「中庭のある無垢な珪藻土の家」‐11‐守谷さんに怒られるデ
2018年3月26日
(「中庭のある無垢な珪藻土の家」‐11‐守谷さんに怒られるデ
「中庭のある無垢な珪藻土の家」の撮影でした。
竣工は2017年の3月末なので、1年越しの撮影になりました。
天気がもうひとつで、2度も延期していたのです。
3度目の正直で、青空に恵まれました。
撮影中に、中庭のチューリップが満開になるくらい、気温もぐんぐん上昇。春の陽気となったのです。
この計画のテーマは「不自然でない家」。
「例えばカロリーゼロって不自然じゃないですか」と言われ、心底納得したものです。
外壁は、自然な風合いの塗り壁を選択。
敷地形状、光のとりかた、そして中庭との関係。
全て必然性をもとめ、模索しました。
内部の壁は全て珪藻土塗りです。
自然素材なので当然といえば当然ですが、やはり空間が優しいのです。
床材も、天然の檜を選んでいますが、これはご主人のこだわりです。
2階の子供部屋にも南から光が差しこんできます。
南西角地の長所を存分に引き出したつもりです。
ちなみに、こげ茶の塗装は全てマグネットペイント。こちらは奥さんのセレクト。
午後3時にお子さんが帰宅してから、ご家族にも撮影に参加して貰いました。
熱心にお絵かきをするお姉ちゃん。
一心不乱に、ショベルカーで遊ぶ弟君。
人はこれだけ何か打ち込めるのかと感心します。
弟君は帰ってくるなり、私に向かって「もうショベルカーで壁をガリガリしません!」と宣言してくれました。
どうやら、壁に落書きをしたりするとお姉ちゃんが「そんなことしたら、守谷さんに怒られるデ!」と言ってくれているようです。
どんな役回りでも、覚えてくれていたなら、ただただ嬉しい限りです。
夕景を撮り終えると、夜の7時過ぎになりました。
ご主人は私の著書も購入して下さり、「サインをしておいて下さいね」と。
本当に有り難いことです。
お姉ちゃんは、覚えたての文字でこんな手紙を渡してくれました。
こんな瞬間があると、全てを忘れて笑顔で帰宅できます。
そんな場面に立ち会えるよう、年度末に向かってラストスパートを掛けるのです。
文責:守谷 昌紀
■■■『建築家と家を建てる、という決断』守谷昌紀
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◇一級建築士事務所 アトリエ m◇
建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
アトリエmの現場日記
株式会社一級建築士事務所アトリエm
夢は必ず実現する、してみせる。
一級建築士 守谷 昌紀 (モリタニ マサキ) 1970年 大阪市平野区生れ 1989年 私立高槻高校卒業 1994年 近畿大学理工学部建築学科卒業 1996年 設計事務所勤務後 アトリエmを設立 2015年 株式会...