「いま、ここ」だけを生きる‐1380‐
2017年5月25日
「いま、ここ」だけを生きる‐1380‐
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先週末、「中庭のある無垢な珪藻土の家」の2ヵ月点検に行ってきました。
3月末の引っ越しを実現するため、ギリギリの工事が続いていたのは2ヵ月前。
もとより閑静な住宅街です。
それらが嘘のように静かな週末の風景でした。
正面のヤマボウシ。
あまり道路にはみ出すのも良くないだろうと、少し低めのものを選びました。
後ろに見えるのは、リビングにつながる中庭です。
中庭のヤマモミジはなかなか立派な枝振り。
ご夫妻とも「中庭はとってもいい」とのことでした。
親族が集まっての、BBQもすでに開催されたと。
写真がとてもよかったので送ってもらいました。
炭火を起こすのはたいそうだけど、カセットコンロやホットプレートなら気楽だという方はとても多いのです。
45cmほどの縁側に腰掛けての昼食はとても楽しそう。
ちょっと木陰があるだけで、中庭が全く違うものになるはずです。
こちらのご家族は、お子さんが4歳と2歳で最も親との時間が必要な時期です。
点検のあと四方山話をしていたのですが、ご夫妻ともフルタイムの共働きということもあり本当に大変そうです。
私ができることと言えば、一緒に創り上げたこの家が、少しでも日々の暮らしに貢献してくれればと願うだけです。
ここで書く家創りのストーリーは、「大変だったけどやっぱりよかった」が中心です。
時には少し叱られることもありますが、最終的には何が何でも、「よかった」まで行くしかありません。
そう考えると、やはり全てよかったとも言えるのです。
「うちのお客さんは皆喜んでくれている」というような言葉を聞く場面は結構あります。
もちろん、不満な状態のまま仕事を終えるなど論外ですが、クライアントは心の底から「喜びたい」と思っています。
何千万、何億円ものお金をかけて、「まあまあで十分」という人はたったの1人もいません。建築において、喜んでいただくは最低条件だと思っています。
「特別に喜んで貰っている」と思いたいですが、それは私が決めれることではありません。
ニューヨーク在住の友人が、「嫌われる勇気」が、すごく面白かったと教えてくれました。
2014年から2015年にかけてのベストセラーで、タイトルくらいは聞いたことがありました。
哲学者と現実を嘆いている若者との、対話型式で話は展開していきます。
結論で言うと、凄い本だと思います。
人生における最大の嘘、それは「いま、ここ」を生きないことです。
(中略)
ありもしない過去と未来ばかりに光を当ててこられた。自分の人生に、かけがえのない刹那に、大いなる嘘をついてこられた。
(中略)
さあ、人生の嘘を振り切って、恐れることなく「いま、ここ」に強烈なスポットライトを当てなさい。
「いま」という一瞬を精一杯生きる。それ以外にできることは何もありません。
それらを積み重ね、感激、感動してもらえるところを目指すしかないのです。
自由、幸せ、孤独、そして勇気。これらの言葉は、常に意識してきました。
「嫌われる勇気」。この本については、また一度しっかり書いてみたいと思います。
◇一級建築士事務所 アトリエ m◇
建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
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株式会社一級建築士事務所アトリエm
夢は必ず実現する、してみせる。
一級建築士 守谷 昌紀 (モリタニ マサキ) 1970年 大阪市平野区生れ 1989年 私立高槻高校卒業 1994年 近畿大学理工学部建築学科卒業 1996年 設計事務所勤務後 アトリエmを設立 2015年 株式会...