を置いて、水気を飛ばします。

※クリーニングをした直後にステッカーを貼ると、壁に残った水分がウォールステッカーに付着してしまい、粘着力を下げることがあります。乾燥している時期には半日以上、梅雨時等の湿気の多い時や天候が良くない時には1日以上置いて、壁面をしっかり乾燥させるようにしましょう。

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特にタイポグラフィ(文字)タイプの場合は念入りに!


ウォールステッカーに付いた汚れを落とそう!

一度使用したウォールステッカーには、貼る時に触れた手の油分や壁に残っていたホコリ等がたくさん付着しています。元々ウォールステッカーには貼り直しがしやすいように「弱粘着」という比較的粘着力が穏やかな接着剤が使われているのですが、ホコリや油分が付着すると粘着力が更に落ちて、どんどん剥がれやすくなってしまうのです。

クラフトテープ(ガムテープ)やセロハンテープで想像してみましょう。テープを一度洋服にくっつけて剥がすと、細かな繊維やホコリが接着面にたくさん付いてきますよね。そのまま紙等にくっつけようとしても、粘着力が落ちていてほとんどテープの用途を果たしてくれないはずです。

ウォールステッカーの粘着力を再生させるには、接着面に付いてしまった手の汚れや壁のホコリ等を取り除いてあげることも大切。ステッカーに合った方法で、接着面の汚れを取っていきましょう。

【水拭きでクリーニングする】
樹脂製やビニールタイプのウォールステッカー等の水を弾く素材であれば、水を使ったクリーニングが行えることもあります。
1)柔らかい布かガーゼをぬるま湯に浸したら、しっかりと絞ります。
2)布・ガーゼを人差し指と中指の二本の指に巻くように付けて、ステッカーの接着面をごく軽く拭きます。
3)別の乾いた布かガーゼを指に巻いて、優しくから拭きします。
4)自然乾燥で水分を飛ばします。

※製品によっては水拭きに対応不可のものもあります。
※水分が多すぎるとステッカー内部に水が染み込み、粘着力が落ちることがあります。布・ガーゼは固く絞って、できるだけ少ない水分で掃除をするようにしましょう。
※ゴシゴシと強く拭くと粘着成分が取れてしまうことがあります。ステッカーを傷めないよう、優しく拭いてあげましょう。

【アルコールでクリーニングする】
素材によっては、アルコール・シンナー等の溶剤で接着面を拭くと、粘着力がやや再生することがあります。無水エタノール等であれば薬局でも手軽に購入可能です。
1)柔らかい布かガーゼに、無水エタノールを少量染み込ませます。
2)人差し指と中指の二本の指に布を巻いて、接着面をごく優しく拭きます。
3)アルコールが飛ぶまで乾燥させます。

※製品によっては、溶剤に含まれる成分で粘着面・ステッカー塗料の変質が起きることがあります。製品説明書をチェックして、アルコール成分等が使用できるか確認した方が安心です。
※目立たない箇所を一度少しだけ拭いて、粘着力の低下・色変化等が起きないかテストを行うことをおすすめします。

【コロコロ・クラフトテープを使ってクリーニングする】
「水を使うのはちょっと心配」「アルコールだと、色が変わっちゃうかも…」そんな時には、別の粘着力のあるテープで付着しているホコリを取りましょう。お掃除用の粘着テープ「コロコロ」が使いやすいですが、無い場合にはクラフトテープ(ガムテープ)でも代用できます。

1)新聞紙・雑誌等の汚れても良い紙類を敷いて、その上にウォールステッカーの接着面を上にして広げます。
2)ステッカーの台紙を接着面の半分程度に乗せて、上から抑えます。
3)露出している接着面にコロコロを何度か往復させて、付着している汚れを取ります。クラフトテープの場合には、20センチ程度に切ったテープを輪のように丸めて、ステッカー接着面のホコリを取ります。
4)ステッカー台紙を汚れを取った側に載せ直して抑えます。
5)コロコロを反対側にかけて、全面的な汚れを取ります。

※台紙が無い場合には、クリアファイル等のツルツルとした素材や紙を抑えに使いましょう。
※力を入れてコロコロをかけると、ウォールステッカーが伸びて形が歪んだり、折れやシワができる原因になります。ごく軽くかけるように注意しましょう。

弱粘着テープで剥がれやすい部分を補強する

「壁のクリーニングをし直しても、ステッカーの汚れを取っても隅の部分が剥がれてきちゃう…」こんな場合には、ウォールステッカーの特定部分の粘着力が落ちてしまって、剥がれが起こっている可能性が考えられます。こんな時には、両面テープを使って剥がれやすい部分の補強をしてみましょう。

ウォールステッカーの部分補強には、インテリア向けの「壁用両面テープ」を使用します。ステッカーと同じ「弱粘着タイプ(貼り直しができるタイプ)」の両面テープを使えば、張替えもしやすいです。壁面用両面テープは住友スリーエム(3M)・ニトムズ等で販売しています。

【弱粘着テープでの補強方法】
1)ウォールステッカーの剥がれやすい箇所を事前にチェックしておきます。
2)ウォールステッカーを一度剥がして、裏面の汚れをコロコロ・クラフトテープ等で取ります。
3)両面テープを引出して、1センチ程度にカットしておきます。
4)両面テープの台紙部分を片面だけ剥がし、ステッカーの剥がれやすい箇所に貼り付けます。
5)もう片面も剥がし、壁にステッカーを貼り付けます。
6)片側から空気を抜くようにしながら、ステッカー全体をしっかりと押さえます。

※貼り直しを行う前に、壁のお掃除を行っておくことをおすすめします。
※壁面の材質によっては、弱粘着テープの貼り付けによる塗料・壁紙の剥がれが起こる可能性があります。小さく切ったテープを事前に数日間テストで貼ってみて、壁紙に問題が出ないかを確認するようにしましょう。

強力粘着テープで全体を補強する

「弱粘着タイプ(貼り直しができるタイプ)でもウォールステッカーが剥がれてきちゃう…」という場合、ウォールステッカーの粘着力が全体的に落ちてしまっている可能性が高いです。このような場合には、より接着力の強い強力型の壁面用両面テープを使います。ただ強力接着テープは、壁面の塗料・壁紙の素材によっては使用することで痕が残ってしまうことも。

特に賃貸のお部屋に住んでいる方の場合、痕が残る方法は避けたいですよね。そのため間に塗装用・壁面用のマスキングテープを挟んで、痕が残らないようにする方法を取ることをおすすめします。

【強力粘着テープでの補強方法】
1)ウォールステッカーを貼りつける場所を事前に決めておきます。
2)塗装用・壁面用のマスキングテープを小さくカットします。両面テープも同じ長さに切っておきます。
3)マスキングテープをステッカーを貼る場所に複数箇所貼り付けます。
4)両面テープの片面の台紙を剥がして、マスキングテープの上に乗せるように貼り付けます。
5)両面テープの反対側の台紙を剥がします。
6)ウォールステッカーを上から当てて、片側から空気を抜くようにしながら貼っていきます。

※文具用のマスキングテープ(カラー加工がされているもの)を使用すると、マスキングテープの色柄が壁面に移ってしまう可能性があります。必ず塗装用等の白色マスキングテープを使用してください。
※壁面素材によっては、マスキングテープを貼り付けで塗料・壁紙の剥がれが起こることがあります。小さく切ったマスキングテープを数日間目立たない箇所に貼り付けて、壁紙に問題が出ないか事前にテストをしておきましょう。

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ウォールステッカーは定期的に張り替えよう!

キレイに貼れたウォールステッカーは、ついついそのまま貼っておきたくなるもの。でもシールタイプのウォールステッカーは「壁紙」とは違って、長期間張りっぱなしにすることを目的とした製品ではありません。何年も貼り付けたままにしておくと壁と粘着剤が密着しすぎて、なかなか剥がれにくくなったり、剥がした時に粘着剤が残ってしまうこともあります。

「キレイに剥がせる期間」についてはメーカー・製品によっても異なるのですが、おおよそ6ヶ月~1年程度の使用であれば「痕を残さずに剥がせる」としているメーカーが多いようです。長くても1年、できれば半年程度で張替えをしておいた方が安心ということですね。

ウォールステッカーを貼っている壁の日当たり具合によっては、長期間の貼付けで壁の日焼けの「ムラ」が起こってしまうこともあります。長期間の放置はせずに、キチンと張替えをしてあげましょう。「このウォールステッカーが気に入っているから、もう少し使いたい」という時には、少しだけ場所をずらして貼り替えてあげるといいですよ。

ウォールステッカーを繰り返し使うには「保管」が大切!

シールタイプのウォールステッカーは、数回程度は繰り返し貼って使うことができます。海外製の良質な製品の場合、20回近く貼れるものもあるんですよ。でも気をつけておきたいのが、一度使った後のステッカーのお手入れ。きちんと剥がして保管をしておかないと、二度目に使おうとした時に「使えない…」なんてこともあるんです。

【ウォールステッカーの保管のコツ】
1)ウォールステッカーを剥がす時には、できればビニール製の手袋等を嵌めて剥がしましょう。接着面に手脂等が付くことを防げます。
2)剥がす時に角を折り曲げたり、強く引っ張って伸ばさないように注意します。
3)ウォールステッカーを剥がして壁のホコリ等が付着している場合には、前述した「水拭き」「アルコール拭き」「コロコロ」のいずれかで粘着面の汚れを取っておきます。
4)剥がしたウォールステッカーを、購入した時に付いてきたステッカー用の台紙(裏紙)にピッタリと貼り付けます。この時、空気が入らないように注意してください。
5)購入時の保存袋・保存ケースがある場合には、袋・ケースに入れて保管をします。

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おわりに

「気軽に貼って、気軽に剥がせる」という手軽さが魅力のウォールステッカー。でもその分だけ粘着力がかなり穏やかなので、「壁の汚れ」「手の汚れの付着」といった細かな部分で仕上がり・モチに差が出てしまいやすい製品でもあります。キレイな状態を長持ちさせるために、壁のお掃除といった下準備をしっかり行ってみてくださいね。

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プロフィール

小島真子

笑顔があふれる空間づくり

事務所ラフスタイル代表 ( http://www.laugh-style.jp )
法人ではサロン・オフィス・社員寮・ホテル等のコーディネートを中心にコーディネート及びイベント用スタイリング設営、個人では、引越し時のレイアウト相談、新築・リフォーム時のインテリアコーディネート業をはじめ、他、セミナー講師、執筆活動、コンサルティング、企画やメディア協力等でも幅広く活動中。

小島真子 さんの記事

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