住宅に限らず、建物建築費の節減効果の程度は、設計段階でどの程度のコスト節減の工夫と努力が出来たかによると言ってもいいでしょう。
工事に入ってからコストの節減を求めても、グレードを下げるか手抜き工事を誘発するかなどのリスクが増えるだけで、建築主にとってはかえって不利益を生じることになってしまう場合の方が多いと思います。
住宅の基本条件である安全性、耐久性、利便性に工事予算を節約するようなことはしないで下さい。
設計の段階で、工事のトラブルや遅延につながりそうな複雑で特殊な設計を避ける事も必要になってきます。
又、建築主も多少の不満はあるにせよ節約意識をもつことが求められます。
本当に必要なものは別にして、ある程度は設計者を信頼して任せるくらいの配慮も必要となってきます。


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普通がちょうどいい

2018年7月10日

私が住宅をつくり続けながら、ずっと心の奥で目指していたのは・・・。

人々が目をみはり、誰もが話題にせずにはいられない「特別なもの」

ではなく、気張りもしないし、委縮もしない。

無理もしないし、無駄もしない。

それでいてまっすぐに背筋の通った「普通のもの」。

そして、用を満たすという観点や、美しさという視点からも、

過不足なくほどよくバランスの取れた「ちょうどいいもの」。  

                         建築家 中村好文


僕は住宅造りは、設計者と建築主の共同作業だと思っています。

設計者のコンセプトや自己主張によって作り上げられた「作品」では

なく、設計者と建築主の共同作業によって、自然発生的に形作られた

ものが理想だと思います。

理路整然としすぎた住宅は時に「冷たさ」を感じます。

斬新さや独創的な発想も時には必要ですが、

気張りのない自然体で暮らせる、少し上質な「普通の家」が

「ちょうどいい」と思います。


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耐震性能についての建築基準法のチェックは結構あいまいな

ところがあって、沢山の抜け道があります。

特に木造2階建て以下の建築物の「吹き抜け」に関しては、

法の規制がないこともあってデザイン優先で建てられてい

る建物が多くあるように思います。

建築基準法の木造の「壁量計算」は、あくまでも水平構面

(床)があることが大前提で成り立っています。


上に「静岡県構造設計指針」の「木造の壁量計算」の部分を

抜粋して載せてあります。

その中で「水平構面=床」についても下記のように書かれて

います。

<壁量計算が前提としている建物>
3 、屋根や床に設ける水平構面は建物全体を一体と見なせる
  よう剛性と耐力を有するもの。
12、床面積に算入されない大きい庇や大きい吹き抜け空間は
  存在しない。
分かりやすく説明すると、「建物が一体となるように水平構
面(=床)を強くしなさい。また大きな吹き抜けは「壁量計
算においてはあってはなりません。」となります。


吹き抜けがあっても「法律違反」ではありません。

しかし、罪にはならないからといって、「クライアントの財産を

侵害するようなことは避けなければならないと思っています。

個人的には、床のない「吹き抜け」などは入念な構造計画、及

び構造計算を勧めします。


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アース・アーキテクツ一級建築士事務所

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アース・アーキテクツ一級建築士事務所

「シンプルで気持ちのいい住宅」を提供いたします。

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