耐震に係る『床の重要性』

2018年7月10日



耐震性能についての建築基準法のチェックは結構あいまいな

ところがあって、沢山の抜け道があります。

特に木造2階建て以下の建築物の「吹き抜け」に関しては、

法の規制がないこともあってデザイン優先で建てられてい

る建物が多くあるように思います。

建築基準法の木造の「壁量計算」は、あくまでも水平構面

(床)があることが大前提で成り立っています。


上に「静岡県構造設計指針」の「木造の壁量計算」の部分を

抜粋して載せてあります。

その中で「水平構面=床」についても下記のように書かれて

います。

<壁量計算が前提としている建物>
3 、屋根や床に設ける水平構面は建物全体を一体と見なせる
  よう剛性と耐力を有するもの。
12、床面積に算入されない大きい庇や大きい吹き抜け空間は
  存在しない。
分かりやすく説明すると、「建物が一体となるように水平構
面(=床)を強くしなさい。また大きな吹き抜けは「壁量計
算においてはあってはなりません。」となります。


吹き抜けがあっても「法律違反」ではありません。

しかし、罪にはならないからといって、「クライアントの財産を

侵害するようなことは避けなければならないと思っています。

個人的には、床のない「吹き抜け」などは入念な構造計画、及

び構造計算を勧めします。


アース・アーキテクツ一級建築士事務所 鷲巣 渉

アース・アーキテクツ一級建築士事務所

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アース・アーキテクツ一級建築士事務所

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人それぞれに個性があります、住宅のかたちも人それぞれです。安全、性能、使い勝手、良心的なコストなどの住宅の基本部分を大切にしながらも、居心地の良さ、気持ちの良さ、暖かな温もり感なども、長い年月を共...

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