色は光の代弁者‐1436‐
2017年12月5日
色は光の代弁者‐1436‐
私の住む家は築45年。
毎朝、縁側から小さな庭へ向かい、瞑想の時間をとります。
日々庭木をみているとり、太陽高度が低くなっていくさまがよくわかります。
昨日は、気持ちの良い天気で、散髪ついでに長居公園まで足を伸ばしました。
植物園の木々は極彩色のいろどりです。
それでも、この時期の主役はやはりイチョウでしょうか。
光を受けた葉は、黄金といってよい美しさです。
光は波の要素を持っています。
波長ごとに屈折率が違うので、水の粒子がプリズムの役割を果たし、別々に見える状態が虹です。
虹が人に見える領域で、紫より短い紫外線等、赤より波長の長い赤外線は見ることは出来ません。
反対に全ての波長が揃っている場合、光は白に見えます。
波長の短い順に、紫、藍、青、緑、黄、橙、赤。
空気中には多くのチリや粒子があり、波長が一番短く、拡散しやすい紫はそれらに当たって宇宙へ出ていきます。
次に短い青が空気の粒子によって最も拡散しやすく、空は青く見えるのです。
朝、夕は大気圏を長く横切るため、波長の短い青の光は拡散を繰り返し、多くは地表まで届きません。
波長が長く、拡散しにくい赤系の光だけが届くので、朝焼け、夕焼けは赤となるのです。
色というものは、直接光源を見るか、反射しているものが目に映ったもの。
植物の葉が緑なのは、生物が元々海の中から生まれてきたことに理由があります。
海の中で効率よくエネルギーを取り込もうとすると、波長の長い赤系の光から取り込むことになります。
それらが吸収されるので、海は青や緑に見えます。
最も効率の悪い緑は優先順位が低くなり、取り込まなくなったがゆえ、反射して緑に見えるのです。
不要とした緑が、精神的にやすらぎを与えるのは逆説的で面白いところです。
吸収光の色→観察される色(補色・余色)
紫→緑黄
青→黄
緑青→橙
青緑→赤
緑 赤→紫
黄緑→紫
黄→青
橙→緑青
赤→青緑
紫赤→緑
北欧の家具に名作が多く、かつ色鮮やかなのは、長く暗い冬を乗り切るためだといわれます。
色とは光の中から、ある波長だけを選び出したもの。光の代弁者といえそうです。
どんどん日が短くなり、光が恋しくなっていきます。再び太陽高度の上がりはじめる冬至までは約3週間。
クリスマスをひとくぎりとし、ギアを1段上げてラストスパートです。
◇一級建築士事務所 アトリエ m◇
建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
アトリエmの現場日記
株式会社一級建築士事務所アトリエm
夢は必ず実現する、してみせる。
一級建築士 守谷 昌紀 (モリタニ マサキ) 1970年 大阪市平野区生れ 1989年 私立高槻高校卒業 1994年 近畿大学理工学部建築学科卒業 1996年 設計事務所勤務後 アトリエmを設立 2015年 株式会...