夢は仕事をしてて、バタンと倒れて死にたい‐1383‐
2017年6月1日
夢は仕事をしてて、バタンと倒れて死にたい‐1383‐
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録りためていたHDDに、「ふたりの神様」という番組タイトルがありました。
世界最高齢、ミシュラン3つ星料理人、小野二郎さん91歳。
天ぷら職人、早乙女哲哉さん71歳。
それぞれの道を極めたふたりの交流を描いた番組でした。
「神対応」なる言葉が乱発されるのには、いささか食傷気味ですが「ふたりの神様」に異論のあるひとはそう居ないでしょう。
「美味しんぼ」の連載が始まったのが、私が中学に入った頃だと思います。
当時は、「ジャンプ」や「スピリッツ」などの漫画週刊誌を、友人何人かで回し読みしていました。
中でも、スピリッツに連載が始まった「美味しんぼ」は、文化の香りがするというか、始めて体験する漫画でした。
世がバブルに向かっていく時代背景もあったのか、「美食」などという言葉もよく耳にするようになります。
その中にも、小野二郎さんは登場していました。
置いた瞬間、重みでフワッと沈むほど、繊細に握られている通称「二郎寿司」。
「美味しんぼう」の中でも、CGで断面解析がなされていたと思います。
表面はしまっているが、中には空気が多くのこり、口の中でほどけるように崩れる究極の寿司。
もともと不器用だった小野二郎さんが、自らの努力と探求によって生み出した技術です。
30年以上前の記憶ですが、大きくは違っていないと思います。
早乙女哲哉さんは20歳年下ですが、小野二郎さんを料理人として尊敬し、ライバルとして意識してきたとのことでした。
互いの店も行き来し、切磋琢磨してきたのです。
それぞれの世界の神様が、100歳になるまでやろう、とエールを送り合っている様をみて、やはり時代は変わったのかなと、思うところもあります。
「夢は仕事をしてて、バタンと倒れて死にたい」
レベルの違いこそあれ、気持ちは全く同じです。
高校生の頃だったか、ビートたけしと明石家さんまが共演する光景をみて、極めたふたりが認め合う姿って素敵だなあと思っていました。
「ふたりの神様」をみても、全く同じ気持ちになります。
もう少し言えば、憧れ、羨望、自分の至らなさが入り混じった、甘酸っぱい気持ちというか……
早乙女さんの店は予約が取れるんだろうかと、webサイトで調べてみるとこんなコメントがありました。
15歳で修業をはじめてから古希を迎える今年まで、一日たりとも休んだことはない。
さらっと書いてありますが、もう脱帽です。
休まないことが素晴らしい訳ではありませんが、誰よりも結果をだしている人が、誰よりも努力をすれば、最高の結果をだし続けるのは当たり前です。
まるで、肩を並べに行こう、くらいのことを書いてしまい恥ずかしい限りです。
ふたりの寿司、天ぷらを一度でいいから食べてみたい。そう思うのです。
◇一級建築士事務所 アトリエ m◇
建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
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株式会社一級建築士事務所アトリエm
夢は必ず実現する、してみせる。
一級建築士 守谷 昌紀 (モリタニ マサキ) 1970年 大阪市平野区生れ 1989年 私立高槻高校卒業 1994年 近畿大学理工学部建築学科卒業 1996年 設計事務所勤務後 アトリエmを設立 2015年 株式会...