人間はひと色じゃない‐1473‐
2018年4月13日
人間はひと色じゃない‐1473‐
明後日の土曜日、毎日放送『住人十色』で「羽曳野の」が放映されます。
番組のwebサイトには、
築46年の実家をリノベ!
4人の子どもが のびのび育つ家
と紹介されていました。
過去には、「光庭の家」「松虫の長屋」を取り上げて貰ったので、今回で3作目です。
5:00pm~5:30pmですので良ければご覧ください。
先週日曜日は、「トレジャーキッズたかどの保育園」の内覧会でした。
青空の下、沢山の方に参加いただきました。
プライバシーのこともあるので、人無しの写真にしていますが。
園長のお母さま、ご主人も見えていました。
園庭にある古タイヤは、そのご主人が用意してくれたもの。
「同じ大きさより、大・中・小がいいんじゃない」と提案してくれたそうです。
ひとつひとつの思い入れが、建物に物語を塗り込んで行くのです。
園児室には家具が入っていました。
ここは2階の5歳児室。
0歳児室のトップライト下には、マットが敷かれていました。
柔らかい光の下で、0歳児君がハイハイする姿が目に浮かぶようです。
「こもれびひろば」前には「ごにゅうえんおめでとう」の張り紙が。
桜、五月人形が、華やかに飾り付けられていました。
楽しい式典になったでしょうか。
エントランスには500色の色えんぴつがようやく壁に埋め込まれていました。
これは通販の大手、フェリシモの人気商品です。
実はこの色えんぴつをエントランスに飾りたいと聞いたのは、着工後でした。
正直言えば、こういったことは先に聞いておきたいところです。
しかし、自分がコントロールできない事を嫌がってしまうと、結果が良くなることはありません。
経験的に言えば「トラブルは楽しんでしまえ」という感じです。(トラブルは言い過ぎかもしれませんが)
再度練り直したコンセプトは、一度現場日記に書きました。
実際、「白木の園」と「自分色を見つけてほしい」というコンセプトが、より強く繋がったと思っています。
この日は来園者の方へ、こんな案内が手渡されました。
コンセプトを知って下さっていたんだなと思っていたら、「全く聞いていないんです」と園長。
「文章はぜんぜん得意じゃないんです」という園長が、前日に考えたそうです。
創り手のひとりよがりや、押しつけがましいデザインは常々嫌だと思っています。
この建物に入り、同じことを思って貰ったことがとても嬉しいのです。
人間はひと色ではない。この役はこうだと決めつけず、役の中に何色も塗り込んでいく。
これは、鎌田行進曲で演出家・つかこうへいに薫陶を受け、世に出して貰ったという俳優・風間杜夫の言葉です。
全ての新入生、新社会人を応援します。
そして、私たちもまだまだ塗り込んでいかなければならないのです。
■■■毎日放送『住人十色』4月14日5:00pm~5:30pm
「羽曳野の家」放映
■■■『住まいの設計05・06月号』3月20日発売に「羽曳野の家」掲載
■■■『建築家と家を建てる、という決断』守谷昌紀
ギャラクシーブックスから11月27日出版
amazon <民家・住宅論>で1位になりました
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◇一級建築士事務所 アトリエ m◇
建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
アトリエmの現場日記
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株式会社一級建築士事務所アトリエm
夢は必ず実現する、してみせる。
一級建築士 守谷 昌紀 (モリタニ マサキ) 1970年 大阪市平野区生れ 1989年 私立高槻高校卒業 1994年 近畿大学理工学部建築学科卒業 1996年 設計事務所勤務後 アトリエmを設立 2015年 株式会...