屋内と屋外とは、
屋根が架かっているかどうかの違いでしかなく、
同じように、
前面に広がる、山の景色に向かって、
大きく開かれています...。





家の中にいても、外にいても、
空飛ぶ絨毯で、
緑の上に浮かんでいるみたい...。


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2枚の平面...OT-House

2013年12月16日

山の中腹に浮かんだ、平らな面の上に、
もう一枚の平らな面が浮かび、
そこが、室内になります...。





緑の中に、浮かんでいるような、
リビング・ダイニング・テラス...。


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真っ白な、
床も、壁も、天井も、
ガラスを突き抜けて、
そのまま、屋外のテラスへと、
連続しています...。





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国会議事堂

2013年12月13日

現在の国会議事堂が完成したのは、
1936年(昭和11年)のことですが、
その計画の始まりは、
鹿鳴館などで知られる、
明治時代の欧化政策にまで遡ります…。





1886年(明治19年)、
時の外務大臣、井上馨は、
欧米列強と肩を並べ、
不平等条約を改正するために、
鹿鳴館をつくり、連日夜会を催し、
西洋式の生活様式を奨励するなどの、
いわゆる欧化政策をとっていました。


そして、
その総仕上げとでも言うべき、
国会議事堂、裁判所などを含む、
諸官庁建設計画にとりかかります。


内閣直属の臨時建築局を発足させ、
井上馨自らが、初代総裁に就任します。


そして、その建築家として、
ドイツで共同の建築事務所を開いていた、
ヘルマン・エンデとヴィルヘルム・ベックマンの、
エンデ&ベックマンを招聘し、
計画の作成を依頼します...。


この時に出来た計画案は、
パリやウィーンなどの、
先進諸国の実例を踏まえた上での、
当時の最先端をいく計画だったと言われています…。


ベックマンの日記には、
「おそらく完成までに100年を要するであろう。
しかしそれが重要なのだ」、
とあります…。


そして、
この計画は、鹿鳴館で、政府高官に披露され、
ベックマンの日記によると、
「計画は承認され、とくに議事堂案は絶賛され」た後、
天皇の御前での説明もなされたと言います…。


その後、
様々な変更が加えられながらも、
計画は、実際に、進んでいきます…。


しかし、
1887年(明治20年)、
不平等条約の改正交渉が不調となると、
事態は急変します。


外務大臣、井上馨は辞任に追い込まれ、
計画は大きく揺さぶられていきます…。


ベックマンは日記で、
「われわれのプランに、
かつての政府があらわした熱狂をエンデはもはや見出せなかった。
われわれの建物は浪費と見なされ、
全権を有する外国人による仕上げは反国民的なものとされた」、
と回想しています…。


翌年には、
エンデ&ベックマンの計画は廃棄され、
臨時建築局も、2年後には消滅します…。


ベックマンが100年後を見据えて描いた街路は、
結局、
一本も実現することなく、
壮麗なバロック都市東京は、幻と消えました…。




ただ、
不平等条約改正交渉にあたって、
法治国家日本をアピールするために、
特に重要と考えられた、
国会議事堂、裁判所、司法省については、
先に、
日本側と正式に建設契約を結んでいたのだそうです…。


計画全体が廃棄された時、
すでに、
裁判所と司法省の工事は始まっていました。


そして、
12名のドイツ人技師を招き、
技術習得のために20名の職人を、
ドイツに送ったという、
壮大なバロック様式の建築は、
別の人に引き継がれるかたちで、
完成します…。


裁判所の方は、その後、
最高裁判所新庁舎完成とともに
取り壊されましたが、
司法省の方は、
戦災で大きな被害を受けたものの、
改修され、
創建当時の姿に復元されてのこっています…。


法務省旧本館・赤れんが棟...。








まさに、夢のかけらです…。




一方、国会議事堂の方は...。


話は、以下に続きます...。
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アルミの箱の中は、
二方向の壁が、取り払われて、
前面に広がる景色に向かって、
大きく開かれています...。





天井も、床も、
真っ白にしたことで、
箱の中には、
風景だけが、飛び込んできます...。


光沢のある、白い床には、
樹々の緑が、映り込みます...。


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閉じた表情...OT-House

2013年12月11日

コンクリートの箱の上には、
鈍く光る、アルミの箱が載っています...。


中へは、
このアルミの箱から入ります...。





この家の顔にあたる、入口付近は、
窓一つない、
少し閉じた表情をしています...。


それは、
防犯のためや、プライバシーを守るため、
等々の理由もありますが、
それだけではなく、
中へ入った時に広がる、
室内からの眺望との対比を考えて、
わざと、入口付近では、
そっけない、閉じた表情をつくっています...。


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斜面上に、箱を浮かべることで、
平らな部分が全くない、
急勾配の、傾斜地の中に、
唯一の、平らな庭となる、テラスを、
つくり出しています...。





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斜面の途中に、
浮かぶように建っているため、
眼前には、
遮るもののない風景が広がっています...。





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平らな部分がどこにもない、
急勾配の傾斜地...。


そこで、
斜面上に、
コンクリートの箱を浮かべることで、
その上に、
平らな空間を確保しようと考えました...。





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『二笑亭綺譚』

2013年12月6日




建築は、
一つとして、同じ場所に建つものはないので、
どのようなものであっても、結局、
その家だけのために、設計をすることになります...。


そうした事情は、
いわゆる注文住宅だけのことではなくて、
規格が決まった、プレファブ住宅であっても、
程度の差はあるものの、同じことです...。


工場でつくったものを、
何も考えずに、
そのまま持ってきて、据え付ける、
というわけにはいかないので、
多かれ少なかれ、何らかのかたちで、
その場所に適したものにするように、
その家だけのために、
設計をしなければなりません…。




ということであるならば、
せっかく、その家のためだけに、
わざわざ設計をするのだから、
出来るだけ、
その場所ならでは、
または、
その建て主、設計者・施工者等々、
そこに集まった人達ならでは、
という家にしたい、
というのが、私の立場です…。


そうした立場から考えると、
量産品のリストの中から選び、
そういったものを組み合わせただけのような家は、
その場所ならではでもなければ、
その建て主ならではでも、全然ないわけですから、
当然、あまり好きではありません…。




ということなので、
なるべく、
そうした量産品のテイストを消したい、
という具合に、いつも考えます…。


本当は、
一切の、既製品・量産品を拒否したいところなのですが、
そうなると、
すべてのパーツを、
一から、つくっていかなければなりません...。


出来ることなら、そうしたいぐらいなのですが、
そんなことをすると、
一体どれぐらいの費用がかかることか…。




建築費の中の、かなりの割合が、
人件費です…。


手のこんだ細工を、
一から、つくっていくと、
かなりの手間がかかるため、
その人件費は、大変なものになってしまいます…。




昔の建築が魅力的に見える、一つの理由は、
そうした、手間のかかる細工を可能にした、
当時の人件費の安さ、
ということがあるように思います…。


現代では、
そのように、極端に安い人件費を想定して、
家をつくることは出来ませんので、
過去の、
豊かな細部を持った、美しい民家のようなものは、
多分、
もうかえってくることはないように思います…。


一部の例外的な豪邸を除いて、ということですが…。




そんな中で、
少しでも、一品生産品に近いものを、というように、
あれこれ考えて、
日々、設計に取り組んでいるわけですが、
一方で、
量産品をすべて拒否して、
完全なる、一品生産の家をつくる、という、
多分かなうことはない夢を、
いろいろと想像してみたりすることはあります…。




ただ、これもなかなか難しそうで...。


仮に、
カタログに載っているような量産品を、
すべて拒否したとしても、
私が知っているような、
一般的な建築方法を用いて、つくったのでは、
ダメなのではないか、という気がします...。


というのも、
これらの方法は、
いかにして、余計な手間をかけずに、
合理的につくるか、ということを目的にして、
長い時間をかけて、築かれてきた方法だからです...。


その方法を、そのまま使ってしまうと、
やはり、
量産品にも通じる、合理的で、
当たり前のものになってしまうように思います...。


従って、
そうした当たり前のつくり方をしている限り、
完全な一品生産品には、ならないのではないか、
という気がします…。


きっと、
今ある、当たり前の方法とは違う、
全く新しい建築方法を、
一から、つくり出していかなければ、
そうしたものにはならないのではないか、
と思います...。


これは、
相当な難事業...。




他のどこにもない、
その場所、その人達だけの、
完全な一品生産の家をつくる、というのは、
やはり、
不可能なことなのでしょうか…。






『二笑亭綺譚』という本があります…。


私は、これを読んで、
こういうのが、もしかしたら、
究極の一品生産品としての家、
というものに近いのかなあ、と思いました…。


話は、以下に続きます...。
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仲摩邦彦建築設計事務所

プロフィール

仲摩邦彦建築設計事務所

ひとつひとつ丁寧に取り組んでいきたい、と考えています。

建築は、建築主であるお客様や、様々な条件・環境等の、出会いや組み合わせにより生まれるものであり、それぞれが、その機会でこその個性的なものだと考えています。 「これしかない」と納得できるようなものを...

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