明石海峡に、日本一のタコとゴミ問題をみる‐1500‐
2018年7月19日
明石海峡に、日本一のタコとゴミ問題をみる‐1500‐
土曜日は、父の船で海へ出ていました。
朝焼けの岸和田から出船し、走ること1時間半。
明石海峡大橋も超えて、東二見沖までやって来ました。
この時期、明石ダコがピークを迎えます。
タコの釣り方は色々ありますが、大きく分けて2つ。
1つは、エギやタコジグなどの疑似餌での釣り。
早速タコジグで、父の友人が初めの1杯を上げました。
続いて父、私にも。
私はテンヤという針付きの台にイワシをくくり付けたものを使いました。
タコは本当に好奇心旺盛な生き物で、色々な釣り方があるのです。
速い潮流に流されないよう踏ん張るため、筋肉質で美味しいと言われる明石ダコ。
太く短い足が特徴で、立って歩くと言われます。
しかしこの日は後が続かずで、海峡付近まで移動してきました。
淡路島の北端あたりは、本当にのどかな風景が続きます。
西日本豪雨の間、通行止めだった明石海峡大橋も通行が再開され、多くの往来が見てとれます。
この橋が完成して20年経ちますが、橋の北と南でこれだけ風景が違うことに驚き、またほっともするのです。
釣りのほうは、淡路島の東岸を流しながら南下して行きます。
淡路夢舞台の建築群は、安藤忠雄の設計です。
左はウェスティンホテル、右が百段苑。100の大きな花壇が幾何学的に配置されています。
コンセプトがシンプルで誰にでも分かりやすい、そして心に残る。それが、安藤が時代に愛された理由でしょう。
そんなことを考えながら、ガシラを10匹ほど追加。
そしてアジも数匹。
本当に暑い一日で、午後2時には納竿して岸和田へ向かいました。
家に帰ると、妻が熱中症気味だというので、久し振りに獲物をさばきました。
料理好きの娘も手伝ってくれ、まずはタコを塩揉み。
アジは刺身にしました。
明石ダコは、完全な生とさっと湯にくぐらせたもの。
日本一と言われるだけあり、一瞬で売りきれました。
私の釣った小さいアジは、写真を撮ったあと跳ねて逃げてしまいました。
アジに目がない娘のために、父の友人が一番大きいものをプレゼントしてくれたのです。
夏だけ魚をさばく季節料理人なので、見栄えのほうは勘弁してもらい……
味のほうは問題なしで、一瞬で娘が平らげてしまったのです。
この日は豪雨の影響で、多くのゴミが浮いていました。
明石海峡あたりが、真水を多く含んだ濁った水と、太平洋の海水の境となっているようです。
潮目には多くのゴミ、流木が集まり、ゴミ袋が針に掛かって上がってきました。
被災地のゴミ問題は深刻です。
また、今日の新聞にも載っていましたが、こういったプラスチック系のゴミ問題は、より深刻に受け止めなければなりません。
マイクロプラスチック(微細なプラスチック片)が、海洋生物の中に取り込まれ、蓄積、濃縮され、最終的には人に害を与えます。
ゴミのポイ捨て、タバコのポイ捨てを見た時ほど、憂鬱な気分になることはありません。
自分の家に持ち帰り、ゴミ箱に捨てる。
たったそれだけの事を出来ない一部の人が、未来の子孫に、いや、たった今も、害を与え続けるのです。
石油製品という、安価と便利をもたらす発明が、一部の美意識のない人によって害を与える。
この構図を何とかする方法はないのかと、歯ぎしりしたくなります。
スターバックス、マクドナルドと、プラスチック製のストローを廃止すると発表しました。
その判断のように元を絶つしか方法はないのでしょうか。
何れにしても、一刻を争う問題として世界全体で取り組むべき最重要課題です。
ゴミには、その人の全てがでるのではと思っています。
ゴミを美しく捨てると、幸せが近付いてくる。
そんなメルヘンチックな言葉では、何の解決策にもならないでしょうか。
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◇一級建築士事務所 アトリエ m◇
建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
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株式会社一級建築士事務所アトリエm
夢は必ず実現する、してみせる。
一級建築士 守谷 昌紀 (モリタニ マサキ) 1970年 大阪市平野区生れ 1989年 私立高槻高校卒業 1994年 近畿大学理工学部建築学科卒業 1996年 設計事務所勤務後 アトリエmを設立 2015年 株式会...