北欧インテリアに模様替え!誰でもできる北欧風のお部屋づくりのポイント

1990年台後半頃から、徐々に日本でも注目されるようになった北欧インテリア。現在では、人気のインテリアスタイルの定番ともなっています。「スカンジナビアン・スタイル」とも呼ばれる北欧スタイルのインテリアは、長く厳しい冬を過ごす北欧の人々が家の中で楽しく暮らすために考え出された機能的なインテリアスタイルです。シンプルかつオシャレでありながら、どこかホッと落ち着ける雰囲気があり、その点が日本での人気を得た理由のひとつにもなっています。

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「これから北欧インテリアに挑戦したい!」という人も多いのではないでしょうか?今回は一人暮らしの人や、子供部屋・リビング等を北欧風に変えたい人等にも役に立つ「お部屋を北欧スタイルにするためのポイント」をご紹介していきます。

北欧インテリアの家具選び

まずはインテリアの基盤ともなる椅子やソファ、棚等の家具の選び方について見ていきましょう。北欧のインテリアデザインには、以下のような特徴があります。

・シンプルで機能的
・ナチュラルで温かみがある

寒い冬を家で長く過ごす北欧の人々は、快適に家の中で生活を過ごすために「合理的で、使いやすい」という家具デザインを好みました。また同時に冬の寒さの中でも家で優しさ・温かさが感じられるよう、木のぬくもりが得られる家具類を選んだのです。
「シンプルなのに温かみがあるって、どういうこと?」と悩んでしまう人もいるかもしれませんね。では具体的な例として、北欧の代表的な家具デザインを見てみましょう。

・アルネ・ヤコブセンの「セブンチェア」
・ハンス・J・ウェグナーの「ザ・チェア」
・コーア・クリントの「サファリチェア」
・ハンスJ.ウェグナーの「Yチェア(ウィッシュボーンチェア)」

いかがですか?どれもごくシンプルでモダンですが、曲線の優しさや木の使われ方で、どこか冷たくない雰囲気がありますよね。

北欧デザイン家具をシンプルなインテリアにプラス

今のお部屋がシンプルなインテリアなら、上記のような北欧デザイン色の強い家具をプラスさせるだけでも「北欧スタイル感」は強まります。例えばシンプルなダイニングテーブルの椅子を「Yチェア」に変更すれば、ダイニングの印象はグッとナチュラルな北欧風に。またシンプルなソファ+リビングテーブルの横にイームズのシェルアームチェアを置いて、モダンでありながら北欧感のあるリビングを作ることもできます。

日本の家具でも「北欧感」は出せます

「北欧インテリア=北欧の家具を買わなくてはいけないの?」そんなことはありません!
とても素敵なデザインの北欧家具ですが、日本の家屋にはちょっと大きすぎる…ということもあります。特にワンルームのお部屋等の場合、北欧系家具が置きにくいことも多いですよね。日本製家具でも、ポイントを抑えれば北欧らしいお部屋を作ることができますよ。

●デザインは単純なライン

ゴテゴテとした装飾が無く、シンプルな直線・曲線で作られたデザインの家具を選びましょう。

●明るめの木材

ビーチ材・オーク材・パイン材等の白木・無垢・ナチュラル色の素材を選びます。ダークブラウン系だとやや重くなってしまうので、色が明るめのものが理想的。また木目がハッキリと見えすぎるパイン材等はカントリー色が強くなるので、木目が控えめなものをおすすめします。

●脚のデザインはテーパードレッグ

北欧デザインではソファやシェルフ等でも木材の「脚」が付けられることが多いです。またその形は、先に行くほど細くなる「テーパードレッグ」であることが特徴的。テーブル・棚・椅子等を選ぶ時には、テーパードレッグになっているものを選ぶと「北欧らしさ」が出ます。

北欧インテリアの照明選び

長い冬を家の中で過ごす北欧では、ぬくもりのある照明が好まれます。北欧インテリアでは照明は「温かさ」を感じさせることがポイントというわけです。

蛍光灯色より電球色

白く冷たい印象になる蛍光灯は、できるだけ避けたいところ。光の色合いを温かみのある黄・オレンジ色へと変えられるLED照明が増えているので、メインの照明をLEDにしてみるのも手です。また電球色の間接照明をあちことに置くことで、より優しく温かみのある雰囲気を作れます。

シンプルかつ優しいデザイン

照明デザインも「シンプル」が基本。ただ柔らかさが感じられるよう、「曲線」「円」「球形」等が強調されたデザインを選びます。北欧デザインの照明の代表作としてはポール・ヘニングセンのライトが有名ですので、そこを参考にしてみるのも良いですね。

お部屋の雰囲気に合わせた素材選び

よりナチュラルで優しい雰囲気にしたい時には、照明にも木製のものを選びましょう。ちょっと大人っぽくモダンな雰囲気にしたい時には、ガラス・金属製のものを。お部屋の雰囲気を引き締めるアクセントになってくれます。

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北欧スタイルにするためのインテリア配色

北欧スタイルを作るには、お部屋の配色を意識することも大切です。

ベースカラーはホワイト・ナチュラル系

壁・床等のベースカラーは、ホワイトや淡いグレーといった色、また明るくナチュラルな木材の色を使うのが基本です。これらの色には、お部屋を広く見せてくれる効果もあります。一見寂しく寒そうに感じる色かもしれませんが、ごくシンプルな色にすることでサブカラー・ポイントカラーがグッと映えるんですよ。
「床の色がナチュラル系じゃなくて、ダークブラウンなんだけど…」という方でも心配はありません!ラグ等のファブリックを上手に使ってダークブラウンの配色を減らせば、北欧インテリアらしい明るい印象を作ることができます。

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サブカラーはブルー・グレイ系が人気

北欧デザインでは湖水をイメージさせるようなブルーがよく取り入れられます。また落ち着きのあるグレーも人気です。寝室のサブカラー(メインカラー)はブルー、リビングのサブカラーはグレー等、お部屋によってサブカラーを変えてみるのも良いですね。

目を引くポイントカラーを取り入れる

ベース・サブカラーは意外とおとなしめな配色の北欧デザインですが、クッション・小さな椅子・小物といった狭い範囲に使う「ポイントカラー」には、ビビッドな色を取り入れるのが特徴です。例えばグレーやグレイがかった青に対してハッキリとした黄色を置けば、部屋全体がパッと明るい印象になります。ポイントカラーの使い方でお部屋の印象が大きく変わりますから、思い切って大胆な色に挑戦してみましょう。

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北欧インテリア感を出すファブリック類

カーテン・クッション・ラグといったファブリック類にも、北欧インテリアらしい特徴があります。

・コットン、リネン等の自然素材の布を使用する
・幾何学模様、花や鳥等のナチュラルなモチーフが使われている
・線がシンプルで大胆

北欧テキスタイルの代表格といえば『マリメッコ(Marimekko)』が有名です。また『アルテック』『アルメダール』『ヨセフ・フランク』等も人気があります。このような北欧テキスタイルメーカーのクッションカバーやカーテンを使えば、お部屋の印象は一気に北欧らしくなるというわけです。

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最近では日本でも、北欧風を意識したプリントのカーテンやクッションカバー等のファブリック類が多く出回るようになりました。上記のような北欧テキスタイルメーカーの特徴を掴んでおけば、日本製品でも「北欧風」のお部屋を作ることができますよ。

なお、北欧系ファブリックは柄が大胆で大きなものも多いです。カーテン等に北欧テキスタイルを用いる場合には、ヒダの少ないもの、ロールスクリーンタイプのもの等を選んだ方が色柄がよく映えます。

北欧スタイルの子ども部屋

シンプルで使いやすく、なおかつ温かみが感じられる北欧インテリアは、子ども部屋のインテリアスタイルとしても人気が高いです。子供部屋に北欧インテリアスタイルを取り入れる場合には、以下のような点に注意してみると良いでしょう。

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照明・小物類には木製の製品を

大人向けの部屋の場合には、木製家具の中にメタリックな照明やコート掛け等を取り入れて全体の印象を引き締めるのもOK。でも子供部屋の場合には、家具以外の照明器具・小物類も木製の製品で揃えた方が柔らかく優しい印象になります。ナチュラルな白木、無垢、もしくはホワイトの木製製品等、家具と小物の木の色味をひとつに統一するとお部屋全体が調和しやすくなります。

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サブカラーに明るい色を

小さなお子様のお部屋の場合、カーテンやベッドカバーといったサブカラーに黄色や赤、ピンク等のハッキリとした明るい色を取り入れてみるのがおすすめです。大人向けの部屋ですと、強いピンクや赤等は「ポイントカラー」として少量を使うのが一般的。でも元気のある色合いの配分を増やすことで、より明るく子供部屋らしい印象になりますよ。

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組み立て型の家具を選ぶのも手

小さなお子さんの部屋は、成長に応じて必要とされる家具が徐々に変わってくることも多いもの。小学生から中学生へ、そして高校生へ…と大きくなることでお子さんの好みや生活スタイルも変わりますし、「この家具、ずっと使うかな?」と悩んでしまう親御さんも少なくありません。

子供部屋のインテリアには、安価で使いやすい「組み立て式」の家具を取り入れてみるのもおすすめです。例えばスウェーデン発祥の家具量販店『IKEA(イケア)』の家具はごくシンプルで使いやすく、お値段もリーズナブル。小さな子向けの椅子やお人形のベッドといった子供部屋にピッタリのグッズも数多く揃っています。

ヨーロッパのご家庭では、「子供の家具は全部IKEAで揃える」というお家も多いのだとか。最近では「子供部屋に北欧インテリアを取り入れたい!」という日本のご家庭でも、IKEAの家具の人気が上がっています。

ただ輸入製品であるIKEAの家具の場合、サイズはヨーロッパベースのサイズとなっていますので、その点には注意が必要です!「お店で見た時には小さく感じたのに、家で組み立ててみたら大きすぎて…」という失敗をしてしまうケースも、時々見られています。欲しい家具類のサイズ感は前もってしっかり計測しておいて、ちょうど良いサイズ感のものを選びましょう。

なお北欧ではDIYを行う文化が根づいているため、IKEA等の海外製品では意外と組み立て家具の難易度が高いことがあります。

大きな机や棚等の場合、女性ひとりでは組み立てるのが難しい…ということもあるかもしれません。また家具を組み立てる時には作業用のスペースが必要なので、その点も考慮することが必要です。「うまくできるか不安…」という場合には、IKEAやニトリ家具のように「組み立てサービス」があるメーカーや量販店を選ぶというのも手ですね。

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小物選びで完成する北欧インテリア

ワンランク上の北欧インテリアを作るなら、食器等の小物選びにもこだわっておきたいですね。北欧デザインの食器は、家具と同じく機能性・合理性を追求した使いやすいものが多く、日本の食卓にもよく馴染みます。

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人気の北欧食器メーカー

北欧食器のメーカーとしては、フィンランドの「イッタラ(iittala)」や「アラビア(ARABIA)」が特に高い人気を得ており、北欧らしさを感じさせる代表選手となっています。この他、「ロールストランド」「ホガナスケラミック」等も人気です。

コーヒーマグやメインとなるお皿にこれらの北欧メーカーのものを選べば、リビングやダイニングの雰囲気はグッと北欧らしくなりますね。

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鍋やポットにもこだわって

鍋やポット等のキッチン用品は、お台所の印象を大きく左右するもの。例えば北欧出身のデザイナーが多く在籍するキッチンウエアメーカー『ダンスク(DANSK)』のカラフルなホーロー鍋なら、キッチンに出しておいてもオシャレで明るい印象になります。食卓にそのまま持っていってサーブをしてもOKです。IHに対応している製品が多い、蓋をそのまま鍋敷きにも使用できる等、機能性も十分。お料理をするのも楽しくなりそうです。

またコペンハーゲン生まれのデザイナー、エリック・マグヌッセンがデザインした『ステルトン』のバキュームジャグ(バキュームボトル)は、発売以来40年を経ても人気が衰えないロングセラー。いわゆる「魔法瓶」なので、湧かしたお湯を注いでおけばいつでもコーヒーやお茶を淹れることができます。食卓の上に置きっぱなしでも、デザイン性の高いこんなジャグならインテリアの雰囲気を損ねることがありません。

おわりに

シンプル・ミニマムな北欧インテリアの家具は、飽きが来ず長く使い続けられるのもポイント。北欧の人達はラグやクッション等のファブリック類を頻繁に取り替えて、お部屋の配色を変えながらインテリアを楽しんでいます。まずはベーシックなカラーからスタートしてみて、徐々にポイントカラーを増やしたり、大胆な色合わせに挑戦してみるのも良いですね。お休みの日をずっとお家で過ごしたくなるような、ホッと寛げる素敵なお部屋づくりに挑戦してみましょう!

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プロフィール

小島真子

笑顔があふれる空間づくり

事務所ラフスタイル代表 ( http://www.laugh-style.jp )
法人ではサロン・オフィス・社員寮・ホテル等のコーディネートを中心にコーディネート及びイベント用スタイリング設営、個人では、引越し時のレイアウト相談、新築・リフォーム時のインテリアコーディネート業をはじめ、他、セミナー講師、執筆活動、コンサルティング、企画やメディア協力等でも幅広く活動中。

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