日本で「最初の建築家」というと、通常、
今の東大建築学科の第一期卒業生、4人、
ということになるのですが、
実は、
この4人が卒業した1879年(明治12年)には、
アメリカとフランスの大学でも、
それぞれ1人ずつの日本人が、
建築学科を卒業しています…。


ということになると、本当は、
その2人を加えた6人が、
日本人「最初の建築家」、
ということになるのかもしれません…。


アメリカ・ニューヨークの、
コーネル大学を卒業した小島憲之は、
その後、一高の教授になり、
設計の実務を離れてしまったそうです…。
一高では、夏目漱石も、
彼に、英語を教わったといいます…。


もう1人、
フランスに留学し、パリ中央工学校を卒業した、
「最初の建築家」のひとりが、山口半六です…。


元々、日本の建築教育は、
その最初の4人を教えた、初代教授が、
イギリス人、ジョサイア・コンドルだったこともあって、
イギリス系のデザインが主流だったそうです…。


そんな中で、
フランス仕込みのデザインを携えて帰ってきた、
この山口半六は、まさに異色の存在、
明治期唯一と言っていい、フランス派でした…。


帰国した山口半六は、
文部省に入り、
学校、会社、地方庁舎などを手がけます…。


当時の建築家の多くが、
学習した様式に拘束され、
肩に力の入った、いかめしいデザインをしている中で、
この山口半六は、
そのような厳格な様式の拘束から、
当時としては、驚くほどに自由で、
肩の力の抜けた、
シャレたデザインを披露していたのだそうです…。


さすがは、フランス帰り…。


そんな山口半六による、
東京、上野公園の、
旧東京音楽学校奏楽堂…。





元々、東京芸大の中にあったものが、
老朽化のため、取り壊しが検討され、
愛知県犬山市にある明治村への、
移築保存が決まっていたのを、
建築界、音楽界を中心とした、
多くの反対により、撤回され、
地元の上野公園内への、
移築保存が決定されたのだそうです…。


まさに、
愛されている建築という感じですね…。


内部にも、
かまぼこ形の天井など、
音響効果を考えた、
様々な試みがなされているのだそうです…。


国家の威信がかかった、
重厚な感じはないかもしれませんが、
温かみのある、
木造の、可愛らしいコンサートホールです…。


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丸石ビルディング

2014年2月22日

丸石ビルディング…。






日本最初の超高層ビル、「霞が関ビル」の設計者としても、
名をのこしている、山下寿郎による設計…。


1931年(昭和6年)に出来た、
民間のオフィスビルなのですが、
とにかく、1階部分の装飾が、すごい…。





街を歩く人に、楽しんでいただこう、
ということなのでしょうか…。


かつては、
街に建築を建てるには、
それなりの作法のようなものがあった、
ということなのかもしれません…。


それにしても、
昔の建築は、
本当に、手が込んでいるなあ…。



こんなの今つくろうと思ったら、大変…。

というか、多分、無理…。


やはり、

古い建築を簡単に取り壊すものではないですね…。


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アテネ・フランセ

2014年2月21日

この人の影響を受けていない建築家、
というのは存在するのだろうか…?
と思ってしまうぐらいに、
建築の歴史に、巨大な爪跡をのこした、
巨匠、ル・コルビュジェ…。

既存のルールを破壊しながら、
常に前進し続けた人だったわけですが、
それは自分がつくったルールでも、
例外ではなかったようです…。

世界中の建築家が、
巨匠の影響を受け、
彼がつくり出したルールを厳格に守って、
大して面白くもない建築を量産しているのを尻目に、
そのルールをつくった本人は、晩年になると、
真っ先にそのルールを破壊して、
次の時代の扉を開く、
新しい、自由な境地に到達してしまいます…。

全く、身勝手極まる、
まさに、これぞ天才って感じ…。

そんな感じで、
その影響を受けている建築家は、
世界中にたくさんいるのですが、
その教えを直に受けた、
いわゆる直弟子は、というと、
そんなにたくさんはいません…。

日本人の直弟子は、3人しかいません…。

その3人は、それぞれ、別々の時期に、
巨匠に学んでいるわけですが、
その巨匠は、
生涯にわたって、常にスタイルを変え続けていました…。

ということは、当然、
どの時代に教えを受けたかによって、
その教えは、
全く違ったものだったのではないかと思います…。

そして、その違いが、
3人の弟子たちの、後の活動に、
大きな影響を与えているみたいなのが、
彼らの建築を観ると、
なんとなくわかって、とても面白い…。

日本人としては、一番最後の弟子、吉阪隆正…。



話は、以下に続きます...。
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南側に山、北側に海...。


この家が、
ちょうど、その境目になっています...。


木の箱を貫通する孔のように、
室内は、その両方に向かって、
大きく開かれています...。





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2階全体のスナップ写真...。


中庭は、
段差無しで、室内の床とつながっています...。


その中庭を囲んで、
全体が大きなワンルームのようになっています...。





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ダイニングのスナップ写真...。


キッチンとは、
壁に開いた、小さな小窓でつながっています...。


窓の先は、海です...。





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寝室のスナップ写真...。

フローリングの色は、
家具と合わせてあります...。





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寝室等、すべての部屋は、
明るい南側とともに、
中庭に向かっても、
開かれています...。


中庭には、
光は通すが、雨は通さない、
半透明の屋根が、架かっています...。
その上、さらに、
床も、
屋内と段差無しで、つながっているため、
半屋外といった感じになっています...。


そのため、
サッシを開け放てば、
屋内と屋外、すべてが連続した、
大きなワンルームが出来上がります...。





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2階の子世帯は、
中庭を囲むようにして、
全体で大きなワンルームのようになっています...。


どこにいても、
南側からの光が入ってきます...。


そして、また、
どこにいても、
北側の海が見えます...。





広いワンルームには、
好きな場所に、家具を置くことで、
それぞれの場所をつくっていきます...。


また、
所々に設置してある、可動間仕切により、
必要に応じて、
小さな部屋に仕切ることも出来ます...。


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南側に、
室内と床の段差が無く、
半透明の屋根の架かった中庭テラス...。


それを囲むようにして、
全ての部屋があるため、
どこにいても、陽の光が入ってきます...。


そして、どこにいても、
ダイニングの先にある、海が見えます...。





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仲摩邦彦建築設計事務所

プロフィール

仲摩邦彦建築設計事務所

ひとつひとつ丁寧に取り組んでいきたい、と考えています。

建築は、建築主であるお客様や、様々な条件・環境等の、出会いや組み合わせにより生まれるものであり、それぞれが、その機会でこその個性的なものだと考えています。 「これしかない」と納得できるようなものを...

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