子ども部屋インテリアコーディネート作りの3ステップ&よくあるお悩みへのヒント

お子さんの入園や入学・引越しなどを期に「子ども部屋」を作る方は多いもの。でも子ども部屋というと、「すぐに散らかってしまう」「オシャレな部屋を作れない」と考えている方もいるのでは?ほんのすこしのコツさえ抑えれば、子ども部屋だって「子どもも快適」そして「親も満足」なお部屋にできるんです。今回は子ども部屋のインテリアコーディネート作りで知っておきたい3ステップ、そして「子ども部屋が無い」「汚れる」といった子ども部屋作りでよくあるお悩みを解決するヒントについてご紹介していきます。

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お部屋作りを始める前の3ステップ
まずはお部屋のインテリア作りを始めるまえに行っておきたい、コーディネートを成功させるための3ステップを押さえましょう。

1)お部屋の「カラー」を決めましょう

子ども向けのインテリアアイテムには、かわいくキレイな発色のものがいっぱいありますよね。でも「かわいいから」とアレもコレもと色を取り入れてしまうと、なんだかまとまりの無い部屋になってしまうことに…。実際にお部屋のインテリア作りを始める前に、部屋のテーマカラーを決めておきましょう。

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●「子供の好きな色」がいちばん!
「テーマカラーをどうしよう…」と迷ったら、真っ先に取り入れたいのが「子ども自身が好きな色」。ピンクでもグリーンでもブルーでも、洋服や小物等で好む色を取り入れてみてはいかがでしょうか?よくお絵かき等で使っている色を参考にしてみるのもいいですね。

「子ども自身が好きな色」が使われているお部屋であれば、子どももお部屋で快適に楽しく過ごすことができるはず。好きな色=好きなものがある部屋であることが、「自分の部屋」「大切にしたい部屋」と自覚できる手がかりともなります。

●きょうだい部屋ならテーマカラーの組み合わせで楽しむ
お兄ちゃんと弟、お姉ちゃんと妹等、お子さんが二人以上でお部屋を使う場合には、それぞれのテーマカラーを決めてあげるのも手です。グリーンとブルー、イエローとピンクといったように各自の色を決めてクッション・机の上の小物等の色を選んでみましょう。「これは自分のもの」「あっちはきょうだいのもの」という「自分のものの領域作り」にも役立ちますよ。

●配色バランスで調整を
例えば「テーマカラーは赤!」と決めたとしても、壁紙にもラグも赤、赤、赤…という配色ではちょっと落ち着かない部屋になってしまいますよね。また「子ども用家具」として赤い椅子やチェスト等があるのはカワイイですが、何年かすると飽きてしまう可能性もあります。


お子さんが小学生になり、中学生になり…と徐々に成長し好みが変わっても「好きな部屋」であり続けられるように、カラーのバランスを取ってあげると良いですね。例えばテーマカラーを「赤」にするなら…壁や床、家具等の広い面積には白・明るいベージュ等のベーシックなカラーを置いて、クッション、カーテンの柄等のファブリック部分、小物類等に赤を「ポイントカラー」として使ったコーディネートはいかがでしょうか?

インテリアのベースカラー(配色の多い部分)に白・淡いグレー・ベージュといった明るくベーシックで明るい色を採用しておくと、その後にテーマカラーを変えるのもカンタン。ファブリック類等で模様替えもしやすくなりますよ。

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2)必要な家具を決めましょう

テーマカラーを決めたら、次に考えるのが面積を取る大きな家具類です。基本となるのは以下のようなものですね。
・デスク(学習机)、チェア
・ベッド

またクローゼット等の収納スペースが無い・狭い場合には、子どもの洋服やおもちゃ・本等を入れる収納家具も必要です。
・チェスト
・オープンシェルフ
・ブックシェルフ 等

現在の荷物の量、またこれから増えるであろうアイテム等も考慮しながら家具類を決めていきましょう。


●長く使う家具は「シンプルさ」と「質」にこだわって
学習机や子供用のベッドだと、デコラティブでかわいらしいデザインのものも多いですよね。小さな子ども自身に「好きなデザイン」を選ばせると、ハート柄や星柄、キャラ柄等が入ったものを欲しがることもあると思います。でも、ちょっと待ってみましょう!

小学校低学年の時には好きだった柄物は、中学生・高校生と成長するに連れてお子さん自身が「子どもっぽい」と感じてしまうケースも多いです。大きな家具類の場合、家具の入れ替えをするのもなかなか大変なもの。成長に応じて使い続けてゆけるような、シンプルなデザインのものを基本に考えることをおすすめします。

また子どもの感受性は、家具の手触り・質感等からも育まれるものです。木の優しさといった「触れた感触」も楽しめるような、上質な素材を選ばれると良いでしょう。
●「今あるアイテム」を使ってみるアイデアも
「学習机やしっかりしたチェストを買うのはまだ早いかも…」そんな時には、今あるアイテムを使って「家具風」にしてみるのも手です。例えば2つのカラーボックスに天板代わりの板を渡せば、即席のデスク風に。ボックス内に引出しを入れてあげれば、収納面もOKですよね。

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3)レイアウトを決めましょう

お部屋に置く必要な家具類を決めたら、次に家具の配置・レイアウトを考えていきましょう。

●勉強しやすい机の位置は?
机から目に入る位置にベッドがあると、子どもの意識がついついベッド方面に向いてしまいがち。またおもちゃやマンガ、ゲームといった遊び用のアイテムがすぐ横にあると、そちらに意識が向いてしまうことも多いです。机に座った位置からベッドやプライベートなアイテムが入ったシェルフが見えないような位置関係にするのがベスト。ベッドと机を対角線上に置いて、距離感を離してみるのも良いでしょう。

また小学生等のお子さんの場合には、勉強時間が日の差す時間であることも多いもの。窓のそばに机を置けば、電灯だけでなくナチュラルな自然光の灯りで勉強ができますよ。

●お片付けが自分でできる動線を
「子ども部屋のお片付けは、子ども自身にキチンとして欲しい!」そう思ったら、子どもが自然に片付けやすい動線を考えてみましょう。例えばドアに近い位置にスタンド式のコート掛けやバッグ掛け、ランドセルを入れるためのシェルフ等を置いておくのも手。自然な動きでモノを置きやすく、自分の荷物の定位置も決めやすくなります。

また引出し式の収納家具等は、いつでもスムーズに開け閉めができるような位置に起きましょう。手前にスツール等があってどかさないと開け閉めができない、ラグが引っかかって開け閉めがしにくい…こんなレイアウトで「片付けのための一手間」が生まれると、「自然なお片付け」がしにくくなってしまうこともあります。

●ドア・窓前の配置に注意
レイアウトを考える時に、気をつけたいのがドアや窓の位置です。例えばドアのすぐ側に観音開きのワゴンシェルフがあって、シェルフの扉が開いているとドアの動線を塞いでしまう…こんなレイアウトはNG!ドアからの出入りの際の動線にモノが出やすい、扉等が引っかかりやすい動線にすると、思わぬ事故やケガの元になります。

また窓を塞ぐようにデスクやシェルフを置くと、窓を開けた時に上に置いたものが落ちる、壊れるといった可能性も。大人であれば「ちょっと注意すれば大丈夫…」というレイアウトでも、元気いっぱいの子どもが勢い良く出入り・開け閉めをする場合には危険が伴います。レイアウト作りの際には、安全面も配慮してみてくださいね。

●レイアウトで迷ったときには
「どんなレイアウトにしよう…」と迷った時には、お子さんが何をしていることが多いか/何が好きかを思い出してみるのも手です。例えば「おもちゃを広げて遊ぶのが好き」ということなら、部屋の一部にラグを敷いて「このラグの中がおもちゃで遊ぶスペース」とするのも良いでしょう。本を読むのが好きな子なら、学習机以外にゆったりと読書が楽しめるように小さなソファやチェアでスペースを作ってあげるのも良いですね。

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子ども部屋作りのよくあるお悩みにヒント!

子ども部屋が作れない
子ども部屋についてよくあるお悩みが「部屋数が無くて、子どもだけの部屋を作ってあげられない…」というもの。また将来的にはお子様用のお部屋を作る予定の方でも「まだ小さいから、完全に個室を作るのはちょっと不安」というケースもありますよね。

でもお子さんにとって「自分だけのスペース」に自分の好みのモノを置き、それを自分で片付けたり管理するのは教育上でも大切。今までは「みんなと一緒のスペース」だったリビングの一角を「子ども専用スペース」にしてみるのはいかがでしょうか?

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●子ども専用のスペース作り
子ども専用のスペース作りは意外とカンタン。低いシェルフやソファをパーテション代わりにしてあげるだけでも、「特別なコーナー」を作ってあげられます。またラグやカーペット等で、床面の「子どもスペース」の場所だけ色を変えてみるのも手です。「遊ぶのはこのスペースの中」「スペース無いに置いてあるものは自分で片付ける」といったルールを作れば、子どもたちはそのスペースを「自分の基地」として楽しむことができます。

汚れが気になる
子どもがいるおうちでは、どうしても避けては通れないのが「汚れ」問題ですよね。落書きをしてしまったり、大きなシミを作ってしまったり…「汚れそうだから子どものインテリアづくりは無理」と考えている方も多いかもしれません。でも現在では、汚れに強い/汚れても洗いやすいグッズや素材が色々登場しています。

●タイル式カーペットなら取替もカンタン
30センチ四方程度のタイル上になっているカーペットなら、汚れた部分のお手入れもカンタンです。万一落ちない汚れが付いてしまった場合でも、その部分だけを取り替えることもできます。2色のタイルカーペットを使って、床面にメリハリを付けてみるのも手です。タイルカーペットは、現在ではオンラインでも気軽に購入できるようになりました。洗い替え分等も考えて購入しておくと、万一のときにも安心ですね。

●ファブリック類は利便性も重視
リネン(麻)やコットン(綿)、ウール等の自然素材は、風合い・質感がよくお部屋の雰囲気作りにも役立ってくれますね。でも自然素材でできたベッドカバーやカーテン、クッションカバー等のファブリック類は、お洗濯で縮んだり色褪せ等も起こりやすいもの。「汚れる→何度も洗う」という可能性を考えると、キレイな状態が長持ちしてくれない恐れがあります。

現在では扱いやすいポリエステルやレーヨンといった合成繊維・再生繊維の中にも、自然素材風の質感を再現したものが出回るようになりました。合成繊維は洗濯をしても乾きやすく、型崩れしにくいのもいいところ。特にカーテン・ラグ等の素材には、このような利便性のある素材から選んでみるのもおすすめです。

キャラクターグッズ・キャラ柄を使っても平気?
小さな子どもたちが大好きなキャラクターグッズ。アメリカの雑誌等だと、おもちゃ箱をそのまま閉じ込めたような子ども部屋等も登場していて憧れますよね。

でも人生における引越し回数が平均15回~20回以上とも言われるアメリカに比べて、日本人の引越し回数は全人生で5回以下とも言われています。つまり「子どもの頃の部屋を、大人になっても使う確率が高い」というわけなんです。「子ども部屋風で似合うから」「子どもが喜ぶから」という理由でキャラクターものをお部屋のインテリアにどんどん使ってしまうと、後々の成長時にイメージと合わなくなる可能性も考えられます。

また色とりどりのデザインが多いキャラクターグッズの場合、インテリアのテイストにまとまりが出なくなる可能性も。特に「リビングに子どもスペースを作る」という場合、その部分だけが浮いてしまうことも多いんです。キャラクターグッズを使いたい場合には、以下のような点に配慮してみましょう。

1)壁紙・家具類等、変えにくいアイテムにはキャラグッズ・動物柄等を避ける
2)ベージュ・モノクロ・単色使い等、ベーシックな色味のデザインを選ぶ
3)ウォールステッカー・クッションカバーといった模様替えがしやすいアイテムで明るさ・可愛らしさをプラスする

特に貼ったり剥がしたりがカンタンなウォールステッカーは、子ども部屋のインテリアの印象を大きく変えてくれる便利なアイテム。季節や子どもの好みに合わせて変えやすいアイテムをうまく使いこなして、子どもの成長を楽しめるお部屋づくりをしてみましょう。

おわりに
子ども部屋インテリアコーディネート作りの3ステップ&ヒントはいかがでしたか?オシャレで快適なお部屋があれば、お子さんが部屋で過ごす時間がとても充実したものになるはず。また安全面や汚れ対策・お片付け対策等をしっかりしておけば、親も嬉しいお部屋になることでしょう。ほんのちょっとのアイデアや工夫で、子ども部屋のインテリアの仕上がりは大きく変わってきます。「狭いから」「散らかるから」と諦めず、お部屋づくりを楽しんでみましょう。

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プロフィール

小島真子

笑顔があふれる空間づくり

事務所ラフスタイル代表 ( http://www.laugh-style.jp )
法人ではサロン・オフィス・社員寮・ホテル等のコーディネートを中心にコーディネート及びイベント用スタイリング設営、個人では、引越し時のレイアウト相談、新築・リフォーム時のインテリアコーディネート業をはじめ、他、セミナー講師、執筆活動、コンサルティング、企画やメディア協力等でも幅広く活動中。

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